ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年9月24日。ウクライナ侵攻から214日目

2022-09-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月24日。

 ロシアの動員を逃れるためにベラルーシへ出国したロシア人を、(おそらくロシア側からの要請を受けて)ベラルーシの治安部隊などが、探しているそうです。外国にいても召集されるわけですから、ベラルーシにロシア人該当者は、ベラルーシ軍に見つけてもらおうという考えなのでしょう。
 したがって、ロシアからベラルーシへ出国しても長くベラルーシにはとどまらず、すぐに第三国へトルコやドバイ経由でまた出国するロシア人が急増しています。ドイツは受け入れる姿勢を見せているので、ドイツを目指すロシア人が増えそうです。


 ロシア大統領は今日、軍人の自発的な投降などに関する罰則を厳しくした刑法改正を承認しました。例えば、ロシア軍人が自発的に投降した場合の刑罰について刑法に追加され、それによると3~10年の懲役刑を科せられます。
 しかし、今回のウクライナ侵攻でロシア兵が自発的に投降したら、しばらくウクライナ軍によってウクライナに留め置かれるのでそうなった兵をロシアが裁判にかけることはできないでしょう。捕虜交換でロシアに戻されたら、すぐに逮捕されて裁判が始まるのでしょうか。それだったら捕虜交換の対象にならないほうがいいですよね。するとこの刑法が変わらないかぎり、そのままずっとウクライナに居続けるロシア人が増えそうです。

 またロシア大統領は、「部分的」な学生動員を延期する命令に署名しました。

 地方に割り当てられた動員数のノルマ達成のため、ロシアのクルスク州は、動員対象になる男性が州外へ出ることを早々に決定。
 そして今日はロシアの16州が対象者の市外移動を禁止しました。州外ではなく市外へ出るのも禁止です。

 こうすれば動員から逃れることができますよ、と言って手数料を巻き上げる詐欺がロシアで発生しました。
 あわててお金を払った人もいるのでしょう。振り込め詐欺ではなく、動員回避詐欺ですね。

 30万人ではなく、120万人動員する予定なんだよ、本当は・・・という憶測が広がっていますが、実際に120万人動員したところで、そもそもウクライナ侵攻を2、3日で終わらせるつもりだったロシア大統領。120万人分の軍服など用意できるのでしょうか。


 ロシア国防省は、以下の人たちは徴兵を免除されると規定を一部変更しました。ITスペシャリスト、ロシアの通信事業者の従業員、メディア関係者、銀行および金融機関の従業員です。戦争状態において、別の形で内地で戦争に参加できるからでしょう。


 ウクライナの4地域でロシア編入の是非を問う住民投票が続いています。現地のウクライナ人によると、武装したロシア兵が住民を戸別訪問して、編入への賛否を口頭で確認、あるいは世帯に1枚の投票用紙を渡して、その場で回収しているそうです。そもそも投票の準備も間に合わず、投票用紙の印刷もちゃんとできていないのでは?と思いました。
 とにかくふつうの投票をしているとは言い難く、結果はもう決まっているようです。形式的に家を回っているだけです。
 この住民投票は27日で終りますが、終わった途端に「はい、ロシアへの編入が決まりました。」と結果発表され、そしてすぐにロシア領になり、すると動員の対象地域(ロシア領)になるので、投票した住民のうち、条件に合う人は、ロシア軍に動員されます。

 
 土曜日の今日、動員反対デモがロシア各地で行われ、750人以上が拘束されたようです。