失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「五番街のマリーへ」 橋真梨子 1993年

2016-01-30 | 
ペドロ&カプリシャス時代のヒットを橋真梨子ソロでリメイクした、必然性のある2曲をカップリング。

橋真梨子『5TH LOVE AFFAIR』(1992)から1993年にシングルカットされた。再発盤ではないのでオリジナルシングルとしてカウントしていいような気がするが、オフィシャルサイトでもこのシングルは入っていない。

①ジョニーへの伝言
作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一、編曲:Henry Band&クニ河内
オリジナルはペドロ&カプリシャス、1973年。オリジナル盤のタイトルは「ジョニィへの伝言」。橋真梨子ソロになってからもは歌い続けている。正確には「ジョニー」の表記は違うっぽいが、阿久先生本人もよく間違えてたようなのでジョニーでもいいことになってるのかな。友だちに「ジョニーが来たなら伝えてよ」伝言を残す女。すれ違ったままの別れの風景を描く。「友だちなら そこのところ うまく伝えて」カラッと歌っているようでその裏に哀しみを滲ませる真梨子の歌唱が素晴らしい。

②五番街のマリーへ
作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一、編曲:Henry Band&クニ河内
「ジョニィへの伝言」の7か月後にリリースされたペドロ&カプリシャスの作品のリメイク。全体にジョニィと共通するムードというか、ジョニィのヒットを受けて二匹目のドジョウを狙った作品。しかし似ているのは必然、この2曲は対になる作品なのだ。ジョニィを待っていたのは元踊り子のマリー。時は流れ「悲しい思いをさせた」と後悔するジョニィは、友だちに「どんなくらししているのか 見て来てほしい」と頼む。この人はマリーの伝言を聞いたのと同じ「友だち」(酒場のマスター?)なんだろうね。通常二番煎じはクオリティが落ちることが多いが、阿久都倉コンビはそこを乗り越えていった。
2年後の1975年にリリースされた、松本隆・鈴木茂コンビニよるティン・パン・アレー「ソバカスのある少女」は、ほぼ同じシチュエーション。昔泣かした女の消息を、友だちに「たしかめてくれ」と頼む。あまりに似ているので阿久悠オマージュなのか、元ネタが共通なのか。

昨年末の紅白で橋真梨子はこの曲に続けて「桃色吐息」(1984)を披露。さすがの貫禄だった。

③④カラオケ

定価1000円、中古で100円。
デフォルトでソフトフォーカス。



聖子は「永遠のもっと果てまで」(2015)歌わせてあげたかったなあ。トリにふさわしい曲だと思うけど。「赤いスイートピー」をあんなにタメて歌われると辛い…

紅白ネタはこれで終了。もう1月終わっちゃう!


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2 コメント

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Unknown (3rd=D)
2016-01-30 01:18:19
ジョニィと桃色の歌唱は良かったです。
桃色からは30年経ってますが、ほぼ変わらなく聴こえたのは私だけでしょうか?
食玩にペドロ版のジョニィ&マリーの8cmがありましたね。
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Unknown (nakamura8cm)
2016-01-30 22:50:48
安心して聴ける数少ないシンガーですね。
聖子のダメっぷりに比べて・・・

そんな食玩8㎝あったのか!知りませんでした~
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