失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「NASCI PARA BAILAR」 内海みゆき 1990年

2015-10-30 | 
内海みゆき、ラテンに挑戦。

①NASCI PARA BAILAR
作詞:João Donato、作曲:Paulo André、日本語詞:有川正沙子、編曲:Fernando Merlino
オリジナルはジョアン・ドナートなのかな。ナラ・レオンが1982年に歌ったヴァージョンが有名みたい。ボサノバではないことは分かる。このゆったりしたリズムはキューバっぽい。どうも本場のミュージシャンたちが演奏しているようだ。かっちり安定の歌唱を聴かせるメウのヴォーカルは、南米の倦怠を日本語で見事に表現している。惜しいのはタイトル。どこ見てもローマ字表記でとっつきにくい。②はカタカナ英語化したタイトルつけてるのに。「ナシ・パラ・バイラ」は「私は踊るために生まれて来た」って意味。長いので「踊るために生まれたの」あるいは思い切って「梨パラ薔薇」でどうだ。

②ファイヤー・ダンス
作詞:Paulinho Camafeu、作曲:Luiz Caldas、日本語詞:浅見純、編曲:Roberto Menescal
オリジナルはルイス・カルダス、1985年のシングル「FRICOTE」。ブラジリアンらしい底抜けにアゲアゲのラテンミュージックを日本語カヴァー。演奏はもちろん、厚いコーラスやハンドクラップの日本人離れしたグルーヴが最高。内海さんの真面目さがにじみ出る歌声が、この曲に合っているかは微妙なところ。しかし、こういうノリのいい曲を日本語化してみたチャレンジは素晴らしい。完成度は①が上だと思うが、こっちをA面にしたほうが押し出しが強かったんじゃない?

定価800円、中古で108円。
ジャケのアーティスト名は「Miyuki“MEL”Utsumi」。Amazonでベスト盤のアーティスト表記が「内海“メウ”みゆき」になってたりする。ラテン化したときのミドルネームなのかなと想像するが、よくわからない。ちょっと眉毛描きすぎた感あるメウ、すっかりブラジル娘のいでたち。


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くれないホテル
記事ではこの1988年のシングルについて「キャリア末期」などと書いてしまったが、その後にこんなラテン展開があったとは。Wikiによれば現在ニュージーランド在住で、音楽活動を続けているとのこと。


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