マイケル逝く。
そうです、私はプリンス派。それでも普通にマイケルは聴いていた。ていうかいやでも(特にいやってほどでもなかったけど)耳に入ってくるくらい世界中がマイケルの音楽を流していた時期があった。結局『スリラー』がピークだったけど(ヴォーカリストとしてはジャクソンファイブがピークか)、『BAD』『DANGEROUS』とそれなりにお祭り騒ぎだったさ。
『DANGEROUS』からの先行シングル「黒か白」、意味としては「黒人でも白人でも(関係ねーぜ)」ってこと。
①ブラック・オア・ホワイト BLACK OR WHITE
(MICHAEL JACKSON, Rap Lyrics; BILL BOTTRELL)
イントロのギターはガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュ。ほぼ全編で鳴り響くギターリフがウキウキ!人種の壁を越えていくような前向きなメッセージが、ダンサブルな打ち込みリズムに乗って歌われる。3分ちょいであっさり終わるのも好印象。
PVで当時最新のモーフィング(人物や物体を滑らかに変容させる映像技術)を用いて、人種・性別がバラバラの人々をつなげてみせた。女性の顔が滑らかに髭面の男に変わっていく、などはじめて見たときは相当気持ち悪いインパクトがあったものです。
②カラオケ
定価800円、中古で200円。
目だけで彼と分かる、強力なポップ・アイコン。
右はお気に入りのマイケル・カヴァーシングル。
「SMOOTH CRIMINAL」 ALIEN ANT FARM 2001
アルバム『BAD』(1987)収録曲のカヴァーで、マイケル自身もシングルカットしている。(この時期の曲はシングルになっていないほうが少ない)
もともとハードで、あまりファンク度の高くない曲だが、エイリアン・アント・ファームの4人は、ゴリゴリのハードロック・アレンジで。オリジナルどおりのリフをギターでかき鳴らすと、なんとも不思議な爽快感があるんだよなあ。これはこれでカッコいいんだけど、なんか笑える。
このカヴァーによって気づかされるのは、マイケルって(少なくとも『スリラー』と『BAD』は)ファンキー度を抑えて、ハードロック寄りのアプローチをしていたんだな、ってこと。JBやスライやプリンスの「黒いグルーヴ」は、マイケルからは感じられない。モータウン出身であることや、ハードロック系のギタリストを好んで使うなど、戦略や容姿だけでない「白いマイケル」は彼の根底にあったんだろう。そんな「白マイコー」をえぐり出してみせた秀逸なカヴァーという見方もできる。PVもマイケルにまつわるエトセトラを散りばめ、ダンスや奇声やチンパンジーあり、リスペクトと批評をバランスよく盛り込んだ傑作。黄色いTシャツにマスクの少年のダンスは見もの!
↓YouTubeでどうぞ。
AAFのスムース・クリミナル
そうです、私はプリンス派。それでも普通にマイケルは聴いていた。ていうかいやでも(特にいやってほどでもなかったけど)耳に入ってくるくらい世界中がマイケルの音楽を流していた時期があった。結局『スリラー』がピークだったけど(ヴォーカリストとしてはジャクソンファイブがピークか)、『BAD』『DANGEROUS』とそれなりにお祭り騒ぎだったさ。
『DANGEROUS』からの先行シングル「黒か白」、意味としては「黒人でも白人でも(関係ねーぜ)」ってこと。
①ブラック・オア・ホワイト BLACK OR WHITE
(MICHAEL JACKSON, Rap Lyrics; BILL BOTTRELL)
イントロのギターはガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュ。ほぼ全編で鳴り響くギターリフがウキウキ!人種の壁を越えていくような前向きなメッセージが、ダンサブルな打ち込みリズムに乗って歌われる。3分ちょいであっさり終わるのも好印象。
PVで当時最新のモーフィング(人物や物体を滑らかに変容させる映像技術)を用いて、人種・性別がバラバラの人々をつなげてみせた。女性の顔が滑らかに髭面の男に変わっていく、などはじめて見たときは相当気持ち悪いインパクトがあったものです。
②カラオケ
定価800円、中古で200円。
目だけで彼と分かる、強力なポップ・アイコン。
右はお気に入りのマイケル・カヴァーシングル。
「SMOOTH CRIMINAL」 ALIEN ANT FARM 2001
アルバム『BAD』(1987)収録曲のカヴァーで、マイケル自身もシングルカットしている。(この時期の曲はシングルになっていないほうが少ない)
もともとハードで、あまりファンク度の高くない曲だが、エイリアン・アント・ファームの4人は、ゴリゴリのハードロック・アレンジで。オリジナルどおりのリフをギターでかき鳴らすと、なんとも不思議な爽快感があるんだよなあ。これはこれでカッコいいんだけど、なんか笑える。
このカヴァーによって気づかされるのは、マイケルって(少なくとも『スリラー』と『BAD』は)ファンキー度を抑えて、ハードロック寄りのアプローチをしていたんだな、ってこと。JBやスライやプリンスの「黒いグルーヴ」は、マイケルからは感じられない。モータウン出身であることや、ハードロック系のギタリストを好んで使うなど、戦略や容姿だけでない「白いマイケル」は彼の根底にあったんだろう。そんな「白マイコー」をえぐり出してみせた秀逸なカヴァーという見方もできる。PVもマイケルにまつわるエトセトラを散りばめ、ダンスや奇声やチンパンジーあり、リスペクトと批評をバランスよく盛り込んだ傑作。黄色いTシャツにマスクの少年のダンスは見もの!
↓YouTubeでどうぞ。
AAFのスムース・クリミナル
昔ゲームセンターにマイケルのゲームがあって(確か『ムーンウォーカー』とかいうタイトル)、100円玉をたくさん用意して全面クリアまで頑張った思い出があります。画面上の敵が全員で踊りだして、キメたところで全滅しちゃったりするんですよ!あれもマイケルだから成立する設定だろうなぁ(笑)
>「黒いグルーヴ」は、マイケルからは感じられない
あ~そうだ。そういうファンク感じゃないですよね。それにしても「根本的に」必要な愛がマイケルには不足してたんでしょうねえ。
Gunsは弟がファンだったので結構聴いてましたが、ダーティーハリーやT2などの映画音楽でフィーチャーされてたのが、やはりShowBiz一家のサラブレッド故かな。
MJの黒さを排除した戦略もクインシー他のブレインが考え出したものだと想像してますが、その先見性が無ければ「King of Pop」と呼ばれなかったかも。
AAFは、4人中2人がおデブっていうキャラも卑怯です(笑)ヴォーカルはちょっと知性の足りないデヴィッド・バーンて感じだし…
ゲーセン情報、ありがとうございます。まさにメディア・ミックスの先進的存在だったんだなあ。キャプテンEOとかもね。キャラ立ちが半端じゃなかった。
yoikoさん
もうこの頃は相当鼻の穴も細くなってきてたからねえ(笑)
ジャクソン5のデビューアルバムで、スライの中でもファンク度低めな「STAND!」をカヴァーしてるってのは象徴的かも。ま、さすがにこのときはマイケルが選曲したわけじゃないだろうけど。
「Cry」はピーター・バラカンがポッパーズでかけまくってましたね。でも、これはモーフィングではなくオーバーラップですよね…そんなことはともかく、アイデアが素晴らしい名作クリップです!
クインシーとマイケルが『スリラー』で作りあげたのは、ディスコとハードロックの融合だったと思います。『パープル・レイン』もハードロック色が強かったし…そういう時代だったんでしょうね。
アル・ヤンコビックを聴きたくなったのは僕だけじゃないはず。
当時はまだまだHR/HM系統の音楽ってメインストリームだった記憶があります。
マイケルって確かにスゲー売れたし、影響力もあったと思うけど、音楽的に新しかったのかっていうと、案外そうでもなかったかと。
マイコーが『当時ハードロック寄りのアプローチ~』ってのは鋭い指摘ですねッ!
ついついプリンスの方がギターを弾きまくって『ロックと黒人音楽の融合』って感じ(評価)だったから『マイコーの持つロック感覚』ってのは斬新な指摘だと思います!(・&・)
>HR/HM系統の音楽ってメインストリームだった
そうですね。記憶によるとクラスで人気だったのはジャーニーとかだったような…
何が「音楽的に新しい」かって難しいですよね。プリンスに対して「スライをコンピュータ使ってやっただけでしょ」という意見もあるくらいで。マイケルはどっちかというと「完成度を高めること」に興味があった人なのかもしれません。
ドラム猫さん
恐縮です!
革ジャンとか細身のパンツとかファッション的にもアレだったじゃないすか。『BAD』のジャケとかもね。きっとサバスとか好きだったんじゃないかな~(勝手な想像)
ま、ミリタリーとかファンタジー系とかもあったけど…