何故死んでしまったの…祥一郎の生きた証

私は2015年12月28日、20数年共に暮らした伴侶である祥一郎を突然喪いました。このブログは彼の生きた証です。

あの世は楽しいかい?祥一郎・・・・・・・・・・

2016年03月01日 | 死別体験
祥一郎…………


元気かい?

お前はそっちで大好きだったお母さんと再会したかい?

こっちでお母さんが亡くなった時、お前は大泣きしてたもんね。お前は自他共に認めるお母さん子だったし。

おっちゃんは実際に逢ったことはなかったけど、きっとお前にとって良いお母さんだったんだろうね。

そっちで再会しているなら、積もる話もして、甘えてるのかい?

もしそうなら、おっちゃんはうれしいよ。

お前がそっちの世界で逢いたい人と過ごし、楽しく暮らしているなら、おっちゃんはうれしいよ。



祥一郎………

おっちゃんには、そういう人は居ないんだ………


亡くなってせいせいした、ろくでもない父親

そういう父がイヤでとっとと子供を捨てた、もうとっくに死んだだろう母親

最後の最期までそりが合わなかった祖父

兄ばかり可愛がっていた祖母


おっちゃんにはそっちへ行っても、逢いたい人なんか居ないんだ………

 
唯一逢いたいのは、お前と過ごした頃に飼ってたシャム猫のレイコかな。お前が一番可愛がってたね。


そして………そして………もうひとり………


お前がもうそっちに居るのなら、おっちゃんは今すぐにでもお前に逢いに行きたい………



お前が楽しく暮らしているなら嬉しいけれど…………

でも、でも………残されたおっちゃんは、たったひとりでどこをどう進めばいいのか、何を見つけて生きて行けばいいのか、生きる意味さえ分からずに、ただただ泣いてばかりいるよ………

お前が居たから、どんなに辛い目に遭っても生きていけたんだ………

お前が居たから、それまでのろくでもない人生が、輝き出したんだ………


祥一郎………

おっちゃんの残された人生、きっと輝きも無く、先行きも真っ暗な人生なんか要らないんだよ……


だって、お前が居ないから………………

でかけてるの?祥一郎・・・・・・・

2016年03月01日 | 死別体験
祥一郎、祥一郎、今帰ったよ。


おっちゃん今帰ったよ。


あれ、おかしいな。祥一郎、何処に居るの?

電気ついてるのに。


祥一郎…………

トイレかな?……居ない。

風呂入ってるのかな?

居ないね。

もう寝てるの?

布団はあるけど、たたんだままだ。

何処へ行ったんだろう。


祥一郎、ごはんも食べないで、風呂も入らないで、どこへ行ったの?

実家に帰ってるのかな?おかしいな、そんなときは必ず「ちょっと実家に行ってくる。」
ってメールがあるのに。そんなメールなかったし。


煙草買いに行った?そんなに時間かかるはずないよね。
自動販売機すぐそこだもの。


友達でも訪ねて来て、ちょっと遊びに行ったのかな?
でもそんなときでもひとことメール有る筈なのに……………


祥一郎、ほんとに何処へ行ったの?

おっちゃん心配だよ。


早く帰ってきておくれ、祥一郎………

おっちゃんひとりはイヤだよ。


お願いだから、連絡おくれ。祥一郎……

おっちゃんから離れないで……ひとりにしないでおくれ……祥一郎………祥一郎………

祥一郎の言葉…………

2016年03月01日 | 死別体験
祥一郎…………

「おっちゃん、御飯炊いてるし、大根おろしすってあるで。それとも納豆たべる?」

料理の下手だったお前が、疲れて帰ってくる私のおかずが作れない故の精一杯の気遣いだったね。


「おっちゃん、風呂冷めてしまうからはよ入りや。」

我が家は追い炊き機能の無い風呂だったから、私が仕事から帰った時刻に合わせて風呂にお湯を張ってくれていたね。

 
「おっちゃん、それ洗濯するで。はよ脱ぎや。」

ぶつぶつ言う私のパジャマや、普段着を脱がせて毎日洗濯してくれていたね。


「おっちゃん、昨日クーラーつけっぱなしやったで。」

いつも早目に寝るお前が、私が昨夜酔って消し忘れたクーラーのことで怒られたね。


「おっちゃん、きょう買い物行かんの?」

自分の用事で外出している私によく来たメールだったね。結局おそくなっても買い物に行くんだけど、お前は不機嫌だった。「まったくうちにはうちの都合があるのよね。」なんて言いながら。


「ぐーーーー、ぐぉーーーがぉーーー」

お前はけっこうイビキが凄かったね。それで眠れない私がお前の背中を叩くと、ふと起きて束の間静かになる。でも暫くたつとまたイビキ。


「どすん、ばたん、ずりずり………」

お前はちゃんと予定を決めて昼間の寝室で体操をしていたね。


「まあ、やらしい、ああ怖い怖いわあ。気を付けないと。」

ちょっと用事があって風呂に入っているお前にドアを開けて話しかけると、おかしな事を言ってたね。


「もうちょっとさあ、私の口に合う味付けにしてほしいのよね。」

私の作った料理にそう言いながら、けっきょく沢山食べたのもお前だったね。


「おっちゃん、公園に大きな鯉のぼりが泳いでるよ。」

私が鬱で惨い状態にいるときに励まそうとして教えてくれたね。


「なんとかなる、仕事はみつかるって。」

私が失業したときに、何度かこの言葉で励ましてくれたね。


「どちらさん?困るんですけど。おっちゃんが帰ってきたら怒られるし。」

一人で遊びに行って帰りが遅くなった私によく言ってたね。寂しかったのかな。


「おっちゃん、こんなにええの?生活苦しいのに。。

お前の誕生日にちょっと奮発してお金を渡すとそう言ってたね。


「どうせもうええねん。すぐ死ぬし、生きててもええことあらんし。」

何かあるとすぐこんなネガティブなこと言ってたね。おっちゃん困ったよ。


「おっちゃん、歳とったらうちの実家でくらしたらええやん。うちの親父もそう言ってたで。」

ちょっとびっくりしたけど、印象に残る言葉だった。



「クロがな、おっちゃんがでかけると探し回って鳴くねん。うるそうてしゃあない。」

今はクロは、お前が居ないことで鳴いているよ。二度と帰ってこないお前を探して………






「おっちゃん………手、握って………」

亡くなる二日前にお前が最期に呟いた、ちょっと泣きながら言った弱気な言葉だった。それに対して私は恥ずかしいやらおかしいやらで、「どした、さすがに弱気になったん?もうすぐ病院に行くから大丈夫やて。」と言って軽くしかお前の手を握ってやらなかった。


祥一郎…………

お前と交わした、生活の中の同じような会話、言葉が、もうおっちゃんは聞けない……


そして最後の方に聞いたお前の助けを求めるような言葉に、おっちゃんは気付くことが出来なかった。


祥一郎………

許してくれなくともいい………怨んでてもいい………

でも、本当に本当にごめんね、ごめんね、ごめんね………



おっちゃんが馬鹿だった、愚かだった。


こんなに長く一緒に暮らしていたのに、お前の死が迫っていたのに、それに気付くことが出来なかった。

祥一郎………謝っても謝ってもおっちゃんはお前に償えないよ。


祥一郎………おっちゃんは今すぐにでもお前のところに行って、強くお前を抱きしめて泣きながら
謝りたい…………