もうひとつの部屋

昔の記憶に、もう一度会える場所にしようと思っています。

⑥ 朝の散歩で、突然睨みつけられて… (イソヒヨドリさん ♂)

2021-05-14 11:08:21 | 家から半径1㎞で出合った野鳥たち

細い路地を挟んで人家が並ぶ住宅地。


朝、散歩のつもりで歩いていたら

突然、ある家の玄関先で

屋根にとまっていた黒っぽい鳥が

ふわりと庭木に降りてきて…


なぜかこちらをじっと見てる。

私も相手をじっと見る。


「ヒヨドリさんに似てるけど

なんかこっちはスマートな感じ…」


いつまでも見ている私が

目障りだったのか、黒っぽい鳥は

さらに下に降りてきて…

向かいの駐車場の白いフェンスに。


それからは、私の方は全然見ない。

あらぬ方向をじっと見てる。

でも…


これって「無言の圧力」以外の

ナニモノでもない感じ。


「もしかして… 私、威嚇されてる?」


こっちを全く見てないくせに

「睨みつけてる」雰囲気濃厚。


大急ぎでその場を離れた。

テリトリーを侵害したとかなんとか

正当な理由があるんだろうと。

(ごめんね。無知だっただけなんです)



その鳥が「イソヒヨドリ」という名前だと

わかったのは、しばらくしてから。

 

ヒヨドリさんとは別の仲間。

「磯」が付いてるけど、海の近く以外にも

街中に出没するようになったのだとか。

今はあちこちで出会う鳥。


たとえば、路面電車の走る大通り。

建物の屋上から響くきれいな声は

春から初夏だと、大体このヒト。


たまには地上で見ることも。


「黒っぽい」けど、黒じゃあなくて

青みを帯びたチャコールグレイ。

そしておなかは、レンガ色だったり

オレンジ色に見えたりする。


とてもシックな色合いで

体型もすらりと都会的。

声も、コンクリート空間に

よく似合う硬質な美しさ。



私はこの春、朝はこのイソヒヨドリさんの

声で目覚める毎日だった。

 

 

コメント (4)
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