今住んでるマンションに来て
どれくらい経った頃だろう。
近所を散歩していて、ふと
地面にいる一羽の鳥に気づいた。
その頃は、「これって… 山鳩? キジバト?」
公園のハトとは違ってる(みたい)
大体、一羽しかいなかった。
あんまり「群れ」じゃ見ない鳥。
とりあえず「キジバトさん」と
呼ぶことにした。
そのときの「キジバトさん」は
私の隣、地面の上で
あらぬ方を見ているだけで…
私の方は、全然見ない。
私のことなんかどーでもよくて
何か他のこと考えてるみたい。
私もマネして「何か他のこと」
考えてみた。
アタマの上には白い木の実が
たくさん鈴みたいに生っている。
「何の木かなあ」
次の瞬間…
キジバトさんは消えていた。
家に帰って「キジバト」と
「山鳩」を調べたら、同じだった。
こどもの頃の、スズメやカラスより
もっと近くで見た、初めての鳥。
今は、毎日あちこちで声聞いて
道を歩いてても、しょっちゅう出会う。
大抵は電線の上。
たまには二羽でランデヴー(?)
車が来ても、退く気なさそう…
車の方で避けてった。
元気なフクロウか、蒸気機関車みたいな
キジバトさんの声も、朝は眠そう。
デデッ、ポポ~、デデッ、ポポ~
聞くと私も眠くなる…
それが私の「鳥さん」との
最初出会い。