もうひとつの部屋

昔の記憶に、もう一度会える場所にしようと思っています。

➄ てっきり「スズメの群れ」かと… (ツグミさん)

2021-05-12 14:26:45 | 家から半径1㎞で出合った野鳥たち

野鳥の種類を知るコツを

教えてくれるサイトを探して

初めて見にいったときのこと。


身近で見かける鳥の代表として

スズメが取り上げられていて…


「スズメに似ていて、実は違う鳥は

街中にも結構います。

スズメとの区別が出来るようになると

街歩きはとっても楽しくなります」


そこに紹介されてたのは

カワラヒワ、アオジ、アトリ、ビンズイ

カシラダカ… そして最後に「ツグミ」が。


ツグミはスズメより

「2回りくらい大きい」鳥だとか。

 

体形も、鳴き声も違うのに

サイトの主さんは

「なぜか最初の頃、間違えたので」と。


「へぇ~そうなんだ」

スズメ以外は全部知らない私は

他人事のように聞いてたけれど…



あるとき突然、広い公園の芝生の上に

それまでいなかった野鳥の「群れ」が。


なんていう鳥かわからない。

そぉ~っと近づいても、みんなして

だんだん遠くに行ってしまう。


地面をつついて、何か食べてる。

稲刈りの済んだ田んぼの

スズメの群れに、ちょっと似てる。


「ま、いいや。きっとスズメね」


その頃、スズメに似た鳥を見かけて

やっとこさ写真を撮っても

後から見ると、ぜ~んぶ立派に

「スズメ」だった。

 

ところがある日、珍しく

「スズメに似た鳥の群れ」が

ずいぶん近くにやってきた。


「もしかして…スズメじゃないかも」


その鳥は皆、時々すっくと背中を立てて

じっと静止して辺りを見てる。


それはほとんど、モアイ像。

何羽もそろってモアイ化するので

群れ全体が、一瞬静止画像になる。


「スズメはこんなコトしない」

その後、日を追うごとに

お互いに相手を見慣れたせいか

ほんのちょっとだけ

近くに寄らせてくれるように。


近くで見る「ツグミ」は、カッコいい鳥。

スマートで都会的なボディー。

背筋を伸ばして辺りを見るのも

ジェントルマン風で悪くない。

でも… 


私は思い出した。

「昔、おじいちゃんはこの鳥を

美味しいって言って、食べてたんだ…」


カスミ網とかいうので引っかけて

一杯獲れるんだって言って

冬が近づくと、知り合いに頼んでた。

お料理になったツグミは

一度だけ見たことあるけど…


その「ツグミ」って

こんな鳥だったんだね…




スズメに間違えたツグミさんも

今ではもうお馴染みさん。

なあんて思う頃には

ツグミさんたちは居なくなる。


「秋になったら、また会えるかな。

待ってるからね」って、心の中で毎年思う。

 

 

コメント (2)
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