失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「別れの朝」 世良公則 1994年

2010-05-28 | 
ノエビアCMシリーズで、松崎しげる「グッド・バイ・マイ・ラブ」の次に使用された曲。

①別れの朝  ノエビア“コスメティック ルネッサンス”CMイメージソング
日本語詞:なかにし礼、作曲:ウッド・ユンゲルス、編曲:SERA Band、コーラスアレンジ:森崎ベラ
オリジナルはオーストリアのシンガー、Udo Jürgensの「Was ich dir sagen will」(1967)。ドイツ語だけど、シャンソン的な抒情あふれる湿っぽい曲。「○○音楽祭」とかのステージが似合いそうな、ヨーロピアン演歌って感じ。
1971年にペドロ&カプリシャスが「別れの朝」として日本語カヴァー。これがバンドのデビュー曲で、歌っていたのは初代ヴォーカリスト前野曜子だった。
世良公則はデビュー曲「あんたのバラード」から女性一人称で歌っていたので、この曲も特に違和感なし。重たいロックサウンドに乗せ、ワイルドな太い声でじっくりと歌われる女言葉は、徳永とは違う味わい。この表現スタイルと内容の乖離は、芸能のあり方のひとつとして独得の快感があるなあ。

②私は風
作詞:Maki Annette Lovelace、作曲:春日博文、編曲:SERA Band、コーラスアレンジ:森崎ベラ
オリジナルはカルメン・マキ&OZ。1975年にリリースされたバンドの代表曲で、バリバリのプログレ・ナンバー。SERA BandもOZに負けじと、70年代チックな熱い演奏を聴かせる。世良のヴォーカルの静と動の魅力が存分に発揮された、文句なしの名カヴァー。そりゃオリジナルの本気度には叶わないけど、十分に世良ワールドに引き込んでくれる。

③①のカラオケ

定価900円、中古で100円。
スライドバーを手に、ギターを構える世良さん。裏はギターのアップだった。

この曲はアルバム『コスメティック・ルネッサンス~ノエビアCM HITS!~』(2003)に収録されている。

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