一か月にわたり続けてきた三人娘シリーズ。いよいよエンディング近し。キャンディーズは別格として、メジャーからどマイナーまで、清純派からお仕事系まで、80年代末期から90年代までの女子三人組を特に脈絡なく並べてみた。今回は90年代きっての正統派アイドルトリオ、Qlair(クレア)の2nd & 4thシングルを。
左、Epic/Sonyからの2ndシングル。
①お願い 神さま
作詞:芹沢類、作曲:広谷順子、編曲:門倉聡
トリオに限らず、グループアイドルについて考えるとき、キャンディーズは私の世代にとってどうしたってスタンダードだ。世間的にも高度成長期に生まれた奇跡、二度と現れることのない特異点と看做されている。では、バブル以降の音楽業界、「アイドル冬の時代」には奇跡はなかったのか?いや、クレアがいた!…なんて、当時はまったく知らなかったんだけど。そのコーラスワーク、楽曲のクオリティ、可憐かつ控えめな容姿、すべてが裏deeps(まだ言ってる)。いい意味での、時代錯誤。ハロプロでも沖縄系でもなく、ましてやコムロ一派とは似ても似つかない、お水ぽっさ皆無の素直な歌唱法に惹かれる(上手すぎないのもポイント)。まあ、この下世話さの欠如がセールスの低迷の一因とする意見もあるだろうけど。クレアに比べると、キャンディーズの声は結構野性味があるもの。
この曲なんて、もう非の打ちどころないセンターど真ん中のアイドルポップスだから。逃げも隠れもしない正統派の潔さ。毒にも薬にもならないぞ!って決意表明。歌詞も含めて、めまいがするほどキュート。PVも微妙に地味で萌え。
②真夜中のオルゴール
作詞:西尾佐栄子、作曲:いしめぐみ、編曲:門倉聡
これまた、90年代に考え抜いて再構築した「80年代アイドルポップス」の雰囲気が素晴らしいワルツ曲。
定価800円、中古で100円。
頭にリンゴ。裏ジャケではリンゴに矢が刺さってる。
右、レーベルをKi/oon Sonyへ移しての第一弾となった4thシングル。
①眩しくて
作詞:工藤順子、作曲:山口美央子、編曲:新川博
切ねえっす。もう完璧すぎ。弾むリズム、サビでのハモりが美しい失恋ソング。ここまで王道だと、逆に売れなかったのも納得(?)。PVはコスト削減の印象はあるが、かえってシンプルで萌え。
②君住む街 井ノ部裕子
作詞:工藤順子、作曲:外間隆史、編曲:中原信雄・外間隆史
カップリングは井ノ部さんのソロ。ソングライト&アレンジは完全に遊佐未森プロダクション。そりゃもう遊佐未森ぽいのは当然だけど、ちゃんとアイドル歌謡として成立してる。
③①のカラオケ
定価1000円、中古で100円。
ピクニック!楽しそう。
シングル7枚、アルバム4枚を残し、1993年に活動を停止したクレア。メンバーはその後、グループのイメージを損なうような活動(露出の多い写真集とかビデオとか)は一切せず、ひっそりと引退。
しかし、ベスト盤『アイドル・ミラクルバイブルシリーズ Qlair Archives』(2005)のために12年振りにメンバー3人が集結して奇跡のレコーディング!ここでも特にプロモーション(再結成ツアーとか握手会とか)を行うわけでもなく、控えめなポジションを保った。
プロデュース含めたクレアというプロジェクトが、いかにアイドルとしてのイメージを大事に考えていたのかがよく分かる。可憐なだけじゃない。「野に咲く名もなき花」を演じようとする、頑ななまでの強い意志を感じてしまうのだ。セールスが伴わなかったからこそ成立した、奇跡の聖域なのかもしれないが。
関連クレア
秋の貝殻
SPRING&SUMMER LOVER 大作戦
左、Epic/Sonyからの2ndシングル。
①お願い 神さま
作詞:芹沢類、作曲:広谷順子、編曲:門倉聡
トリオに限らず、グループアイドルについて考えるとき、キャンディーズは私の世代にとってどうしたってスタンダードだ。世間的にも高度成長期に生まれた奇跡、二度と現れることのない特異点と看做されている。では、バブル以降の音楽業界、「アイドル冬の時代」には奇跡はなかったのか?いや、クレアがいた!…なんて、当時はまったく知らなかったんだけど。そのコーラスワーク、楽曲のクオリティ、可憐かつ控えめな容姿、すべてが裏deeps(まだ言ってる)。いい意味での、時代錯誤。ハロプロでも沖縄系でもなく、ましてやコムロ一派とは似ても似つかない、お水ぽっさ皆無の素直な歌唱法に惹かれる(上手すぎないのもポイント)。まあ、この下世話さの欠如がセールスの低迷の一因とする意見もあるだろうけど。クレアに比べると、キャンディーズの声は結構野性味があるもの。
この曲なんて、もう非の打ちどころないセンターど真ん中のアイドルポップスだから。逃げも隠れもしない正統派の潔さ。毒にも薬にもならないぞ!って決意表明。歌詞も含めて、めまいがするほどキュート。PVも微妙に地味で萌え。
②真夜中のオルゴール
作詞:西尾佐栄子、作曲:いしめぐみ、編曲:門倉聡
これまた、90年代に考え抜いて再構築した「80年代アイドルポップス」の雰囲気が素晴らしいワルツ曲。
定価800円、中古で100円。
頭にリンゴ。裏ジャケではリンゴに矢が刺さってる。
右、レーベルをKi/oon Sonyへ移しての第一弾となった4thシングル。
①眩しくて
作詞:工藤順子、作曲:山口美央子、編曲:新川博
切ねえっす。もう完璧すぎ。弾むリズム、サビでのハモりが美しい失恋ソング。ここまで王道だと、逆に売れなかったのも納得(?)。PVはコスト削減の印象はあるが、かえってシンプルで萌え。
②君住む街 井ノ部裕子
作詞:工藤順子、作曲:外間隆史、編曲:中原信雄・外間隆史
カップリングは井ノ部さんのソロ。ソングライト&アレンジは完全に遊佐未森プロダクション。そりゃもう遊佐未森ぽいのは当然だけど、ちゃんとアイドル歌謡として成立してる。
③①のカラオケ
定価1000円、中古で100円。
ピクニック!楽しそう。
シングル7枚、アルバム4枚を残し、1993年に活動を停止したクレア。メンバーはその後、グループのイメージを損なうような活動(露出の多い写真集とかビデオとか)は一切せず、ひっそりと引退。
しかし、ベスト盤『アイドル・ミラクルバイブルシリーズ Qlair Archives』(2005)のために12年振りにメンバー3人が集結して奇跡のレコーディング!ここでも特にプロモーション(再結成ツアーとか握手会とか)を行うわけでもなく、控えめなポジションを保った。
プロデュース含めたクレアというプロジェクトが、いかにアイドルとしてのイメージを大事に考えていたのかがよく分かる。可憐なだけじゃない。「野に咲く名もなき花」を演じようとする、頑ななまでの強い意志を感じてしまうのだ。セールスが伴わなかったからこそ成立した、奇跡の聖域なのかもしれないが。
関連クレア
秋の貝殻
SPRING&SUMMER LOVER 大作戦
僕も昔のCDを結構買うんですが、地方在住ということもあって、最近(?)は8cmCDを扱っている店自体がなかなか見つからず苦労しています。
穴場として利用しているのがアダルトなDVDなどを売っているお店です。
お店に入りやすくする為なのか入口付近に古いCDが大量に売られています。
しかも、ほとんどの客は見向きもせずにスルーしていくのでレアな盤が残っていたりします。
アダルトコーナーには行かずにCDを長時間にわたって物色していると、逆に変な目で見られたりしてなんともいえない感覚です(^^;;
ちょっと前までは古物屋や古本屋にちょこちょこあって楽しめたのですが。
都内のアダルト系の店(の入口)ではあんまり見ないです。
>逆に変な目で見られたり
お兄さん、恥ずかしがってないで入ってきなよ、みたいな?(笑)
アイドルポップスファンで彼女達の音楽を嫌いな人っていないのでは?
これまでの連日の記事のアイドルに無い、邪さが皆無。
吉田亜紀さんの歌声もすき。
二枚のシングルとも名曲ですよね。
ソニー系の作家や良いスタッフに恵まれてます。
元メンバーの今井さんは数年前にミセス系女性誌に載っていて今でもお美しかったです。
彼女のアンソロジーも買いました。
未発表音源の再レコーディングも良くて。
片寄さんらしい素敵なメロディで。
この三人は今でも仲が良いらしいです。
そんなのところはキャンディーズっぽいかな。
そのへんも含め、もはや私の中では「正統派アイドル=クレア」です。
アイドルという概念を、純粋に突き詰めるとこうなる、みたいな。
そのコンセプトが、時代に合わなかったのでしょうね。
いろいろな意味で「サンクチュアリ」なんだと思います。
アダルト系のお店ですが、以前住んでいた別の県でもそうだったので全国的な傾向なのかと勝手に思っていたんですが、そうでもないみたいですね
あとは個人経営みたいな小さなリサイクルショップの隅の方にほこりまみれでひっそりと置かれていたりしますね
以前の記事も読ませて頂きました
8cmクイーンの森高千里ですが、昨年遂に(正式なリリースではないですが)12cmシングルに手を染めてしまいましたね
お菓子屋さんのCMソングで、通販とお菓子屋さんのみでの販売ですが一般に誰でも購入可能ということを考えると、「12cmシングルをリリースした」と言っていいのかな?と思いました
また、すべてのシングルが12cm化されたサザンですが、実は唯一12cm化されていない「平和の琉歌」という8cmCDがあります
これはVHSと8cmCDとのセットでリリースされた曲で、VHSは後にDVD化されましたが、その際にCDとのセットではなくDVD単独でのリリースになってしまいました
長文失礼しました
コムロとかグレイとかにめぐり会える確率が高いです。
森高情報ありがとうございます!
しまった、知りませんでした!
う~ん、自分的にはギリギリセーフ!ってことにしておきます(笑)
サザンの話も知りませんでした。ビデオとセットってのはたまにありますね。
過去記事にも目をとおしていただき、ありがとうございます。
また、耳より情報ありましたら、教えてください!
『お願い神様』、『眩しくて』なんて特に名曲すぎる!
さわやかなそよ風のような歌声が、ずっと聞いていたくなります。
当時も大好きでしたが、後になってその偉大さに気付かされた存在でした。
またいつか復活しないかな。
吉田さんの、リードなんだけどなんとも控えめな雰囲気がたまらなくキュートです。今井さん、井ノ部さんのコーラスもまさに「そよ風」の趣きですしね~
復活ですか…あの「永遠の少年」で見事なまでの完結を見せてしまったから、個人的にはもうないんじゃないかと。それがQlairの美意識だと勝手に思ってしまうのです。