YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

お酒とタバコの話~アグラの旅

2022-02-11 09:43:30 | 「YOSHIの果てしない旅」  第10章 インドの旅
・お酒とタバコの話
  インドはイスラム圏の様に飲酒についてそれ程厳しくないが、州によって法律で禁酒されている所もあるそうです。いずれにせよインド人は、お酒(アルコール類)を飲まない習慣になっている様であった。そんな関係か、街にはお酒を売っている酒屋が無かったし、街の食堂(高級レストランは除く)でも、お酒は置いていなかった。外国人が泊まる高級ホテル(外人観光客用。我々が泊まるドミトリーでは飲めなかった)ではお客さんの為に用意されていた。飲みたい時は今日(1969.2.8)みたいに高級ホテルへ行って飲む事(小瓶のビール1本が5~6ルピー)が出来た。しかしこの国の低所得者は、1日働いても2~3ルピーの稼ぎで、ビール1本すら飲む事が出来ないのだ。高い、インドは国民にとってお酒が非常に高いのであった。
 所で、ニューデリーやボンベイ、カルカッタと言った大都市の路上で、よくタバコのばら売りをしている売店が目に付いた。インドは20本入りのタバコを1箱買うと2ルピー(約100円)から3ルピーであった。タバコが高いので1箱買えない人達の為に、店主は1本毎にばら売りをしていた。銘柄によって異なるが、1本10パイサ(約5円)から15パイサで売っていた。これまた一般の人達にとって、タバコも非常に高かった。ましてやリキシャのオジサン達は一生懸命にペダルを漕いで1日2~3ルピーの稼ぎなので、彼等にとって1箱買うのは夢の世界であった。
 インドは、〝酒税、たばこ税が世界で一番高い〟(一般人の収入と比較して、その率が高い)と感じた。そう言う訳か、インドに一ヶ月以上滞在したが、一般のインド人がタバコを吸っている、アルコール(ビール)を飲んでいる姿を、私は見た事が無かった。

サリーとインド美人の話~アグラの旅

2022-02-11 09:09:22 | 「YOSHIの果てしない旅」  第10章 インドの旅
△可愛い子供とカラフルで美しいサリーを纏った婦人達―アグラ城にて

・サリーとインド美人の話
  アグラ城見学の時、サリーを着た美人のご婦人達が印象的であった。さすがにインドのみならず、世界的にも有名な観光地へ来る様なインド人は、上流階級を感じさせる人達であった。特にご婦人達が着ているサリーは、色々な柄や模様が描かれ、艶やかで、街で見慣れた汚らしいサリーとは断然違っていたのが印象的であった。
 サリーとは、インド女性が纏う民族衣装の事だ。美しい色鮮なサリーは、男性が頭からスッポリ被って着る白のシャツ(汚れて茶色に近い)をだらりと裾に出して、白のパジャマの様なだぶだぶなラッパズボンとは対照的であった。私は『サリーは着る』とばかり思っていたのであるが、『巻く』のが本当なのだ。サリーは、幅1m長さ5m程の1枚の布で出来ていて、それを腰にグルグルと巻き、残り半分を上体に掛けるのである。色は大体、茶系統か赤系統が多かった。従って『サリーを着る』と言う、言い方は間違っているので、『纏う、或は巻く』といった言い方が正しい。
 インド美人は、日本や欧米と違って美人体型が少し異なっている様であった。美人の基準は、少し肉付きの体(太っていては駄目)で、どちらかと言えば黄色か白色系の肌(肌が真っ黒では駄目)、そして顔は整っている顔立ちが条件である様であった。少し肉付きの体が美人の条件、その背景には、ろくに食事が取れない人々が多い所為か、皆スンナリ(痩せている)なので、「私は上流階級なので、充分に食事を取っていますヨ。その証拠として貧乏人の様に痩せていませんヨ。どうぞ私の体型を見て下さい」と言っている様であった。何処の街を歩いていても、綺麗なサリーを纏(まと)ったご婦人は少し肉付きの体であったし、インド映画の看板やブロマイドの女優達、或は実際にボンベイの映画撮影所で会った女優さん達も皆、肉付きのある女性であった。