旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

5年ひと昔

2013年04月26日 21時05分52秒 | Weblog

5時過ぎまで精一杯働いた。やり残した仕事はない。気持ちよく連休にはいることができた。風呂のペンキを塗りかえることにしているほかにこれといった予定はない。活字で少々頭が軋んでいる。頭を休めるために軽い本を、目だけで2冊読んでみることにしている。目で読むというのは週刊誌や月刊誌を読むように読んでみるということだ。

一冊目が尾木直樹著「新・学歴社会が始まる (副題)エリートとその他大勢に分断される子供たち」、2冊目が保岡興治著「政治主導の時代 (副題)統治構造改革に取り組んだ三十年」、いづれも5年以上前に書かれた本だ。あわせて700ページになる。この5年間で政治も教育も激変した。はたしておふたりがこの事態を洞察していたかどうか。興味はこの点に尽きる。

優れた学者でもなく、秀でた政治家でもない。本屋をぶらついているうちに、どちらかといえば地味な教育評論家(かっこうとおねえ言葉は別にして)と政治家(風貌まで地味なことこのうえない)が、どのような問題意識をもって仕事に取り組んでいたのかを知りたくなった、ふたりの5~6年前の現在を、5年以上経過した今になって観察してみたい、ただそれだけのことだ。こういう読書もたまには悪くないと思う。


サルトルの分類

2013年04月26日 06時19分50秒 | Weblog

Ⅰ 『知識人』は自分と関係のない差し出口をする人間、人間や社会といった大雑把な概念の名において、これまで引き継がれてきた真理やその真理を前提にした行為の総体に異議を申し立てる人間。

Ⅱ 『にせの知識人』は厳密であると自称する論拠、精密な方法であるかのような体裁をとる論拠によって、特定のイデオロギーを擁護するように支配階級が扇動した人間。

Ⅲ 『学者』は専門的知識の技術者。

西永良成著「サルトルの晩年」(中公新書)から抜粋のうえ改竄。