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都知事選、本日告示(その11) LAST

2016-07-14 18:19:54 | 日記
質問を終え、各候補予定者より最後に一言話していただく。

 宇都宮氏「先ほども話しましたが、地方自治体の最大の役割は住民の福祉の増進。それが東京都でやられてこなかった。それをちゃんとやることが都政として重要な役割と思っています。都には大変裕福な使える財源がある。福祉にまわせる金がある。待機児童の解消、特別養護老人ホームの建設、給食の無償化、高校の授業料無償化、大学の授業料半額化を実現していきたいと思います。」

 小池氏「(ボードに書いたのは)『希望の街 東京』とさせていただきました。多くの子供食堂にきている子供たちは絶望の中にいるのかもしれない。こんな希望があるんだと感じていただけるような政策をどんどん出していきたいと思っています。生活者目線であり都民目線、ぜひそういう仕事をさせていただきたい。」

鳥越氏、ボードの『何しようぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂え』を掲示して。
 鳥越氏「(室町時代後期の歌謡集である)閑吟集(かんぎんしゅう)に出てくる句。意味は『くすんで生きてどうするんだい。人生は夢のようにあっという間。だから、今、やりたいことを狂うほどにやれよ』というのが私の解釈。私の人生はあと10年残っているかどうか。長生きできると思っていないが、生命が命があるなら、限りを尽くして狂ったかのように精魂込めて東京都知事をやりたい、やらせてくださいという思いです。」

増田氏、ボードの『覚悟』を掲示して。
 増田氏「多くの皆さま方の声を、そして区市町村長の声を、覚悟を決めたスイッチが入りました。今の都政の混乱を収めるために立ち上がらなければなりません。肩に力を入れて、知事一人が進めていくのではなく、都庁でも(職員は)16万人、区でも6万人います。そして市町村、多くの人と進めていかなければなりません。そして組織のガバナンスをやっていかなければなりません。知事がどういう覚悟と姿勢で振る舞っていくのか。舛添さんのような形では職員は絶対ついてこない。私は自らを律する。そういう覚悟と同時に都民の命と生活をお預かりする。そういう覚悟で立候補しました。ぜひ、都知事としてその使命を遂げたいと思っています。」

※宇都宮氏は、このあと鳥越氏と話し合いをして、自ら取りやめたとのこと。

テレビのニュースや記事などはポイントや受けそうな部分だけを取り上げます。制約があるため仕方ない部分もあるが、しっかりと情報を知って理解し、理性的に候補者を選ぶのが民主主義の根底です。簡単に状況をまとめると、小池氏が出馬を宣言し、危機感をもった都議連の一部が対抗馬として増田氏を自公公認とした。野党は、政策ではなく勝てる候補ということで鳥越氏を野党統一候補とし、宇都宮氏は自公分裂で自滅の目があるからと鳥越氏に譲る。与党は約300万票、野党は250万票、その他50万票、棄権票約500万票が参院選での東京都民の流れ。100票を前回獲得した宇都宮氏がいると、野党票が割れるのは確実。与党は割れたため、普通に考えると小池さん100万票で増田氏が200万票。

今回の討論会の内容から思えたのは、視点の高さ、トップの器の有無、覚悟ではないかな。
視点の高さは、知識や経験をどこまで考え抜き教養にできたか、そして自分の人生の目標使命の視点を何処に置いているかから滲み出てくるものと思う。鳥越氏は論外の知名度だけの芸能人と同じで今更ながらの社会主義者。無難にまとめたのは増田氏、かなり高い視点を見せた小池氏といったところ。トップの器は、リーダーシップと組織をまとめることができるかどうか、そして方針を明確に出して結果を追求できるか。実績だけでなく、討論会でも増田氏と小池氏は問題ないだろう。鳥越氏がリーダーでは、現場は混乱するし、評論家になる。言ってみれば舛添氏の小物版でしかない。覚悟は、何処までブレずにやりとげる意思があるか、これにかけているか。これは圧倒的に小池氏が強いだろう。

鳥越氏が都知事になると、舛添氏の二の舞になると思う。景気を悪化させるのも、税金の無駄使いをするのも、トップに立てば簡単にできる。そんな候補が出てきているのに、選挙に行かない半数の都民は、お人好しを通り越した馬鹿なんだろう。自民が嫌いなら、小池氏に入れたらいい。増田氏は無難だろうが、都の財政は悪化させるだろう。成果を焦るから、岩手県知事のときと同じ様に、支出を増やすことになる。バランスは悪くなるから、成果とコストの観点から微妙かも。小池氏は、都議の膿が出るのでと期待できる。舛添問題が有耶無耶にならず、本筋の問題が出てくる可能性に期待。強いリーダーシップも期待できるだろう。

何れにしても、誰に投票するにしても、都民は選挙に行って欲しい。自分の生活に直結するのだから。


都知事選、本日告示(その10)

2016-07-14 18:01:56 | 日記
ここから報道陣の質問へと移る。
「都政の課題について全員に伺いたい。東京都の待機児童数は約8000人。待機児童の解消は喫緊の課題だが、決め手がない難しさがある。具体的な解決策をどのように持っているのか。」

 宇都宮氏「待機児童解消のための予算措置をきっちりします。保育園を作るのは区市町村に権限があるが、都が購入した土地を保育園づくりに貸し出すとか、そういうことを徹底してやる必要があると思っています」

 小池氏「まず、保育士の待遇改善というのが喫緊の課題です。箱物についてはさまざまな規正がありすぎる部分もございます。安全性の確保は十分考えなければならないけれど、さまざまな制限、広さ制限なども考慮すべきです。ゼロ歳児から2歳児、そして3歳児以上という年齢制限についても見直すべきだと思っています。箱物で言いますと、市ケ谷の都有地ですね。それを韓国人の学校に貸し出すという舛添さんの進めてきたことなどは、むしろこれを保育施設や高齢者施設を、両方コンバイン(兼ね備える)した施設として進めていくこと。なかなか国においては文科省や厚労省の境があるが、ハイブリッドな形で都有地を有効に活用していきます。」

 鳥越氏「待機児童の問題には2つの側面があり、一つは施設の問題です。もう一つは施設を運営していく保育士などスタッフの問題です。これはどちらも、これだけ緊急性が叫ばれながらなかなか解決していないというのは東京都政の執行者が、どれだけさぼってきたということもあるが、背景には莫大(ばくだい)な予算がかかり手がつけられないと推測しています。東京都は比較的他県と比べれば裕福な自治体。まず、都知事になってやるべきは予算の見直しだと思います。予算を見直して、将来の不安をなくしていく。少子高齢化に手を打っていく。ほかの公共事業などでは喫緊の問題でなければ後回しにして予算を組みたい。」

 増田氏「区市町村の仕事が多いが、都がもっとバックアップしていくことが必要です。保育所で働く人の所得が抑えられていて、過剰労働です。まだまだ知恵を出せます。土曜日は共同で開園することが特例で認められています。これを活用して保育士さんに休んでもらう。それと、広域保育。バス送迎が認められており、まだまだ知恵を出せると思います。箱物については公園に作ろうとか、閑静な住宅地に作ろうかとあるのですが、当事者や事業者にまかせるのではなく、住民との丁寧な話し合いをしていきます。現場に入って合意形成を進めていくこと、都が汗をかくことが必要です。」


「ポスト五輪について。2020年を目標に動いているが、東京五輪が終わればメガイベントの予定もなく、高齢化も進行し、景気の悪化も懸念されている。五輪後はどのような都市を目指していくべきと考えているのか。」

 増田氏「2020年以降、オリンピック・パラリンピックのエネルギーをそこにどこまで注げることができるか。長期をにらんだグランドデザインで東京を考えていかなければならない。世界の中で輝く東京にしていく必要がある。地方と連携する東京に切り替えていきます。」

 鳥越氏「2020年が終わった後、どうなるのか。おそらく皆さん考えてないと思います。実は、ここには少子高齢化という大変な危機がじわじわと忍び寄ってきて、2020年を過ぎれば団塊の世代が80歳を迎えて、大介護時代になります。従来の経済の考え方、車や家電製品を売って経済を活性化していくのではなく、ポスト五輪では、日本が必要としてるもの、それは介護だったり少子高齢化だったり、福祉などにお金を回し、需要を消費に変えて経済を回していく。構造を変えない限り、経済は変わりません。」

 小池氏「パラリンピックがあることが重要だと思っています。ギリシャなどのホスト国では、破綻(はたん)して建物が吹きさらしの中にある。パラリンピックを障害者に優しいという観点から、このパラリンピックをよく活用していくことだと思っています。それによりユニバーサル化をしていきます。私は公約の一つに満員電車ゼロを掲げています。ごく当たり前でみんな我慢しているが、人口が減ると満員電車はなくなるが、そういう受け身ではなく、より住みやすい、満員電車にならない技術的な信号の機能のアップなどいろいろありますが、それによって東京の魅力をいつまでも持ち続ける。そして、国際金融都市、アジアナンバーワンといったような引きつけることを考えていきます。東京で人口を減っていくことだけは阻止していきたいです。」

 宇都宮氏「最近の経済学者の分析ではオリンピックではあまり経済効果ないのではといわれています。長野もオリンピック終わった後に負債を抱えた。県民、都民の生活を圧迫する。できるだけ簡素、コンパクトなオリンピックにし、浮いた財源で都民の生活を支えていきます。働いている人の賃金を格上げして、社会保障を充実させる。ちなみに、新国立競技場の問題は、前回の知事選のときは既存の施設をそのまま使うべきだと訴えました。今のオリンピックは大都市でしかできない。オリンピックの考え方を変えるべきです。」


「鳥越さんに質問。昨日の会見を見た都民から、『詳細な政策についてはこれからという状況で、立候補したのはどうなのか』と心配する声があった。」
 鳥越氏「誰でも最初は分からない。だけど、ちゃんと真剣に取り組めば道は開けると思っています。昨日から、今日にかけて自分なりの政策、公約は作りました。宇都宮さんは作っていないと言っているけど、僕はテレビとかで言っているつもり。それは文章に、紙切れにまとめていないだけ。そんなに心配していただかなくても結構です。」


「増田さんに質問。政治家と金についてお聞きしたい。岩手(県知事)時代にファーストクラスを利用したということもあったようだが、反省点も含め、どういう風に自分の金の使い道、都議会の金の使い道について具体的に考えていることがあれば。」
 増田氏「岩手県知事代にはファーストクラスを使用していました。最近の航空機事情を見ていると、ビジネスクラスでも横になれる座席があります。当時利用していたときは、ファーストクラスも斜めぐらいになる座席でした。どういう利用方法をしているかというのを公開して、今の時代にこれだけシートの状況もよくなっているので、基本的には全部ビジネスクラスで対応できるのではと思っています。ある事柄について、それは税金の使い方としていかがかなということをまず、都民のみなさんが分かる仕組みがないと、どういう見方があるのか分からない。舛添さんの通訳料金が高いということなども細かなものを出して分かってきました。どういう風に情報公開しているのか。できるだけそういう仕組みを作っていきたいと思います」

以上で質問を終わり、この後は候補予定者から最後の一言となる。

その11に続く。

都知事選、本日告示(その9)

2016-07-14 17:37:57 | 日記
ここからは、候補者同士の質疑応答に移る
「さて、さまざまな論点で伺ってきましたが、ここで、より候補者の方々の違いを知るために、候補者同士で質問し合っていただきたいと思います。各候補の方がお1人を指名して1分で質問し、それに対して1分でお答えください。では、まず増田さんから。」

 増田寛也氏「それでは、私からは小池先生にお伺いしたいと思います。私がどうしても気になっているのが、小池先生がおっしゃっている都議会の冒頭解散です。都議会とかそのボスがそこを支配するというような形で意思決定が変わらないというのは、都連の組織の中のことのように思う。冒頭解散というのは、いわゆる二元代表制という中でいきなり解散を提起するということで、ただでさえ遅れている都政の課題の解決が遅れてしまうのではないでしょうか。私は『混迷に終止符』と言っているのですが、それでは停滞と混乱がさらに継続してしまうのではないかと思います。さらに40、50億円を使って選挙をしなくてはならない。私はまずは議会との対話、緊張感のある議論を、議場をつかってやっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょう。」
 小池百合子氏「ありがとうございます。今回のことがあって、私はこれほど知事と議会の関係がクローズアップされたことはないと思っています。冒頭解散をするというのは大変ショックが大きいことですが、大前提として、不信任を頂いたうえで、ということであって、ルールを知らないわけではありません。私は都連に入ってから、連絡が後になってきたり、重要な会議にも呼ばれないことがしばしばありました。デュープロセス(手続き)が明確でないということを、何度も申し上げているのですが。そのことでけんかしてどうするのといわれると、確かにそうなのですが。私は猪瀬知事、舛添知事で起きたことが、また起こるのではないかと思っています。他の方は声も上げないけれども、同様の考えを持っている議員もたくさんいらっしゃいますので…」
「1分を超えています」

 鳥越氏「私は1つだけ気になっていることがあるのですが。増田さんが総務大臣のときの措置だと思いますが、東京都の財源を4000億円、国に吸い上げて地方に交付するということをおやりになったと、私はそう理解しています。もしそうであるとするならば、東京の一極集中に対する措置だということでそれは分かりますが、都民の立場からすると、果たしてそれでいいのかという問題もあると思います。増田さんが都知事になったら、東京都の財源を地方に移すということを是認されるのでしょうか。」
 増田氏「ありがとうございます。私が総務大臣の時に、地方との格差が広がっていたということで、法人事業税を国税化するという緊急措置として行いました。それは東京都とお話をして、苦渋の選択として行ったものです。また、臨時措置であって、元に戻すということになっています。大事なのは、東京オリンピックなど、東京都の今後の膨大な財政需要のために、都民のための財源を確保していくということです。税金をしっかり守って、こうした財政需要にあてていきたいと思います。」

 小池氏「増田さんから質問を頂きましたので、今度は私から増田さんに質問したいと思います。舛添さんが知事になったとき、都連で、世論調査で高い支持率があるということでお名前が挙がりました。除名された方を連れてきてどうするんだという議論もあったかと思いますが、人気が高いということで舛添さんになったと思います。また、現役議員は補欠選挙があるのでだめだと。今回、私は除名されていない現役の議員として手を挙げましたが、最終的にいろいろとあって増田さんになりました。増田さんはどうして私ではなくて、増田さんだったとお思いになりますか。」
 増田氏「私は小池さんを大変尊敬申し上げていまして。党側の事情は十分に承知していませんが、私が都知事選に出ることを申し上げたのは、区市町村長との対話を積み上げて、その上で、山積している課題を円滑にやっていこうと。そういうことで各党、組織にも協力を呼びかけていきたいと思っています。自民党の中の問題は承知していませんが、冒頭解散というのは、生活の党や共産党などの議員の職も奪ってしまうということになります。繰り返しになりますが、これはお叱りを頂くかもしれませんが、小池さんがおやりになろうとしていることは劇場型のように、少し感じております。すみません、大変失礼を申し上げて。」

 宇都宮氏「2代続けて辞職した2人は、自民党、公明党が推薦した知事でした。この問題について、自民、公明の責任は極めて重要だったと思います。両党は都議会でも多数(の議席)を持っていましたが、チェック機能を果たせませんでした。小池さんは、都連で決まったことを聞いていなかったということではありますが、その責任をどうとらえていますか。」
 小池氏「猪瀬さんは個人的なこともあったと思いますが、舛添さんは最終的に都連の上のほうで決められてしまったと思います。そのことに、多くの議員が疑問を持っています。そのような選出の過程についても、問題が山積していると思います。」

全員の質問が終わり、次は報道陣からの質問へと移る。

その10に続く。

都知事選、本日告示(その8)

2016-07-14 17:28:15 | 日記
続いての質問は、東京の防災対策に移る。
「首都の防災対策について、それぞれ簡潔にお答えください。」

 増田氏「まだまだ木造密集住宅ですとか、そういった危険な地域がございます。従ってインフラをきちんと整備するということも大事なのですが、一方で、そういうところで火が出て亡くなることが大変心配されます。ですから、耐震ブレーカーというような揺れがあったときにスパッと電源が落ちるようなものがもっと普及して対策を講じていく。そうしたきめ細かな対策も必要ですし、一時的な帰宅困難者をどこかで収容するような取り組みをもっと進めていくことが必要だと思います。自分の身は自分で守るという意識に皆さん方がどこまでなっていただけるのか。危機意識を持って頂ける都としての取り組みを、丁寧に行っていく必要があると思います。」

 宇都宮氏「今の東京都の防災対策は極めて遅れていると思っています。都は大きな道路を整備することによって、延焼を防ぐようなことはやっていますけれど、個人の家に対する耐震化とか不燃化といった補助金、助成金をやめているんです。やはり、都民の財産や命を守るために助成金を出すということを徹底してやるべきだろうと思います。帰宅困難者の問題については、民間の施設とも連携して、情報を都民に提供すべきだと思います。」

 小池氏「舛添さんが残されたいい仕事の一つは、東京防災という本を残されたことは良かったと思います。地震国だから、日本は電柱が多いと思われているかもしれませんが逆です。むしろ倒れることによって、消防車や自衛隊の車が一番ひどいところには行けなくなってしまうことから、私は無電柱化をずっと訴えているところです。それから元防衛大臣として申し上げるが、街が壊滅状態になったようなときは、ヘリコプターはとても有効なんです。だったら確実にヘリコプターが降りられるところ、街の中にも降りられるような機種を選ぶ。ここは自衛隊、防衛省と連携すべきだと思っています。」

 鳥越氏「直下型地震に対する防災対策としては、大きく分けて2つあると思います。一つは東京都ができること。都市としての構造を、防災という点から改善していくということ。これは大変な投資が必要です。だから、なかなかそう簡単にできることではありませんが、都として、一つずつ家屋の構造から、道路から、湾岸の問題から全部やっていかないといけません。もう一つは個人の防災です。一人ひとりが防災意識をどれだけ持てるか。東京都が呼びかけてやるべきです。私は枕元には防災グッズを入れたかばんを置いてあります。そして、家族ばらばらに住んでいますので、どうやってお互いに連絡を取るのかも心がけています。日頃から個人の防災意識の心がけを、都民の皆さんにぜひ呼び掛けていきたい。」

以上で代表質問は終わる。
この後は、候補予定同士による質疑応答になる。

その9に続く

都知事選、本日告示(その7)

2016-07-14 17:23:44 | 日記
次の質問は、原発を含むエネルギー政策についてである。
「東京都のエネルギー政策について、原発の再稼働の是非も含めてお考えをお聞かせください。」

 鳥越氏「基本的には、私は2011年の「3・11」を経験した人間として、原発はやはり、人間の手に負えないものだという認識を持っています。できる限り早く、原発依存をやめてという時代に入りたいと思います。先日私は北欧に旅行して視察をしました。デンマーク・コペンハーゲンの港に風力発電の風車が林立していました。これをみて北欧は原発に頼らない、こういうふうにエネルギーの源を変えたと思いました。日本もそういう時代に切り替えていくべきだと、思いを新たにして北欧から帰ってきました。」

 増田氏「原発依存度を低減していくというのは、これは国として全力をあげてやっていく必要がある。国の大きなエネルギー政策を進めていくと同時に、もし都知事にならせていただければ、都民のエネルギーをどう守っていくのか、都民の生活を守る上でこの点も非常に重要です。今すぐに自然エネルギーに切り替えてエネルギー供給を確保するというわけにはいかない。安全性が確認された原発を動かすという政策は今認めていくべきだと思いますが、将来的にこの原発依存度をもっとより低減していく。これは当然進めていくべきですし、知事としても、都民のエネルギーを確保していくなかで、どうやって自然エネルギーに進めていくのか。この観点も非常に大事だと思います。」

 宇都宮氏「地震大国に54基もの原発を作ったのは、大変な誤りだったと思います。私は原発の再稼働、あるいは輸出に反対をします。それから、東京は福島原発の発電した電力の最大消費地だったので、原発の、福島からの避難者を最大限支援する必要があると思っています。原発に変えて自然再生エネルギーによる発電を促進すべきだと思っています。」

 小池氏「私はむしろ、これを機に、環境先進都市・東京を強力に進めていきたいと思っています。自然再生エネルギー、これは大きなメガソーラーみたいな形だけでなく、個々の家庭でやっていくだけでも随分違います。わが家は完全なエコハウスです。意外と気がつかないところは、発電するということだけでなく、省エネをする。これがとても大きいところです。身近なところで、都民一人ひとりに協力をいただくというメッセージを発するのも一つ。それからエネルギーの問題点は蓄電です。蓄電をどのようにして可能なものにしていくのか。これは技術革新も含めてやっていきます。そういったところから、細かく、そして大胆にエネルギーの確保、それもクリーンエネルギーの確保を進めると思います。原発については安全の確保が第一と申し上げたい。」

その8に続く

都知事選、本日告示(その6)

2016-07-14 17:17:58 | 日記
次は、憲法改正を含む安倍政権ついての質問に移った。
「安倍政権に対する評価を憲法改正に対する考え含め、お聞かせいただきたい。」

 小池氏「憲法問題については今、自民党で議論されているような形でよろしいかと思います。アベノミクスですが、よくいわれるのは成長戦略の第3の矢が弱い。私は成長戦略をより早く、より意味のある形で実現できるのは東京だと思っています。第3の矢の中の一丁目一番地が女性の輝く社会づくりというのであるならば、私はそれを東京の場で実現していきたいと思っています。」

 鳥越氏「私は、安倍政権は戦後最悪の内閣だと思っています。なぜならば、選挙のときにまったく公約になかった特定秘密保護法を突然、国民の反対を押し切って強行し、集団的自衛権も国民に問うこともなく閣議で決定し、安保法制も国民の過半数が反対している中で強行採決しました。そして今度は憲法に手をつける。その中で特に私が憂えているのは、緊急事態条項です。自民党憲法改正草案に載っています。事態が発生したときは、総理大臣は憲法を停止して政令を別に作ることができると書いてあります。これはかつてヒトラーがやったことです。それを日本でやっていいことでしょうか。」

 増田氏「私は、アベノミクスは道半ば、これから進めていく上で、あの中で私は、地方創生ですとか一億総活躍とか、いずれも国民会議で出てきたときに、働きかたの改革を進めていくことがさらに重要だと(思っていた)。そして憲法の問題。今問われているのは都知事選ですね。一つは都知事選と憲法の問題をそこに持ち込んでくることはどうなのかと。国政の問題と地方の問題は峻別して考えていくことが必要だと思います。しかし政治家として憲法認識はどうなのかということですから、憲法については、今の憲法の精神を十分生かす、もしそれを変えていくということであれば、改憲規定もあることですから、そういう中で十分に議論していく必要があると思います。」

 宇都宮氏「安倍政権がやってきた特定秘密保護は、国民の知る権利、報道の自由を侵害している憲法違反の法律だと思っています。安保法制については明確に憲法9条に違反していると、多くの憲法学者も指摘しております。海外で戦争できる国づくりをやる第一歩だと思っています。今度、憲法改悪の可能性がありますが、自民党の憲法改正草案は極めて危険な9条改正をして緊急事態条項をつくる、基本的人権を大幅に制限する内容になっています。アベノミクスは明確に失敗していると思っています。安倍政権の4年間で労働者の実質賃金は下がっています。一方で企業の内部留保は90兆円ぐらい増えています。国民の生活は苦しくなって、貧困と格差がさらに広がっていると思っております。東京都政は、国民生活を破壊するような政策から都民の生活を守る防波堤にしないといけないと思っています。」

その7に続く

都知事選、本日告示(その5)

2016-07-14 17:08:26 | 日記
次の質問は4氏がそれぞれの分野を志した理由に移った。

 宇都宮氏「私が(大学に)入ったときは日韓条約反対の運動をやっていて、社会問題に関心を持ちました。で差別された女性の手記を見て、(女性が)同和教育であいうえおを覚えて本を出したことを知りました。私の家も貧しかったが、私よりも貧しい人がいる。それで、自由な仕事ができると聞き、寮の先輩に弁護士を目指すんだと言いました。」

 小池氏「私はいつも鳥の目を持ち、虫の目でよくみて、全体の流れを魚の目でと常に考えています。キャスターもやってきて、10代から中東に出かけ、異文化に触れてきました。全体を俯瞰(ふかん)することで、自分が何をしなければならないのか、と。東京はどうあるべきなのか。キャスターをしていた時代もPKOの問題が出てきました。ニュースを伝えるということで、私一人に何ができるのか。それで、清水の舞台から飛び降りる気持ちで参議院に出馬しました。」

鳥越氏「1965年から今日にいたるまで報道の現場を歩いてきました。しかし、大学卒業のときに、大学に7年もいたわけで他にはいるところがなく毎日新聞を受けたら取ってくれました。しかし、30半ば過ぎてから新聞記者は社会に意義のあることと気づき、半世紀現場を歩いてきました。誇れることは、現場を歩いてきたということ。現場感覚というのを都政にぜひ生かしていきたいと思います。」

 増田氏「私の父(盛氏)は、寡黙な父親だったけど参院議員になりました。選挙に出るということは半分は敵を作るということ。覚悟を持ってその場に飛び込むということを学びました。」

その6に続く

都知事選、本日告示(その4)

2016-07-14 16:57:02 | 日記
これより個別の立候補予定者に対しての質問となった。

宇都宮さん。前回、前々回(の都知事選で)、共産と社民の支持を得た。今回は鳥越さんが野党の統一候補です。昨日、鳥越さんと会って政策を見て判断すると言っていたが、その評価は?
 宇都宮氏「これから作成するということで、政策については明確なものはありませんでした。出馬の意志は変わりません。野党4党の政策協定があるのかも不透明ですね。政策がやはり都知事選では中心になるべきだと思っています。そういうものが明確ではないので、現段階では出馬の意志は変わりません。」

小池さん。都議会の冒頭解散をおっしゃった。都議会との対立を強調されていますが、対立が進むと、かえって都政に混乱を招く恐れはないのか。知事になった場合国政との関係は?
 小池氏「解散は議会の側から不信任をくらうというのが前提です。今、都議会、中でも自民党の都連、ブラックボックスと言いましたが、伝わりにくいことですが、多くの都議会議員も不満を抱いています。今回の舛添さんの問題の混乱も、ひいてはベースに意思決定に問題があると思っています。まずは問題提起と思い、このように申し上げました。言うことを聞かない知事に対してのしっぺ返しも混乱につながっています。そこの問題ももって提起をさせていただきました。」

鳥越さん。参院選の結果をみて、憲法改正が射程に入ってきたと言っていた。それならば国政を目指したり、アウトサイダーとして活動したりするのが筋では?
 鳥越氏「昨日は前提のところを飛ばして誤解を招きましたが、都政の関心は舛添さんや猪瀬(直樹)さんの問題がなぜ起きるのか。都民が納めている税金をこんなに軽々しく使うのかという感覚があります。その後に、参院選の開票を見ていたら、戦後初めて衆参で与党が3分の2の議席を取った。『このままほっとけないな、男なら何とかしろ』と自分に問いかけました。」

増田さん。これまで地方消滅、東京消滅という本を出してきた。東京と地方が切磋琢磨(せっさたくま)すると言っていたが、地方にその力がないのが原因では。東京一極集中、都政のトップとしてどう取り組むのか?
 増田氏「アウトサイダーとしてやってきたが、いよいよこういう立場に立ったので、中に入って本気で問題を解決します。問題提起したものの、けじめとしてやらなければなりません。東京と地方が共存共栄、連立できるのか、さまざまなアイデアを実行していきます。東京の出生率の低下、子育ての問題を本気で解決していかなければならないという使命感で立候補しました」

その5に続く

都知事選、本日告示(その3)

2016-07-14 14:50:05 | 日記
次の質問は、「2020年に開かれる東京五輪・パラリンピック」の考え方について。
「ボードでも触れた人がいますが、東京オリンピック・パラリンピックに対しての対応。不透明な経緯なども指摘されているが、基本的な考え方を。」

 増田氏「東京オリンピックについては総額どのくらい費用がかかるか、はっきりしていません。この問題を早急に明らかにします。組織委員会と国、東京都とどのように負担するか決めていかなければなりません。都民目線で全体を精査し、負担を軽減するという風に話を進めていかなければなりません。やらなければならないことが山積しています。感動あるものにしていくために、多くの人に喜びを伝えられるということを大事にしていかなければなりません。スケジュールをいろいろ聞いて、早急に中身を明らかにし、強力に実行の態勢を作っていきたいと思います。」

 宇都宮氏「オリンピックに対しては、コンパクトでシンプルなオリンピック・パラリンピックを掲げています。東京都は設備、2400億円のお金を出しています。これは2万戸近くの都営住宅が作れます。また、2億円の裏金疑惑を解明していかなければなりません。私は、開催時期については、7月下旬や8月上旬と聞いていますが、10月にずらすべきだと思っています。できればオリンピックとパラリンピックを同時開催できないかなと。パラリンピックをもっと重視すべきです。」

 小池氏「話によると、予算が当初予算の6倍に膨らんでいます。詳細を知らなければなりません。私は日本ウェイトリフティング協会の会長も務めています。コンパクトと言っていたのが土台にあり、アスリートファーストと言っていながら、新国立競技場もジムがなかったり、色々な問題があります。意思決定までのプロセスを明確にしないと、都民の心が離れてしまいます。あと、五輪ではタバコですね。タバコフリーということを世界的にやっています。都庁はかなり遅れていると思っているので、具体的な話だが今後進めていきたいと思います。」

 鳥越氏「リオオリンピックは治安の問題、ジカ熱の問題など不安がささやかれています。リオの評価は下がっています。それに比べて東京オリンピックは、国際的に東京は輝かしい、美しい都というのをアピールしていく絶好の機会。問題は、何でも金をかければいいかという話。都民の税金を使うのだから、一定の祝宴はしなければなりません。コンパクトでスモールな大会を目指すべきだと思っています。」

その4に続く。



都知事選、本日告示(その2)

2016-07-14 14:35:10 | 日記
4氏の話しが終わり、代表質問に移る。

最初の質問は、「政治とカネ」の問題。
「今4人からあったが、都政の信頼回復という点からお聞きしたい。今回50億円を使って都知事選をやるというのは、前任の舛添知事、そして猪瀬知事が辞任したからです。この辞任について、個人的な問題だと思いますか。また、都政の信頼回復のためにどう取り組むか。お一人ずつお聞きしたい。」

小池氏「4年間で3人、うち2人がお金の問題で辞任したというのは、とても異常なことだと思います。それは、個人の問題であったということも否定できませんが、そこに構造上の問題がないのかどうかということを、私はかねてより申し上げています。二元(代表)制の民主主義で、議会との(足の)引っ張り合いがある中、そこが陰湿に決められているのではないかと思ってしまいます。情報公開し、透明化して、このようなバタバタ劇は2度と繰り返さないように、独立した委員会をつくる必要があると思います。」

 鳥越氏「個人的な問題もあると思うが、構造の問題があるとすれば、権力は腐敗するという言葉がある。税金を使って仕事をする権力のあるのは、東京都では知事だが、それをチェックしていくのは1つは議会、1つはここにいるみなさんのようなマスメディアだと思います。残念ながら、舛添さんの問題では、そのいずれもチェックできなかった。今後は議会とメディアがきちんと権力者の問題をチェックしていく機能を発揮していかなくてはならないと思います。」

 増田氏「2人の知事が、それも政治とカネの問題で辞任するというのはショッキングなことだと思います。知事が指示をすれば、職員は従わざるを得ない。ただ、こうしたことが2度も繰りかえされたのは、あらたな仕組みを作る必要があるということだと思います。そのためには、知事サイドから日程などの情報を公開し、本人が緊張感を持つことが重要だと思います。一方で、議会は知事と対等という二元代表制でチェックしなければならないが、今までそのような仕組みができあがっていなかったように思います。」

 宇都宮氏「舛添さんの公用車の利用の問題などは、都民の税金を使っているというのが問題です。本来ならば議会、職員がチェックしなければいけないが、それができなかった。私はこれは、石原(慎太郎)都政の時代から続いていると思っています。議会、そして職員のチェックとともに、情報公開を徹底することが重要だと思います。また、都民の目でチェックする都民評議会の設置という方法もあると思います。行政から独立したオンブズマンのようなものをその中につくるといったようなシステム作りも必要だと思います。」

次の質問は「都知事としての資質」について。
「今回の選挙は、「究極の後出しジャンケン」とも言われるように、都民はあと18日間で誰か選ばなくてはいけない。その前提として、自らが都知事になる素質がどこにあるか、それはなぜかということを聞かせてほしい。また、決断の理由をお聞かせください。鳥越さんから。」

 鳥越氏「私は知事にふさわしいかどうかは、有権者に見てもらうことだと思うので申し上げにくいですが、私は幸い、戦後の昭和21年に小学校に入って、戦後を生きてきました。戦後の日本、東京をよく知っている。歴史的にものをみることができると思います。また、物事を熟慮して、一回判断をしたら、それを実行していく力は経験からいってあると思います。実行力という点で評価していただければ幸いです」

 増田氏「はい。私はこれまで、総務大臣や岩手県知事として行政の現場を生きてきました。今、都政に求められているのは課題解決の実行力です。また、4年間やりとげるという責任感も必要です。これまでできなかったのは、これは政治資金の問題、クリーンさに問題があったと思います。実行力、クリーンさ、責任感というところで、われながら申し上げるのも恐縮ですが、行政の人間として培ってきたという思いがあります。また、都政では現場目線というものが重要ですが、私は市区町村長との対話の中で、意志を固めてきました。これまでの連携で欠けていた部分を補いたい。そう思って決意しました」

 宇都宮氏「政治とカネの問題は、都政が都民の生活を充実するためにあるという視点が不足していたと思います。都民の困りごとや悩み事を受け止める能力も要です。私は弁護士として長年、貧困に苦しんでいる人の相談にあたってきました。都民の悩み、困りごとに寄り添う能力が一番重要だと思います」

 小池氏「一言で申し上げるなら、たまには女性にしたらいいんじゃないのと思っています。いま山積している課題は男目線のものが多いと思います。こうした問題は、そういう意味で目線を変えることで、大きく変わることもある。ただ、スカートをはいていればいいというものではありません。私は環境大臣、防衛大臣とやってきましたが、たとえば環境省のクールビズは、発想を変えるだけで大きな変化がありました。都民を引き寄せて、『一緒にやろう』というムーブメントを起こせるかどうかが課題だと思います。私は課題の現場に、耳を傾けながら、都民と一緒にやっていきたいと思っています。」

その3に続く。