Northrop F-5B Freedom Fighter/T-38 Talon/F-20 Tigershark
ノースロップ F-5B 複座戦闘機/T-38 練習機/F-20戦闘機(デモンストレータ)
KINETIC・Wolfpack&Revell 1/48
運のなかったF-20 タイガーシャークに捧げるレクイエム
■ノースロップ JA-38 バルキュリア(戦いの女神)
当時スウェーデン空軍では主力戦闘機JA/AJS37ビゲンに主要構造のクラック問題が発生の影響で、
飛行停止機が相次ぎ、予想以上のペースで運用停止や用途廃止になる機も発生していました。
さらに不幸なことに、次期戦闘機であるJAS-39グリペンの連続事故による開発遅れもあり、防空体制弱体化
を危惧したスウェーデン政府は、米国政府に対しF-16のリースを交渉しました。
しかし、大量の受注残をかかえていたF-16とあっては納期がスウェーデン空軍の希望に沿うものではなく、
早急な対策が求められました。
ちょうどそのころノースロップ社はアメリカ政府のF-16のワールワイドドファイター構想が具現化する様相のなか
採用の見込みのなさそうなままに、自社経費により改設計と改良をかさね、F-18並みのアビオニクスを装備し、
レーダーホーミング運用可能なFCSを搭載したF-20をスイス空軍向け評価用として少数機を製造していました。
スウェーデンとノースロップとで短期間におこなわれた協議の結果、スイス空軍よりも有利な条件をスウェーデン
が提示したため、仕事が欲しいノースロップは、ただちに完成済みの5機を5パターンの評価用塗装のままスウェーデン
に引き渡すことになりました。
スウェーデン空軍の評価としては、F-20は好評で、次期戦闘機に期待されたアビオニクス性能に近く、機体規模
もグリペンに近く、なによりもJAS‐39グリペンに装備予定のF-404エンジンをすでに搭載して実用化しているという
点が高く評価され、さらに意外にも思える不整地運用や、メンテナンスの容易さや低く抑えられるようプログラム
されたランニングコストなど、F-5以来の特徴も継承されたF-20は、つなぎの戦闘機としては充分に機能するものと
判定され、順次フェリーされていきました。
制式化にあたり、航法装置を北極圏対応にグレードアップするとともに、機銃をオリジナルのM-39 20㎜2門
から携行弾数が減るが、打撃力を重視し従来機種同等のラインメタル製リボルバーキャノン27㎜砲2門に換装する
変更にとどめ、早期戦力化を優先としました。
なお、名称は先年に頓挫したイタリアとの共同開発機に予定されていた「JA-38」を用い、名称を「バルキュリア」
としました。 注)バルキュリア (英)バルキリー (独)ワルキューレ
F-16とF-20をめぐる方針をズルズルと10年間も決めかねていた米国政府は、同盟国へ供給する機種をF-16に
一本化する方向で舵を切りました。
従来F-5シリーズを運用していた国々がF-20よりもF-16を要望したのもその要因で、米空軍のハイ・ローミックス
の概念のもとに州兵空軍でもF-16の配備と決まり、F-20は開発中止と決定しました。
それとともに、スウェーデンに対する輸出契約は破棄され、引渡も停止するに至ってスウェーデン空軍は一時的に
ではありますが、深刻な防空能力の低下に陥りました。
その後ビゲンも改修強化による延命の目途がつき、遅れていたグリペンも遅れから、順調に立ち上がりはじめ
ましたが、その時点で部隊編成するほどの機数の揃っていなかった「JA-38 バルキュリア」は、納入された分を
アグレッサーなどへの用途変更も検討されましたが、試作中のグリペンと重複する部分も多く、少数機では
運用上合理的でないという理由で全機用途廃止のうえ除籍と決定されました。
その決定により、評価用に部隊配備されていた機体は一箇所の空軍基地に集められスクラップになる予定で保管
されていましたが、解体まち保管中に数機分の機体モジュールとパーツ(エンジン含む)ご丁寧にも整備マニュアル類
までもが行方不明になっています。
当局が武器密輸シンジケートを軸に広範囲に捜索しましたが、行方を追跡できず、すでに国外に持ち出されたと
みられており、過去の行状からイスラエルが強く疑われましたが、すでにF-16の配備が決まっており疑いを解きました。
その事件から数か月後、試作機が米国内に1機しか残っていないはずのF-20が中東の某王国上空を単機で飛行する
のが目撃されています。
JA-37ビゲンとJAS-39グリペンの間に空きナンバーがあるのはこういった経緯があったのかもしれない。
もちろん、なかった・・・・のかもしれない。
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<制作後記>
燃タンの塗り方が変だったか。。。。
ストーリーの都合上登場してもらったので、一応 F-16(ハセガワ1/48) と並べておきましょう
ノースロップ3機種作製 コンプリート 完
しかし、モデラー泣かせの塗装ですね。色のバランスも良くまとめられていて、見事です。私、ビゲンは作りましたがあの森林迷彩は塗れそうもないので、あっさり見限り、制空塗りに逃げました。こういうのは、拝見させていただき、すごいなーと溜息をついていることにしています。
どれもnananiya スタンダードとも言うべきとても美しい仕上がりですが、とりわけ今回の「バルキュリア」は格別ですね。
一次大戦のローゼンジパターンを思わせるような難しいスエーデン迷彩がバッチリ決まってめちゃカッコイイです。
それにしてもF20を巡ってこんな逸話があったとは全く知りませんでした。
そんな情報含め良い物を見せていただきました、ありがとうございます。
創作の与太話にお付き合いいただき恐縮です。 もともとスイス空軍機にしようかなと思い、盛大に
余剰になっている、ミラージュ用のデカールも用意していました。 案外、似合っていたかも・・・・・
スウェーデンの森林迷彩1/72と1/48で4機も作っているので、在庫もないしもう作ることはないと思って
いましたので、色違いとは言え、意外な方向になりました。 ただ、もう1機 やりそうな気が
しているんですよね。。
次は「ノースアメリカン4部作」などと考えて居りますが
先日、白内障の手術を行い、病院から帰宅してコレをみたとき、確かにキレイにみえたのですが、
細かいNGも見えだしまして、こりゃこまったなぁ・・・と 塗装図を手描きしたあたりで、
パターンの各色面積が揃いすぎているのが気になっていましたし、#307と#308って色相差がない
のはわかっていたはずですが、やってみると心づもりよりも明るい迷彩になってしまいました。
F-20とスウェーデンと新戦闘機とJA-38をからめて、AIに物語を作らせたのですが、細かい間違い
と事実誤認が多くて、何回かやらせましたが結局だめでした。 しょうがないので「good」で
終わらせましたが 「お役に立ててうれしい 良い経験が出来た」などと御礼を言われましたが
こんなAIに丸投げすれば仕事が減ると思っているとすれば、おおきな間違いのような気がするの
ですが・・・