ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年9月5日。ウクライナ侵攻から195日目

2022-09-05 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月5日。
 今日、ミンスクは少し寒かったです。

 ザポリージャ原発で再び砲撃があり、稼働中の最後の原子炉が送電網から切り離されたとウクライナ国営の原子力企業「エネルゴアトム」は今日、明らかにしました。
 この砲撃による火災で予備の送電線が損傷し、稼働していた最後の原子炉が送電網から切り離されましたが、内部の発電機を使って電力の供給は続いているということです。
 ウクライナのエネルギー相はSNSで、「戦闘が続いていて送電線の修復は不可能だ」としたうえで、「世界は再び原発事故の危機に瀕している」と懸念を示しました。
 ロシア国防省は砲撃はウクライナ軍によるものだと改めて強調し、「ウクライナ軍がザポリージャ原発で挑発行為を続けている」と非難しました。

 エネルホダル市は、ウクライナ軍の攻撃により、ザポリージャ原発の特別施設や発電所近くの蒸留水が貯まったタンクが損傷したと報告しました。
 死傷者はなく、技術的な問題もないそうです。


 日本のニュースを見ていると、ウクライナがロシアに占領されていた地域を奪還した、そこでウクライナ国旗が掲揚されたとか報道されています。
 しかしロシア発のニュースでは、ウクライナの反撃は失敗している、ウクライナ兵士が○○人死んだ、ウクライナ政府は橋を破壊したと発表しているが、実際には穴がちょっと空いただけで、通行はできている。はしけに乗っている民間人を攻撃するので、ウクライナ軍は非道である・・・といった報道がされています。


 ヘルソン州で実施予定のロシア編入の是非を問う住民投票について、ロシアが設置した行政当局者は今日、治安情勢を理由に一時停止されたと発表しました。交通や輸送に問題があるからだそうです。本当の理由は別にあるかもしれません。
 


 辞任あるいは長期休暇を発言したチェチェン共和国のカディロフ首長について、ロシア大統領報道官は、まだ辞任していないし、今もチェチェン部隊を率いていると述べました。カディロフ首長がやめてしまうのは困るということでしょうか。ということは、ロシアがやめさせようとしているわけではないということですね。


 ベラルーシ副首相はEU諸国のエネルギー危機により、ベラルーシにチャンスが訪れたと発言しました。現在、ベ偉ルーシでは木質ペレットを大量に生産しており、薪代わりにヨーロッパに輸出する(利益につながる)準備ができているそうです。天然ガスの価格高騰で、困っている西側の国のうち積極的に購入する国が出てくるでしょうか。


 ロシア政府は5日、ウクライナ侵攻を批判しているアメリカ俳優のベン・スティラーさんとショーン・ペンさんを制裁対象に加えました。


 「日出づる国」は日本ではなくロシアだとプーチン大統領は5日、訪問先の極東カムチャツカで若者の自然保護団体のイベントに出席した際に述べました。カムチャツカが日本より東にあるからだとしています。
 またロシア政府は日本人と北方領土住民による「ビザなし交流」に関する合意を一方的に破棄する政令を出しました。
 プーチン政権は、ウクライナ侵攻をめぐって欧米と協調して対ロシア制裁を発動した日本を「非友好国」に指定しているので、当然の決定なのかもしれません。
 政府のポータルサイトで発表された政令は「1991年の日ソ外相間の往復書簡による(四島交流の)合意、ならびに99年の日ロ間の(口上書による自由訪問の)合意の効力を停止する」と説明しました。91年の合意を提案したゴルバチョフ元ソ連大統領は8月30日に死去しました。