午前10時頃、親戚の家にフキ採りに向かう。
妹の車で、母と姪と私。
従兄のR君も待ち合わせた。
親戚のHさんの家だ。
Hさんは遠い親戚で、
私の祖母の実家の孫?
いいお天気だ。
フキ採りには時期が遅いのか
今年は雑草が茂っていた。
来たのが少し遅かったようだ。
それでもR君に会えたりHさんにも会えて、
とても貴重な時間を過ごしていると思う。
私もよく切れるカマでサクッと切った。
切り口からいい匂いがする。
去年、指を切ったR君の指もすっかり良くなっていた。
薬のせいで髪は白くなったけど、
元気な顔を見ることが出来て嬉しい。
歳を取れば誰だって背中に厳しい現実を抱え、
だから、思いやりや笑顔や、そういったものがとても貴重に思える。
そう、私も歳を取ったのだ。
風が強く、帽子を飛ばされた。
初夏の陽射しに照らされて柿若葉が光っていた。
お昼にはまた、Hさんが、美味しいお寿司を用意してくれて、
みんなで食べた。
テレビではNHKのど自慢が流れていた。
カラオケの話になって
R君は付き合い程度に、と言い、
それまで黙っていたHさんは、急に饒舌になって、
自慢するわけではないが…
と、昔から歌っていたらしい。
歌声喫茶に通っていたとか、スナックで歌っていたようだ。
今は歌を忘れたカナリア、と言っていたが満更でもなさそうだ。
去年と同じ窓からはカーテンを揺らす風が吹いている。