「ベルリンの壁」が崩壊するに至った1989年という年、東ドイツから西ドイツに50万人を超える大量の亡命者が発生、その大部分が乳飲み子を抱えた若夫婦だった。「乳幼児死亡率」で東ドイツは西ドイツに比べて極端に高く、1000人当たり19人であった。西ドイツでは9人、当時の日本では6人だった。東ドイツの若夫婦は自分達の子供のためには西ドイツへ亡命するしかなかったのだ。東ドイツという国家は国民に見捨てられたのも同然だった。そして間もなくベルリンの壁は崩壊の時を迎えたと経済学者の斎藤精一郎氏は述べている。 . . . 本文を読む