失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「ひなげし」 中嶋美智代 1991年

2010-04-09 | アイドル系
中嶋美智代のセカンドシングルは遠藤京子作。遠藤京子は美智代のデビュー曲の作詞から6thシングルまで、5thを除く5枚のシングルに関係している。

①ひなげし フジテレビ系放映アニメーション『らんま1/2熱闘編』エンディングテーマ曲
作詞・作曲:遠藤京子、編曲:武部聡志
気まぐれな少女の心の動きを綴った歌詞が、寂しげなマイナーメロディに乗る。ソロデビュー間もない美智代さんの声は、91年にはとっくに絶滅種だったはずの「清純派アイドル」の復権を主張するかのようにブリブリ。これが地声なのか?だとしたらすげー。こんなカワイイ鼻声だったら、もうアイドルシンガーになるしかないわな。Aメロのリズム「ダン、ダダン」でファンの手拍子&合いの手コールを計算に入れたようなアレンジも見事。雨が降るから「約束破って家に居たの」なんて、ふざけた我儘が許されるのが真のアイドルってものだろう。
高橋留美子原作の人気アニメのタイアップつき。

②つめたいうわさ
作詞:小倉めぐみ、作曲:都志見隆、編曲:新川博
こっちも、正統派然とした作品なのだ。哀愁のメロディラインはやや①に似ている印象。異性問題で強制転校させられた不良に密かに想いを寄せる清純派。そんなに昭和でいいのか。

定価800円、中古で20円。
「清純派」なんて虚構を誰も信じられなくなっていた90年代。それでも信じたい人々の幻想を実体化させたかのような嘘っぽい写真が最高!

関連美智代
恥ずかしい夢/ロンサム・シーズン」 2年後のこのシングルではアダルト路線にシフト。

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