失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「アイ・ショット・ザ・シェリフ」 エリック・クラプトン 1974年、XXL 1994年

2014-09-26 | 
「I Shot The Sheriff」カヴァー二題。

オリジナルはボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ、1973年。アルバム『Burnin' 』収録曲で、シングルカットもされた。

では、有名なクラプトンによるカヴァー。

②アイ・ショット・ザ・シェリフ I Shot The Sheriff
(Bob Marley)
前回紹介した「LAYLA」8㎝の2曲目。レゲエ界の大スターが前年にリリースしたヒット曲をわりとすぐにカヴァーし、自身初の全米No.1を達成。レゲエなんて知らなかった一般英米のロックファンにボブ・マーリーを紹介した功績は大きい。クラプトンヒストリー的にはドラッグに溺れた低迷期を脱し、この曲が収められたアルバム『461 Ocean Boulevard』で鮮やかに復帰を果たした。オリジナルに比べるとややリズムの粘りが足りないが、ほぼオリジナルに忠実なアレンジ。クラプトン王道のブルーズではなく、いかにもなギターソロもない(ライブでは弾きまくっているけど)。わりとずっと歌っている4分22秒。特異技を封印したカヴァー曲が意外と最大のヒットになった。


右、XXLによる20年後のカヴァー。これももう20年前。

①アイ・ショット・ザ・シェリフ I SHOT THE SHERIFF
(Bob Marley-Carl Murray-Gary Cooper)
XXL THE JAZZ PROJECTは、Dave Brubeck「Take Five」にラップを乗せてヒットを飛ばしたグループ。ジャケに「ラガ・ジャズでヒップにカヴァー!」とあるとおり、当時流行していたアシッドジャズテイストのアレンジ。クールなビートにサックスが延々と鳴っている。リズムは非レゲエだけどヴォーカルは(サビしか歌われないけど)ジャメイカな雰囲気だし、わりと普通のヒップホップスタイルのラップのあと、ラガマフィン調のラップも現れる。ところでクレジットのゲイリー・クーパーって?ただの同姓同名ラッパーかな。

②カプチーノ・タイム CAPPUCCINO TIME
(Satyr & Claude Schmidt-Christian Schneider-Carl Murray)
サンプリングビート+エコーの効いたサックスソロ+ラップの予定調和的クラブサウンド。マイルスのサンプリングを突っ込んできたりするのも新鮮味がないなあ。

定価930円、中古で50円。
ジャケはなんだろ、水没した脚立?

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1 コメント

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王様の爆笑直訳 (CFB48)
2016-04-26 21:49:25
あの王様が「しろあんこ伝説」で「オイラ保安官を撃った」と直訳してます。
あのメロデイで歌われると爆笑間違いなしです。
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