409年にローマ帝国がブリタニアを放棄した後、現在のデンマーク、北部ドイツ周辺より、グレートブリテン島に渡ってきたゲルマン人は、先住のケルト系ブリトン人を支配し、ケルト文化を駆逐した。また、彼らの言葉が英語の基礎となった。彼らは、イングランドの各地に小王国を築いていったが、7世紀ごろには、7つの王国(七王国)にまとまっていった。9世紀初め、エグバートの時代にサクソン人のウェセックス王国が強大となり、イングランド全域を支配した。それ以降、一時期デーン人の支配を許したが、1066年にノルマンディー公ギヨームの率いるノルマン人(ノルマン朝)の侵攻を受けるまで、サクソン人がイングランドを支配していた。アングロ・サクソンとは、「アングリアのサクソン人」という意味。アングリア(イングランド)は、元々は「アングル人の国」という意味であったが、カトリック教会がこの地域を表す言葉として使用したため、後にサクソン人もこれを自称するようになり、地域名として定着した。現代のアングロサクソン諸国は、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドである。しばしばアイルランドも含まれることがある(ただし、アイルランドの国民の大半はケルト民族系)。これらの国々では現代においても、政治、経済、社会において、アングロ・サクソンとして以下の5つの共通点が見られる。
. . . 本文を読む