南十字星(石垣島天文台)
星がよくみえるこの10月に入って、BLUE BACKS「21世紀 星空早見ガイド」を片手に、しばしば夜空を見上げる。カシオペアか北斗七星の位置から北極星の位置を割り出して、北の夜空に輝く星座をひとつひとつ眺めていく。愛犬で老犬の「ごんた」からすると迷惑このうえないことだろう。ずいぶん退屈しているようだ。
その「21世紀 星空早見ガイド」の利用の仕方がようやく分ってきた。たまたまこの本で天の南極を中心にした星座をみていたら南十字星が目にはいってきた。北極星と同じようにこの星座は天の南極の極あたりにあるので日本からみえないと思いこんでいた。
ところが、この星座の十字架の縦に当たるɤ星からα星を結んで、その長さを5倍すると天の南極があると解説してある。ということは・・・、天の南極とこの星座は、天の北極とカシオペアや北斗七星と変わらない位置関係になる。となれば、日本からでもみえる可能性がある。
予想は大きく外れなかった。四国の佐多岬半島から十字架のɤ星がみえる。冬から春にかけて沖縄なら南の水平線すれすれに、石垣島や宮古島なら南方の水平線の上に浮かぶこの星座をみることができる。南十字星を尋ねる旅に早くも心がはやる。