幼年の色、人生の色 長田弘 みすず書房

読後懐かしい暖かい気持ちになりました　その優しさが溢れる本でした。

「旅におしえられたのは瞬間という　とりかえしのつかない時間のもつ意味です。ひとの人生の時間は　無辺の風景のなかの　本当は　人生という瞬間のことなのだと」

「音楽を聴くのは胸中に3本のローソクをともすためです。1本はじぶんに話しかけるために　1本は他人に話しかけるために　そして残る1本は死者のために」

「12月の音楽　バッハのクリスマスオラトリオ　日々を生きる者へのはげましがひそめられていて　不思議な元気がもどってきます」

「長い長い空白があって　親しい思いをもっていた人の死を知ったとき　不意に　その人と共有した時間の感覚が一瞬ありありとよみがえってくることがあります。

死によって明るくされて　ずっと忘れていた大切な記憶のかけらに気づく　街の人込みの向こうに消えた幼い友人の微笑に見たのは　人生という無のなかに友人が遺していった　明るさ　です」

とても密度の濃いエッセー集で為になるお話がいっぱいです。

私の後始末 曽野綾子 ポプラ新書

今年の初めに　乳がんの再発　と言われ　いよいよ終わりの時が来たかと　病院の帰りに買ったのですが　読んでも　うわの空という感じで　心に入ってきませんでした　年取りも終わりのんびりした年末　【老年の多くの苦しみは人間の完成のための試練である】という帯の言葉が素直に心に響き　夜少しずつ読んでいます

年ばかりとっても未熟なぼんやりモノなので　死ぬまで試練は続くのだろうと　心配事の無いときは思えるのですが　いざとなるとヨロヨロオタオタと舞い上がり・・・ですが。

　　今日の新聞の広告　頻尿と腰痛の記事　忘れないように

　　ハイビスカス　咲きました。

中年シングル生活 関川夏央 講談社

23年前の本なのに　すーと読めます

今では　中年シングル　老年シングル　珍しくも何ともない時代ですが

シングルについて　小林旭の渡り鳥シリーズの映画を持ってきたり　小道具が結構親しみがあって退屈しませんでした。

本日乳がん受診の日でしたが　待ち時間に　せっせと読みました　幸いしこりは悪いものではなく筋肉かもと言われ安心して帰ってきました

本の中に　外人の足音はコッコッコッ　日本人の足音はガタコーラ　ガラコータ　ガコラータと書いてあり　思わず笑ってしまいましたが　本日寒くて凍っていましたので私の場合　そろ～り　そろ～りでした。

長くつしたのピッピ

昨日のテレビ　居眠りしながら見ていたので　何という番組だったか忘れたけれど

外国の街歩き風の番組　娘さんの結婚式とかで遠くから来たお母さんの話が心に残りました

　「自立心が強い子で　私が口を挟む余地は小さい時からなかったわ　長くつしたのピッピのようにいつもヒラヒラパンツで・・・でも理想の男性に巡り会ったと言うから嬉しいわ」　　それに答えて　娘さんが　彼は私のヒラヒラパンツが好きなのよわっはっはーで終わり　いい親子関係と思いました。

　長くつしたのピッピ　聞いたことはあっても読んだことはありませんが

遠くに住む孫二人が　言うことをきかない　なかなかのくせものなので　この本が何かの足しになるのではないかとアマゾンに頼みました。

　困ったときの本頼みです。　

ご先祖様は・・・でした

「ご先祖様はどちら様」　この国に住む　ほとんどの人の　ご先祖様は天皇に行き着くみたいで　なるほどでした。

　文庫本の解説を関川夏央さんが【元気に死んでおられる方々】と書いていて　それが又とても面白い　【人はみな一生懸命に生きた。死んでから彼らは、そこに(墓地に)じっと「佇んで」いる。ならば「元気でね、また来るね」という言葉こそ妥当だろう。】

　墓地に行ったら　かける言葉です　以前　所さんが　自分の墓に　【また来てね】と彫りたいと言っていたのを思い出しました　又来るねには又来てねがピッタリ。

近くの図書館がずっと工事中で閉まっていましたが　工事が終わったようなので行ってみました　

関川夏央さんと長田弘さんの本を借りてきました。

ご先祖様はどちら様 高橋秀実 新潮文庫

昨夜寝る前にちらっと読みました

期待に違わず面白いです　

これからじっくり読みます

　だれもそういうものがあるなんて気にもとめていないときは、遺跡を掘っても見逃すことが多いのです・・・という考古学のくだりには　山菜採りと同じだとおかしかった　ないと思ってみればない　それが何にでも当てはまるなんて・・・。　

目指すは世界平和

昨夜のテレビで　前澤さんが言っていました

戦争をなくすには　この世からお金を無くすといいのではないか

へえ～面白い　と頭に残りました

　あのような大金持ちが　世界平和のために働いてくれると思うと　壁を築いたり

　ロケットをあげたり　いかがわしい人々と桜を見たりしている　みみっちい権力者にうんざりしている気分がスカッと爽やかになる。

わたしも密かに世界平和は祈っています　ずっと前から。

ブックオフで買いました　結構為になりました

落ち込み気分を解消する術を学びました

前澤さんの意見とも重なる感じでした。

佐野洋子対談集人生のきほん&サイバラ&リリー

佐野さんの最後の時期の本らしい

元気そうな語り口だけれど　寂しさも迫る

サイバラさんの過激なお話にはびっくり

リリーさんの優しさには然もありなん

　ひとにはいろいろな生き方があるし　きほんもひとによっていろいろ。

春原さんのリコーダー 東直子 ちくま文庫

　新聞の広告で知り読みました

短歌の本です　良くわからないまま　言葉使いの面白さに惹かれました

　ぶたのまんじゅう朝日に開きわたくしはあの子の秘密たにしに話す

　後悔が残るくらいがちょうどいい春あわゆきのほかほかきえる

　夏至ならば出かけませんかゆらゆらとしんとうれしい夜の散歩に

悩む人 高橋秀実 文藝春秋

　新時代の哲学入門と帯にあります

軽くてとっつきやすいのに　引き出しがいっぱいあって　実は深い

読み終わったのに何だかずっと読んでいたいので　小林秀雄賞の

【ご先祖様はどちら様】の文庫本を頼んでみました　本屋さんに。

　今日は雪も風も止んだので落ち葉掃きをしました

　手は凍えたけれど　外はやっぱり気持ちがいいです。