■マーケット
ブラジル 五輪の経済効果は尽きた?
オリンピックの開催が決まった2009年以降、ブラジルはインフラの設備や海外からの投資が増えてGDP成長率はプラス成長を続けていました。しかし去年は資源価格の値下がりが大きく響き、マイナス3.8%にまで落ち込み、すでにオリンピックでの経済効果は失われたとの見方が出ています。17日に政府の不正会計問題で停職中のルセフ大統領は29日に行われる弾劾裁判へ出廷して、身の潔白を訴える考えを表明しました。しかしルセフ大統領の罷免は避けられないとの見方が有力です。みずほ証券のシニアエコノミスト折原豊水氏は、このことが逆にブラジル経済にプラスで、2017年にはGDP成長率がプラス0.7%と3年ぶりのプラス成長になるを見ています。
完全自動運転車で…ボルボとウーバー提携
米国では自動運転車の開発計画が相次いで発表され、競争が加速しています。18日、スウェーデンの自動車大手ボルボと米配車サービス大手のウーバーは運転がいらない完全自動運転車を提携して開発すると発表しました。ボルボとウーバーは共同開発に約300億円を投資します。また米自動車大手フォード・モーターは16日、2021年までに完全自動運転車の量産を目指すと発表しました。この他、グーグルが2020年前後の実用化を目指しているほか、ドイツのフォルクスワーゲンやBMWも2021年の導入を表明しています。
中継担当:NY支局進藤隆富記者
■ニュース特集
鉄道各社がタッグ! 半世紀ぶりSL復活へ
現在、SLを運行するのは7つの鉄道事業者。これに加えて、東武鉄道が半世紀ぶりにSLを復活し、来年夏には、栃木県の下今市駅から鬼怒川温泉駅を走る予定です。鬼怒川温泉駅の利用客数はピーク時の1980年代後半に比べて半減しているため、SLを集客の起爆剤にしたい考えです。埼玉県にある東武鉄道の車両基地では、JR北海道から無償で借りたSLが到着。これ以外にも、JR各社から車両などを譲り受け、運転士の訓練は、秩父鉄道などから受けます。全国各地の鉄道事業者がスクラムを組み、SL復活プロジェクトを支えています。なぜライバル社が手を貸すのか。静岡県にある「大井川鐵道」は、今回東武鉄道に対して、運転士に必要な実技の指導などで協力しました。SLを運転している会社が増えることで、業界全体の課題である、後継者不足や技術の継承に役立つといいます。
【鉄道各社がタッグ!半世紀ぶりにSL復活へ】
鉄道ファンの間で根強い人気がある蒸気機関車(SL)。力強く白煙を噴き出す姿や昭和を感じさせるレトロな内装なども魅力となっている。現在SLを運行中の鉄道会社はJR九州やJR西日本、JR北海道、大井川鐡道、秩父鉄道、真岡鐡道、JR東日本の7社だが、それに加えてある大手の私鉄が半世紀ぶりにSLの運行を再開しようとしている。そのSL復活プロジェクトを影で支えていたのはライバルの鉄道会社だった。
【鉄道各社が“SL”で大連携!?50年ぶりに復活!】
東武鉄道は来年夏からSL「C11形207号機」(カニ目)の営業運転を始める。運転区間は栃木県の日光・鬼怒川地区にある下今市駅~鬼怒川温泉駅の12.4kmで、週末や祝日を中心に運行する予定だ。東武鉄道は半世紀前の1966年にSLの営業運転を終了、約50年ぶりの復活となる。鬼怒川温泉駅の利用客数はピークだった1980年代後半に比べて半減していて、SLを集客の起爆剤にしたいという。東武鉄道のSL復活プロジェクトでは蒸気機関車や客車などをJR北海道やJR四国、JR東日本、JR貨物、JR西日本から譲り受けている。さらには秩父鉄道や大井川鐡道などから運転士の訓練を受けるなど、全国各地の鉄道事業者がスクラムを組み支えている。
【鉄道各社が“SL”で大連携!?ライバルを支援するワケは】
東武鉄道のSL復活プロジェクト。静岡県にある大井川鐡道は40年以上SLを走らせてきた。運転区間は新金谷駅~千頭駅の39.5kmで、煙の出にくい石炭を使ったり汽笛を住宅街で鳴らさないなど近隣との共存を図ってきた。SLの年間利用客数は約30万人と、在来線を含めた大井川鐡道全ての利用客の半分を占める。そんな大井川鐡道は今回、東武鉄道に対して運転士に必要な実技の指導などで協力した。SLの活性化は業界全体の課題である後継者不足や技術の継承に役立つという。さらには客の増加への期待もある。
下火なんて言わせない! 客の心をつかむ最新花火
家庭用花火の生産高は、2006年は20億円と好調でしたが、規制によって遊べる場所が減ったこともあり、近年は低迷しています。東京・浅草にある長谷川商店ではおよそ500種類の家庭用花火を販売しています。こちらでは花火コーディネーターが客から花火をするシチュエーションなどを聞いて、花火の種類や順番を提案しています。コーディネート料は無料で、一人一人の要望に合った丁寧な提案をすることでリピーターにつなげている。また、花火メーカーはユニークな花火を作ることで客を取り込もうとしています。「オンダ」は従来に比べて大幅に煙を少なくした花火を開発、10万セットが売れました。またカレーやメロンソーダ等香り付きの花火も販売しています。オンダはユニークな花火を作ることで花火に関心を持ってもらいたいとしています。
【下火なんて言わせない!客の心をつかむ最新花火】
夏と言えば花火。しかし家庭で手軽に楽しめる家庭用花火の生産高は2006年は20億円と好調だったが、自治体の規制によって遊べる場所が減った事もあり近年は低迷している(日本政策投資銀行)。そんな中、独自の取り組みで客を取り込もうという動きがある。
関東地方の8月下旬の主な花火大会は、埼玉・さいたま市花火、西武園ゆうえんち花火、東京・神宮外苑花火、調布花火、神奈川・湘南ひらつか花火、茨城・鹿嶋市花火、神奈川・相模原納涼花火、金沢まつり花火など(日本花火協会HPより)。
【“夏の風物詩”花火に異変・500種類からコーディネート!】
東京・浅草にある家庭用花火の老舗・長谷川商店では、花火コーディネーターが客からシチュエーションなどを聞いて花火の種類や順番を提案している。コーディネート料は無料。一人一人の要望にあった丁寧な提案をする事でリピーターに繋げている。またこの店では商品に花火の高さと飛距離、音量を表すラベルを貼る事で客が花火をする時の目安にできるようにしている。花火規制など環境が厳しくなる中で、今後いかにして客を呼び込んで行くのか、長谷川商店花火コーディネーター・長谷川公章さんは「遊び方を提案する事が大事」と話した。
【“夏の風物詩”花火に異変・10万個も売れたユニーク商品】
花火メーカーはユニークな花火を作り客を取り込もうとしている。老舗メーカー・オンダでは毎年約20種類の家庭用花火を作っているが、今年の新作は煙が少ない花火。これは住宅地でも遊びやすいようにと開発された。この新作が入った花火セットは4月に発売され、子供がいる家庭を中心に10万セット以上売れたという。さらにカレーやメロンソーダ、チョコやイチゴの香りがする花火もある。オンダ・佐藤研二さんは「花火を取り巻く環境は楽ではないが、色々な仕掛けを用意して花火に関心を持ってもらえる企画を心がけている」と話した。
家庭用花火は中国産に押されていて、国産の花火メーカーがなくなるかもしれないという危機的状況という。
■特集 アスリートの「第二の人生」を活用!Dr.ストレッチ
Dr.ストレッチは現在全国に107店舗を展開。運動不足などで肩こりや腰痛に悩むサラリーマンに人気で、都心の店舗では休日予約が取れないほどです。Dr.ストレッチを運営するフュービックの黒川社長がこのビジネスを思いついたのは8年前、怪我をした長男にストレッチをしたことがきっかけでした。オープンから6年で店舗数を急激に増やしたことに伴い、直面したのがトレーナー不足でした。そこで目を付けたのが元アスリートの採用です。トレーナーのおよそ95%が元アスリートです。ストレッチを監修するのは、トレーナーの山口元紀さん。メジャーリーグでのトレーナーの経験があります。Dr.ストレッチは、横浜FCなどのプロチームに無償でトレーナーを派遣しています。その理由は、プロへのストレッチを通じたトレーナーたちの技術向上。さらに、プロ選手に「Dr.ストレッチでの第二の人生」の選択肢を知ってもらう狙いもありました。
取材先・フュービック・Dr.ストレッチ・横浜FC
【アスリートの“第二の人生”で急成長】
リオデジャネイロ五輪では連日、日本人アスリート達が素晴らしい活躍を見せている。しかし表舞台に立てるのはごく一部の人達で、多くのアスリート達は引退後に就職先がなかなか見つからないのが現実だ。そんなアスリート達の第二の人生に注目し急成長を遂げた企業を取材した。
【アスリート“第二の人生”は宝の山・ストレッチ専門店の秘策!】
ストレッチ専門店のDr.ストレッチは現在、全国に107店舗を展開している。運動不足などで肩こりや腰痛に悩むサラリーマンに人気で、都心の店舗では休日予約が取れないほどだ。Dr.ストレッチを運営するフュービック・黒川将大社長はけがをした長男のリハビリをきっかけにオープンした。しかしオープンから6年で店舗数を急激に増やした為トレーナー不足になった。そこで注目したのがアスリートの第二の人生だ。アスリート達を積極的に雇用した。入社したトレーナーは全員、2~10か月程の研修を受け店頭へ。さらにDr.ストレッチはJ2リーグ・横浜FCなどにトレーナーを無償で派遣している。狙いはトレーナー達が技術を磨く事と、Dr.ストレッチでの第二の人生という選択肢をプロ選手に知ってもらうことだ。黒川社長はアスリートの第二の人生には様々なビジネスチャンスがあると語った。10月からコーチ派遣のサービスを始めるという。
■ニュース
「強盗にあった…」金メダリスト・自作自演認める
リオデジャネイロ五輪の競泳で金メダルを獲得した、米国・ロクテは自身のツイッターで強盗に襲われたと訴えたことについて、作り話だったと事実上認めた。ロクテは警察官を装った強盗に拳銃で脅されたと証言していたが、実際にはトイレを使うために立ち寄ったガソリンスタンドで従業員とトラブルになり、警備員に拳銃を向けられた。
お盆のJR利用↑4%
JR東日本などJR旅客6社が発表した、10日から18日のお盆期間における新幹線と在来線特急の利用者数は去年を4%上回る1,202万人でした。11日に祝日「山の日」が新設されたことや、晴れの日が多かったことが要因とみられます。今年3月に開業した北海道新幹線は、去年の特急・急行列車の実績と比べて1.5倍の10万5千人が利用しました。
人工知能 官民連合で開発
トヨタ自動車や理化学研究所など、20社以上の企業と研究機関が連携して取り組む、AI(人工知能)の開発事業を政府が支援することがわかりました。政府は人工知能を成長戦略の柱に位置付けており、文部科学省は2017年度の予算として100億円規模の関連経費を盛り込む方針です。人工知能は製造現場や医療などで活用され、日本の技術力の底上げが期待されます。
トランプ氏 過激発言で初反省
アメリカ大統領選挙の共和党候補トランプ氏は18日、自身の過激な言動について「後悔している」と述べ、謝罪しました。強気な姿勢が売りのトランプ氏が選挙戦で反省の言葉を口にするのは初めてとみられます。
■【THE行列】水グルメ&水ビジネス
のどかな風景を望む茨城県大子町に「もみじ苑」があります。この場所の呼び物は「月待の滝」。滝の裏側に回ることができる珍しい滝です。実は33年前には、この場所は荒れ果て、誰も訪れることがなかった滝です。そこで大関仁さんは、滝を多くの人に見てもらおうと、土地を整備して「もみじ苑」を始めます。滝の地下水を汲み上げて、コーヒーを提供しましたが、客は来ません・・・。さらに冬には呼び物の「月待の滝」も、完全に凍結して観光客はゼロに・・・。この状況を逆手に取った大関さんは、冬に凍った天然氷を夏まで保管して天然かき氷「氷瀑けずり」として売り出すと、これが客の間で評判になります。そして滝の地下水にこだわって、そばづくり、流しそうめんを始めると、次々と客の訪れる人気スポットに・・・。店主の大関さんの熱意とアイデアで「月待の滝」は、人を呼べる滝に変わりました。
取材先・月待の滝「もみじ苑」
■【トレたま】ひんやりペットボウル
【商品名】マギッソペットボウル
【商品の特徴】自然冷却機能のある素材で、中に水が冷たく保てるボウル
【企業名】アペックス
【住所】群馬県高崎市上並榎町258-2
【価格】4,800円~
【発売日】10月中旬
【トレたまキャスター】北村まあさ
■【コメンテーター】高田創氏(みずほ総研チーフエコノミスト)
・トップ目指す500万人、アスリート引退後に不安
--確かにアスリートのセカンドキャリアって可能性がありそうですよね。せっかく一つのことに打ち込んで極めてきた方々ですから、次のキャリアに移れないともったいない。
「そうですね。また逆にそういうキャリアがあるということがそのスポーツを頑張る、もしくは全体の水準を上げる大きなインセンティブにもなってきますよね。」
--アスリートの方の数からいうとかなりいらっしゃいますよね。
「そうなんです。登録している人数だけで500万人と言われているんですよね。しかしながらその中でも本当にトップの人しかなかなか恵まれていないわけですよね。そうするとやはりセカンドのところをどうするのか、というのは非常に重要だと思うんですよね。」
--例えばオリンピックに出るような選手でも、やはり次のキャリアのことを心配する方は多いと・・・
「非常に心配しているわけですよね。本当にメダルを取った方でも心配は尽きない部分というのはあると思うんですよね。」
--何かセカンドキャリアに移るまでの、足りない部分というのが日本にはあるんですか。
「私は日本にとっては、スポーツのマネージメントというか、スポーツの持続的なビジネスとして展開するという発想がやや薄いんじゃないか、という気がします。ですからそういうビジネスとして持続的に対応できるということになってくると、それに従ってすそ野が広がってくるという部分がありますし、また当然のことながらそこにセカンドキャリアとして、新たに選手が対応できるということも出てくるわけですよね。」
--アスリートを採用した企業は実は満足度が高いそうですね。
「大学でも(スポーツを)やった選手というのは就職もいいというのはよくあります。またそういう中で国民全体が健康も良くなり、ある面で成長戦略にもつながってくる。そういう意味でのアスリートの第2の人生を含めたところの対応というのは、一つの循環を作っていくというんですか、そういうのが大事だと思いますね。」
・リオ五輪閉幕までわずか・・・、どうなる?ブラジル経済
--ブラジルは本当に今後しっかりと景気を持ち直していけるんでしょうか。
「実は2015年と、それから今年もマイナス成長は確実だと思うんですけれども、2年連続マイナス成長というのは、ブラジルにとっては1931年の大恐慌以来なんですね。それは相当深刻ですよね。そういう中でこの政治の問題があるわけですから、泣きっ面にハチみたいなそんな感じですよね。」
--ということは今後に関してもそんなに楽観視はできないということですね。
「確かに2年連続マイナス成長ですから、多少リバウンドはあるんだろうと思いますし、それから政治状況も最悪は脱したんじゃないかという期待もありますから、やや消費者の信頼感も改善しているというのはあるんですよね。」
--こちらがブラジルの景況感です。2005年9月を100とした場合のグラフなんですけれども、2015年でガクンと落ちているんですね。
「資源価格が下落したことですね。原油なんかもそうだったんですけど、世界的に新興国問題というのが急速に言われたときですね。」
--そして今年にはいってちょっと持ち直してきてはいるんですね
「新興国全体がやや持ち直しているという部分はあるんですね。また資源も多少持ち直してはいるんですけど。ただそうはいっても、原油にしても一般的な資源にしてもそうなんですが、なかなか元の水準に戻りにくいというのはありますね。」
--となった時に今後何が必要なのか。
「そういう意味ではブラジル自体が相当資源に依存して、それをベースにしてバラマキをしてきた。しかもそこに政治の問題があったということですから、その問題を着実に直していかざるをえないですよね。ということは構造改革をして、競争力を高めていく。また政治も安定させる。インフレも抑えて金利も低下させていく。そういう地道な努力が必要になってくると思いますね。」
・何故日本の円だけが高くなっているのですか。こうした質問をたくさん頂いています。
「ちょうど今週100円のところに来ていますからね。一つは非常に重要なんですけど、アメリカがドル高を好んでいないということですね。ドル安にしたいということですね。それに伴って利上げが先送りされているということですね。それだけだったらよかったんですけど、ブレグジット(英EU離脱)があってそれが究極のポンド安誘導になってしまったんですね。それにつられてユーロも下がってしまったんで、そうすると円だけが残っちゃったという状況です。しかもこの状態を世界中がみんなちょうど好ましく思ってしまっているということなんで、なかなか日本にとっては孤軍奮闘というか、四面楚歌になっているということですね。」
--対策を知りたいという声もあったんですけど、どうなんでしょう、介入というのは現実的なんですか。
「アメリカがやっぱり好んでいないですよね。ただ100円割れのところで一回ちょっとやっておいても?という感じは残るかもしれませんね。その可能性はあるとは思っていますけれども・・・。」