失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「守ってあげたい」 松任谷由実 1981年

2007-06-03 | ユーミンみゆき
ユーミンのオールナイトニッポンは、個人的にはほとんど聴いてなかったが、実はみゆきさんより長くやってたらしい。なんと11年も!(中島みゆきは8年)

①守ってあげたい 映画「ねらわれた学園」主題歌
作詞・作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆
大林宣彦監督、薬師丸ひろ子主演の角川映画の主題歌。映画も主題歌も大ヒット。私はこの曲でユーミンの存在を知った。当時は「ニューミュージック」って言われてた。中島みゆきもさだまさしもアリスもみんなニューミュージック。ま、歌謡曲と対立するカテゴリとして考えられた言葉なんだろうけど、それにしても「ニューミュージック」て…アート界の「アール・ヌーボー」とか、映画界の「ヌーベル・バーグ」、音楽の「ニューウェーブ」みたいに後の世の人に通用するネーミングにはならなかったようだ。
ユーミン作品中でも最もポピュラーで、どう考えても名曲。当時、ものすごく新しい音楽を聴いた気がして興奮したのを覚えている。この曲とソフトエクレアCM曲「まぶしい草野球」(最近も別のCMで使われてる)を聴くと中学時代を思い出す。

②グレイス・スリックの肖像
作詞・作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆
「彼女の長い髪と 激しい歌が好きでした いつしか棚の片隅に眠ったアイドル」なんて詞と、重い曲調のせいで、聴いた当初はグレイス・スリックって故人だと思っていた。のちにジェファーソン・エアプレインのヴォーカリストで、まだ生きてると知って驚いた。ただしこの曲が発表された81年ごろは、アルコール依存症の治療中で、世間的には過去の人と捉えられていたのは確か。その後復活し、MTV全盛期に「スターシップ」として「We Built This City(邦題:シスコはロックシティ)」(1985)の大ヒットを飛ばすとは、ユーミンもびっくりだったろう。

左のアナログ7インチ(レンタル落ち)は、「ホワイト・ラビット/あなただけを(Somebody To Love)」。ジェファーソンの代表作2曲のカップリング。オリジナルは1967年、このシングルは映画「プラトーン」で使用され、20年後に再発されたもの。

定価937円、中古で100円。
1989年6月28日に8cmシングルとして再発された「YUMING Sweets」シリーズの一枚。松任谷姓になってからの初シングル=8th「潮風にちぎれて」(1977)から、新作として同時にリリースされた23rd「ANNIVERSARY」まで全16枚。ヤフオクのページで16枚揃いの写真を発見。新品はこんな感じで売られていたんだ。
7インチアナログを、カップリング含めそのまんま8cmCDへ移行というのは、中島みゆきがやったんだからユーミンも、みたいな対抗心も多少はあったんだろう。色とりどりの光沢のある封筒型の包装に、白いプラトレーが入っている(とっても取り出しにくい!)。小さい葉書も入っていて、全体に郵便物(エアメイル)を模したデザインコンセプト。「Sweets」ってくらいだから、チョコレートの銀紙というイメージも重ねられているようだ。赤いのが袋状の紙ジャケになっていて、開封したあとはこっちに収納ってことなんだろうけど、ちょっと安っぽい作り。

このシリーズ、中古屋で見かけるときは、たいてい封筒型包装の状態で並んでいるので、曲名が分からない(赤い紙ジャケは失われたか、封筒内に入っているか)。この色は持ってなかったかな?とあやふやな記憶で購入し、同じの3回買ってしまったことあり。もちろん盤にはタイトルが書いてあるわけだが、やっぱり100円くらいで「中、見せてください」とはなかなか言い出しづらくて…





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