■マーケット
ジャパンディスプレイ 産業革新機構に支援要請

中小型液晶パネル大手のジャパンディスプレイが、筆頭株主の官民ファンド産業革新機構に金融支援を要請したことを明らかにしました。支援の規模は数百億円に上る可能性があります。背景には資金繰りの悪化があります。今日発表した2016年4月から6月期の決算で最終損益は約118億円の赤字でした。売上高の5割以上をアップル向けの液晶パネルが占めていますが、iphoneの販売が不振で出荷が落ち込んだことなどが原因です。今後は、有機ELパネルの量産化や自動車向け製品の出荷に力を入れる方針で、ジャパンディスプレイの本間充会長は「事業の構造の変革を急がねばということを痛感している」と決算会見で話しました。
トランプ氏 減税・規制緩和を主張
米国の共和党トランプ候補が8日、デトロイトで経済政策に関する演説を行いました。これまで過激な発言で注目を集めてきたトランプ氏ですが、今回の演説では減税や規制緩和などの具体的な政策に言及しました。税制改正では法人税の最高税率を引き下げるほか、所得税率についても所得額に応じて3段階と簡素化しました。また、大規模な規制緩和を目指すとしました。トランプ氏は規制は簡素であるべきと考えているとみられ、規制緩和に注力する可能性は高そうです。しかし、大幅な税率引き下げを含む税制改正は経済格差の悪化や財源問題もあり、実現は簡単ではないでしょう。中継担当:三菱東京UFJ銀行栗原浩史氏
■【コメンテーター】飯田展久氏(日経ビジネス編集長)
・電話1本で医師が来る!新サービスの可能性
--今救急車を使う件数というのが増えてきているということなんですが、その出動の5割以上が、東京の場合ですけれども、軽症の患者さんだということなんですね。但し救急車の行く先は中等もしくは中傷患者用の大病院ということで、救急車が足りないだけではなく、大病院もパンク状態になってしまうということで、ですからこうした往診システムが根付いて軽症の患者に対応できるようになるのが理想だと言うんですけれども、患者側にとってもニーズはあるじゃずですよね。
「ええ、間違いなくニーズはありますよね。救急車を呼ぶべきか迷った時に本当は近くにかかりつけ医が居ればいいが、若い家族の場合なかなかそういうこともないでしょうし、現実に23区内には入院を必要としない程度の人の為の医療機関はあるんですけれども、19ヶ所しかないんですね。しかも22時までです。このファストドクターは24時が最終受付ですので、夜間急に病気になった時には必要なサービスだと思いますよね。」
--普及それから定着をしていくためにはこれから何が必要ですか。
「これは現代のかかりつけ医みたいなものだと思うんですね。だとすれば、やっぱり地域に根差した医師のネットワークが必要だと思うので、いま5人しかいないということでしたので、早く地域の医療機関や医師と提携して十分なサービス体制を築く事が大事なんじゃないでしょうか。」
・生き残れるか?、ジャパンディスプレイ
--これからジャパンディスプレイが生き残っていくためには何が必要ですか。
「明確な成長戦略を示せないと、なかなか厳しいのではないでしょかね。ジャパンディスプレイというのはもともと日立製作所・東芝・ソニーの液晶パネル事業を統合して、そして官民ファンドの産業革新機構が出資してできた会社です。但し液晶パネルというのは、韓国・台湾・中国勢が優勢でして、明確にジャパンディスプレイが有利だったのは、iPhone向けのパネルだけだったんですね。今ここが落ち込んでいるというと、じゃあ次の一手は何なのかというところが、示せるかどうかですね。」
--示せたら、そこに金融支援で得たお金をつぎ込むということですか。
「今はジャパンディスプレイは液晶の高付加価値製品なのか、あるいは新しい有機ELなのか、両方をやっていくという方針なんですね。これはいかにも立ち位置が中途半端ですよね。有機ELも韓国勢、中国勢がものすごい巨額の投資をしています。産業革新機構から金融支援を得たといしても、どこまで競争力の持てる製品を出せるか。革新機構が出すということは、事実上国の支援といってもいいわけですから、ここで勝てる戦略を示せないと、市場はなかなか納得しないのではないでしょうか。」
--車向けの車載のディスプレイ、これは意外とライバルが少ないのではないか、という見方もあるようですけどいかがですか。
「まあここは可能性があると思うんですけど、ただこれもやっぱりライバル勢がそこが勝負どころだと来たら、ドーンとお金を入れてきますからね。だから資金繰りが苦しいというのはなかなか成長戦略を描きにくいと思いますね。」
・定額読み放題は“有料立ち読み”
--雑誌の定額読み放題サービスが広がっていますが、日経ビジネス編集長としてはどうですか。
「現実を言えば、2015年の雑誌の販売額は14年に比べて8.4%も減っているんですね。全国の書店も減っているわけです。そうすると雑誌に触れる機会がないわけですね。だから電車の中で有料で立ち読みしてもらうというふうに、前向きに考えることもできるんじゃないでしょうか。」
--ただ本当に大手がいろいろ参入してきていますから、競争の在り方も変わってくるのでしょうか。
「同じように百数十誌、200誌読めるといっても、一人の人がそんなに何百誌も読まないですよね。ですからその人に合わせた雑誌をセレクトしてくれるとか、そういう価格ではなくて価値を提供できるようなサービスが、ユーザーが求めるものになって来るのではないでしょうかね。逆にそうしないと価格競争に陥って淘汰されてしまうということになると思います。」
--価格競争はよくないですか。
「良くないですね。サービスの低下にもつながります。」
■ニュース特集
鳥取大山“お盆の大献灯”

鳥取県大山町の大山寺で11日から始まる「大山お盆の大献灯」がマスコミ向けに公開されました。参道や境内に約100本の和傘が並べられ、色とりどりの明かりが幻想的な風景を作り出しています。この和傘は、このあたりに伝わる伝統工芸ですが、衰退の一途をたどり、現在の作り手は1人しかいません。それが「和傘工房初音」の長谷川有沙さんです。長谷川さんの作る和傘は、大山の景色をモチーフにした柄が描かれていて、「大山傘」と名付けています。9年前に鳥取に引っ越してきた長谷川さん。地域に貢献できる仕事をしたいと考え、和傘職人の道を選びました。ただ教わっていた師匠が亡くなり、唯一の職人として仕事に取り組む中、何とか和傘への関心を集めようと、4年前からこのイベントを始めました。
東京五輪を巡り… 小池知事と森氏が初会談
犬猿の仲と言われている、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森会長と東京都の小池知事がきょう、会談に臨みました。森会長は去年、組織委員会が負担すべき費用の一部を、都が肩代わりするよう求めていました。開催費用が、当初の試算およそ7,000億円から、大きく膨らむと見込まれたからです。その後、小池知事は就任早々、オリンピックの予算などを検証する調査チームを立ち上げると表明しました。そして今日、約45分間に渡って会談した2人。きょうの会談では、一緒に協力して成功させることで認識が一致しました。雪解けを強調した2人、今後足並みを揃えて歩んでいけるのでしょうか。
電話1本で医師が家に来る!

東京・世田谷区の「みなとクリニック」で全国発初の医療サービスを始めています。夜間急病になった場合でも、医師が自宅にきてくれ診察から薬の処方をしてくれるというものです。実はいま救急車の出動件数は増えていて2015年は過去最高を記録しています。出動にかかるコストも1台4万円以上かかるため地方の財政を圧迫します。新しいサービスはこうしたコストの削減になるのではないかと期待が寄せられています。
【夜も自宅に来てくれる?新医療サービス】
救命救急専門の医師・名倉義人さんと整形外科専門の医師・菊池亮さんは全国初の医療サービスを立ち上げた。夜間に急に病気になった場合、診察から薬の処方まで家にいながら受けられるというもの(ファストドクター)。患者はコールセンターに電話、そこから医師へと連絡いき往診に駆け付けるという仕組みで、必要な場合は提携している薬局が薬を宅配する。菊池さんは路上駐車ができるよう警察から許可証を得ている。また聴診器や注射器、10種類の薬などを常備。サービス料は東京23区の場合、中学3年生までは医療費が無料のため交通費1400円のみ。高校生以上は診察料の保険適用3割負担に交通費を加えたものだ。今、救急車による出動件数は年々増えていて、去年は過去最高を記録している(総務省調べ)。また出動にかかるコストは1台4万円以上かかるため地方の財政を圧迫している。新しいサービスはこうしたコストの削減になるのではないかと期待が寄せられている。しかし医師の5人しかいないため、依頼が重なると往診を断ることもあるのだという。今後は医師の数を増やし、東京都全域でサービスを展開していきたいという。
《医師/菊池亮さん》
「往診の文化を根付かせることができれば、軽症な患者さんは往診という形を選んでくれるようになると思う。そうすると軽い症状の患者さんは一次救急(医療)に、重い症状の患者さんは二次、三次救急(医療)というように、という感じで本来の健全な流れができるようになってくると思う。」
楽天も“定額読み放題”参戦
定額の読み放題サービスが増えています。アマゾンのほか、KDDIやソフトバンクもサービスを展開する中、圧倒的な存在感を示しているのが、NTTドコモの「dマガジン」です。そこに遅れて参入したのが、楽天です。「楽天マガジン」は、約200種類の雑誌を取りそろえ、価格は380円(税抜き)。「dマガジン」より、種類は多いですが、同価格帯です。楽天では、今後、雑誌と楽天市場などとの連携で、ライバルへの巻き返しを図ります。楽天の参入について、NTTドコモ「dマガジン」では、危機感を持ちながらも、読み放題サービスの市場の広がりに期待を寄せます。出版業界でも同じように、読者の獲得に期待をしています。出版業界を巻きこんだ競争は、今後も激化しそうです。

【200種類の雑誌が“読み放題”・競争激化!楽天vsドコモ】
最近、雑誌の定額読み放題サービスを利用する人が増えている。この業界のトップを走っているのがNTTドコモが提供しているdマガジン。2014年からサービス開始し、会員数は306万人。利用料は月額400円で160誌以上を読む事ができる。このほかアマゾンのkindleunlimitedやKDDIのブックパス、ソフトバンクのブック放題などもある。こういった中、今日新たに楽天のRakutenMAGAZINEが参入する。楽天は大手のドコモにこれからどの様な勝負を挑んでいくのか。
楽天は雑誌の定額読み放題サービス『 Rakuten MAGAZINE 』を今日から始めた。雑誌の数はビジネス誌から女性誌まで約200誌とNTTドコモのdマガジンの約1.2倍で、価格は月額380円とほぼ同じだ。今後、雑誌を通じて楽天市場のショップに誘導する新たなビジネスモデルを考えている。
《NTTドコモ書籍ビジネス担当課長/伊藤元基さん》
「(この楽天の参入について)dマガジンならではのサービスを磨き上げる事で競争優位を保てるのではないか。競合他社が出て来る事で厳しい部分があるが、定額制読み放題サービスの市場全体が大きくなる。」
市場の広がりを期待しているのは出版業界も同じ。定額読み放題では読者の数や閲覧したページ数に応じて出版社に売り上げの一部が入る仕組みになっていて、その割合は契約毎に異なる。出版業界を巻き込んだ新たなビジネスモデルの競争は激化しそうだ。
セコム…次に何守る?
セコムと渋谷区はきょう、共同で区内のセキュリティー強化を目指す「パートナー協定」を結びました。セコムは街の防犯・防災のほか、区内に住む高齢者の見守りサービスなど、渋谷区のセキュリティーに関わる様々な事業の支援に乗り出します。いわば渋谷の安全を一手に引き受けようというこの取り組み。切り札となるのが無人の飛行船です。全長20メートル。高精細カメラで地上100メートルの高さから不審者などを見つけます。さらに災害時は上空から道路の状況を分析し、指向性マイクで地域ごとに別々の避難誘導をすることができるようになります。セコムと渋谷区は今後、こうした技術の活用方法を協議し、順次導入するとしています。
《セコム/中山泰男社長》
「個人や法人でやってきた総合力を発揮して、トータルで安全安心を提供する。チャレンジです。大きなビジネスチャンスだと思っています。渋谷区民の皆さんがセコムの力で(区内の)安全安心のレベルが上がったとなり、その評価が全国に広がれば、新規顧客を増やせる。」

長崎 71回目の原爆の日
長崎ではきょう、原爆投下から71年を迎えました。爆心地となった平和公園では式典が開かれ世界各国の参列者が平和への祈りを捧げました。式典であいさつした安倍総理大臣はオバマ大統領の広島訪問の意義について触れた上で、「核兵器のない世界の実現に向け努力を積み重ねる」と決意を新たにしました。
マック中間決算 黒字に転換
日本マクドナルドホールディングスが発表した2016年1月~6月期の連結決算は最終損益が1年前の262億円の赤字から、1億5,800万円の黒字に転換しました。ビッグマックより大きい「グランドビッグマック」など、高価格帯の新商品が好調で売上高が23%増えました。また「ポケモンGO」との連携が下半期の業績に与える影響についてカサノバ社長は「時期尚早で答えられない」としています。
猛暑続く 都心で37.7℃
きょうも各地で気温が上がって猛烈な暑さとなり東京都心では37度7分と今年一番を記録するなど内陸を中心に35度以上の猛暑日のところが多くなりましたこれは強い日差しに加えて、台風からの暖かい空気が流れ込んだ影響です。全国で一番気温が上がったのは山梨県身延町で39度2分で全国の観測点929の内、198地点で猛暑日を記録し今年最も多くなりました。
慰安婦問題 日韓協議で「進展」
日韓両政府はきょう、いわゆる従軍慰安婦問題に関する外務省局長協議をソウルで開き、先月設立された「和解・癒やし財団」の事業内容などについて話し合いました。日本の金杉アジア大洋州局長は記者団に対しこれまで両国の間で隔たりがあった日本が拠出する10億円の使い道の認識を巡って「一定の進展があった」と述べました。
傘が天気を教えてくれる!
「急な雨」に見舞われて、傘を買ってしまう方に朗報です。「天気を教えてくれる傘」が発売されました。こちらが、天気を教えてくれる傘「ジョナス」です。傘で地面を2回叩くと、取っ手の部分が光り、みどりは「晴れ」、赤だと「雨」など、天気を教えてくれます。専用のアプリと連動させた状態で、傘とスマートフォンが一定の距離離れると傘の置き忘れも教えてくれます。稼働には単4電池が4本必要ですが、重さは通常の傘とあまり変わらないといいます。
■【ロングセラー研究所】生八ッ橋「夕子」
京都を代表するお土産といえば「八ツ橋」。実は300年以上前に堅焼きの煎餅として誕生しました。しかし今、人気が高いのが、生八ツ橋をあんこで包んだ「餡入り生八ツ橋」です。この原型を作ったのが、戦後の復興の新商品にと、手作りで餡入りの八ッ橋「夕霧」を作った井筒八ツ橋本舗です。その後、他社から販売された、機械で大量生産できる三角形の「生八ッ橋」がヒット、井筒八ッ橋も現在の主力商品となる餡入り生八ッ橋の「夕子」を開発しました。新幹線開業や大阪万博の開催などで全国に知られ、今では1日20万個を生産するヒット商品になりました。季節によって生地や餡の味を変え、京都らしさにこだわります。
取材先・井筒八ッ橋本舗
■【トレたま】3Dで靴を試着
センサーが取り付けられた3Dスキャナーに乗ると、わずか3秒で足のデータを採ることができます。靴の内部をあらかじめ3Dデータ化したものを、自分の足のデータと照合させることで、実際に試着しなくても確認することができる。今月24日から伊勢丹新宿店に導入される予定です。
《フリックフィット/廣橋博仁社長》
「靴というのはミリ単位の世界の中で買われているので、通販で靴を買いやすいマーケットになる。」
靴だけは試着しなければならないという、この常識を「靴がえす」ようなシステムです。
【商品名】フリックフィット
【商品の特徴】靴を3Dで試着できるシステム
【企業名】フリックフィット
【住所】東京都世田谷区池尻1-6-2
【価格】未定
【トレたまキャスター】北村まあさ