2022年9月7日。
昨日、有罪判決が出た日本人男性について、日本のマスコミでも報道されましたね。
今までは20代の日本人男性とされていましたが、今回のニュースでは年齢が22歳だとはっきり報道されました。
ですので、昨日の裁判で2005年から2020年までの間にアナーキスト活動をしていたという罪で裁くのはおかしいのです。2005年時点でこの人は5歳ですよ。5歳の子どもが反政府活動をしてたんですか。
もっとも、この男性は10代からアナーキストのグループに入り、2020年8月時点ではリーダー格になっていました。大統領選挙前からのアナーキスト活動(と本人たちは真面目なんだろうけど、傍から見れば、フーリガン行為)を何度も繰り返し、もちろん2022年の大統領選挙結果に反対するデモに参加。そして前から革命を起こそうと準備していたので、全てまとめて16年の懲役刑という判決が出たのです。
もっとも、確定ではなく、上告して減刑される可能性もあります。また恩赦により刑期が短くなることもありえます。
模範囚なら刑期が短くなるかもしれません。しかし、昨日の裁判中、判決が言い渡された途端、政治的なスローガンを叫んだ被告もいたそうですが、そういうことはやめておいて、素直に反省した態度を見せればいいのに、と思いました。
昨日の裁判のようすが画像撮影されて、メディアのニュースで見ることができましたが、この日本人男性は、横を向いていたり、裁判官に背を向けて立っていたりしているようすが写っていました。若さゆえにわざと反抗的な態度を取っているのかもしれません。
(日本だと法廷内スケッチ、つまり絵に描かれるのですが、ベラルーシではそのような規定はなく、マスコミが写真を何枚も撮影してそのまま報道します。傍聴席に座っている人も一部鮮明に顔などが写ってしまうこともあるのですが、日本だと問題ですよね。
ちなみに2011年にミンスク地下鉄で起きた爆発事件の犯人の裁判は、国民の関心が非常に高いということで、裁判のようすが国営テレビで生中継されました。法廷内スケッチなんて概念そのものが、この国にはないんだとそのとき思いました。)
今回の裁判で罰金刑が出ていますが、収監されるのが刑務所ではなく、更生施設です。
(これは分かりやすく説明すると日本の少年院と刑務所の中間のような施設。殺人などの重犯罪者へ刑務所の独房に入れられますが、軽犯罪者は更生施設に入れられることが多いです。ただし、未成年者が殺人を犯すと、刑務所ではなくこの更生施設に入れられるので、重犯罪者が全員刑務所に送られるとは断言できないです。)
つまり刑務所の独房に入れられるわけでもないので、更生施設での懲役刑です。つまり刑務作業をします。それに対して賃金が支払われるので、罰金刑が出ている人は賃金をそのまま、罰金への支払いに充てることができます。もっとも賃金は安いので、逆に言えば長く服役して働かないと罰金を返せないことになります。
本人の代わりに親族などが罰金を肩代わりすることもできます。
ライアンエアー緊急着陸事件のとき、逮捕されたプロタセヴィチ氏の恋人で、同じく逮捕されたサペガ氏も6年間の更生施設での懲役刑と罰金刑の判決が出ましたが、すでに父親が全ての罰金を支払っています。サペガ氏はロシア国籍を持っていることもあり、6年より早く(早ければ3年、遅くても5年で)釈放される可能性が高いです。
今回の日本人男性について、現地の日本大使館は、できる限りの支援をすると日本のマスコミの取材で答えていますが、この男性のお母さんが大使館員なんだから、もっと力を入れて支援のアクションを起こしてもいいのに、特に何もしていません。裁判の傍聴はしているだろうけど、ベラルーシのニュースを読んでも、今回の裁判で日本大使館の外交官が傍聴席にいたとは、どこのメディアも書いていません。それぐらい目立たないということです。日本の外務省も判決のニュースにコメントを出しているように見えないです。(私が把握していないだけかもしれませんが。)
スイス国籍のベラルーシ人が大統領選挙反対デモに参加して、逮捕されたときは、スイス政府側が早急の釈放を求め、それがニュースになり、実際には早めに釈放されたときは、更生施設前までスイス人外交官が出迎えに来るほどでした。
日本政府側が、この日本人男性に支援しづらい立場になっているのは、やはり罪状の内容が内容だからです。大統領に反対だとデモに行ったらたまたま逮捕された、というのではなく、もう何年も前からアナーキスト活動、革命運動という名のフーリガン行為を繰り返していた人物に、早期釈放を、と求めたら、ベラルーシ政府側から、我が国の法令や罰則規則を尊重しないのか?と日本政府が叱られます。
できる限り支援をしますと言ってても、どうしようもないです。できる限りの支援をすると言っても、実際には何もしないでしょう。無力だからです。
とにかく上告して、刑期が少しでも短くなることをまずは試してほしいです。
ちなみにベラルーシでは、逮捕から判決が確定するまでの、いわゆる中途半端な立場の状態で勾留されているとき、その間の食費を国に支払わないといけません。
服役中の食費は税金から出るけれど、服役が始まるまでの間、つまり、取り調べ中留置場にいる間の食費は本人負担です。
だから、逮捕されたらすぐに裁判が始まって、すぐに結審してしまうほうがいいのです。
また、昨日の投稿記事に書きましたが、身柄拘束中の期間も服役の期間に含めて計算するというシステムがあるので、求刑が懲役一ヵ月の裁判は優先して早くしてくれるのですが、今回のように求刑15年クラスの裁判だと、後回しにされてしまい、逮捕されてから2年以上経ってやっと判決が出る・・・ということになります。その間の食費を払わないといけません。
今のベラルーシはしなくてはいけない裁判が山盛りあるので、いつどの裁判をするのか決めるだけでも大変だと思います。こうしてどんどん時間が経ってしまいそうです。
リトアニア、ラトビア、エストニアは、ロシアとベラルーシとの国境を越えたロシア国民の移動を制限することについて原則的に合意に達した と ラトビア外務省が発表しました。
このニュースを読んでどきっとしたのですが、ベラルーシ国民の移動の制限はなさそうです。今のところ。
ロシア大統領は、ウラジオストクで開催中の第7回東方経済フォーラムの全体会合で演説し、
「ロシアは何も失っていない。むしろ主権を強化した。」
と強調しました。
「われわれは軍事作戦を始めたのではなく、(2014年以来の危機を)終わらせようとしている。」
と主張。(あれ? ウクライナ侵攻のことは特別軍事作戦と呼んでいませんでしたっけ? 戦争と呼ぶのはいけないんですよね?)
演説では、欧米の制裁がロシアではなく、全世界に脅威をもたらしているとしています。
食料輸出国ロシアを標的とすることで「人道危機につながる」との持論を展開。
対ロ制裁に加わっていない中国やインドを含むアジア太平洋地域などとのつながりを念頭に、欧米は、
「ロシアを孤立させることはできない。」
と話して、ロシア国民を安心させようとしています。ロシアは一人ぼっちじゃない、と言いたいわけです。
昨日、有罪判決が出た日本人男性について、日本のマスコミでも報道されましたね。
今までは20代の日本人男性とされていましたが、今回のニュースでは年齢が22歳だとはっきり報道されました。
ですので、昨日の裁判で2005年から2020年までの間にアナーキスト活動をしていたという罪で裁くのはおかしいのです。2005年時点でこの人は5歳ですよ。5歳の子どもが反政府活動をしてたんですか。
もっとも、この男性は10代からアナーキストのグループに入り、2020年8月時点ではリーダー格になっていました。大統領選挙前からのアナーキスト活動(と本人たちは真面目なんだろうけど、傍から見れば、フーリガン行為)を何度も繰り返し、もちろん2022年の大統領選挙結果に反対するデモに参加。そして前から革命を起こそうと準備していたので、全てまとめて16年の懲役刑という判決が出たのです。
もっとも、確定ではなく、上告して減刑される可能性もあります。また恩赦により刑期が短くなることもありえます。
模範囚なら刑期が短くなるかもしれません。しかし、昨日の裁判中、判決が言い渡された途端、政治的なスローガンを叫んだ被告もいたそうですが、そういうことはやめておいて、素直に反省した態度を見せればいいのに、と思いました。
昨日の裁判のようすが画像撮影されて、メディアのニュースで見ることができましたが、この日本人男性は、横を向いていたり、裁判官に背を向けて立っていたりしているようすが写っていました。若さゆえにわざと反抗的な態度を取っているのかもしれません。
(日本だと法廷内スケッチ、つまり絵に描かれるのですが、ベラルーシではそのような規定はなく、マスコミが写真を何枚も撮影してそのまま報道します。傍聴席に座っている人も一部鮮明に顔などが写ってしまうこともあるのですが、日本だと問題ですよね。
ちなみに2011年にミンスク地下鉄で起きた爆発事件の犯人の裁判は、国民の関心が非常に高いということで、裁判のようすが国営テレビで生中継されました。法廷内スケッチなんて概念そのものが、この国にはないんだとそのとき思いました。)
今回の裁判で罰金刑が出ていますが、収監されるのが刑務所ではなく、更生施設です。
(これは分かりやすく説明すると日本の少年院と刑務所の中間のような施設。殺人などの重犯罪者へ刑務所の独房に入れられますが、軽犯罪者は更生施設に入れられることが多いです。ただし、未成年者が殺人を犯すと、刑務所ではなくこの更生施設に入れられるので、重犯罪者が全員刑務所に送られるとは断言できないです。)
つまり刑務所の独房に入れられるわけでもないので、更生施設での懲役刑です。つまり刑務作業をします。それに対して賃金が支払われるので、罰金刑が出ている人は賃金をそのまま、罰金への支払いに充てることができます。もっとも賃金は安いので、逆に言えば長く服役して働かないと罰金を返せないことになります。
本人の代わりに親族などが罰金を肩代わりすることもできます。
ライアンエアー緊急着陸事件のとき、逮捕されたプロタセヴィチ氏の恋人で、同じく逮捕されたサペガ氏も6年間の更生施設での懲役刑と罰金刑の判決が出ましたが、すでに父親が全ての罰金を支払っています。サペガ氏はロシア国籍を持っていることもあり、6年より早く(早ければ3年、遅くても5年で)釈放される可能性が高いです。
今回の日本人男性について、現地の日本大使館は、できる限りの支援をすると日本のマスコミの取材で答えていますが、この男性のお母さんが大使館員なんだから、もっと力を入れて支援のアクションを起こしてもいいのに、特に何もしていません。裁判の傍聴はしているだろうけど、ベラルーシのニュースを読んでも、今回の裁判で日本大使館の外交官が傍聴席にいたとは、どこのメディアも書いていません。それぐらい目立たないということです。日本の外務省も判決のニュースにコメントを出しているように見えないです。(私が把握していないだけかもしれませんが。)
スイス国籍のベラルーシ人が大統領選挙反対デモに参加して、逮捕されたときは、スイス政府側が早急の釈放を求め、それがニュースになり、実際には早めに釈放されたときは、更生施設前までスイス人外交官が出迎えに来るほどでした。
日本政府側が、この日本人男性に支援しづらい立場になっているのは、やはり罪状の内容が内容だからです。大統領に反対だとデモに行ったらたまたま逮捕された、というのではなく、もう何年も前からアナーキスト活動、革命運動という名のフーリガン行為を繰り返していた人物に、早期釈放を、と求めたら、ベラルーシ政府側から、我が国の法令や罰則規則を尊重しないのか?と日本政府が叱られます。
できる限り支援をしますと言ってても、どうしようもないです。できる限りの支援をすると言っても、実際には何もしないでしょう。無力だからです。
とにかく上告して、刑期が少しでも短くなることをまずは試してほしいです。
ちなみにベラルーシでは、逮捕から判決が確定するまでの、いわゆる中途半端な立場の状態で勾留されているとき、その間の食費を国に支払わないといけません。
服役中の食費は税金から出るけれど、服役が始まるまでの間、つまり、取り調べ中留置場にいる間の食費は本人負担です。
だから、逮捕されたらすぐに裁判が始まって、すぐに結審してしまうほうがいいのです。
また、昨日の投稿記事に書きましたが、身柄拘束中の期間も服役の期間に含めて計算するというシステムがあるので、求刑が懲役一ヵ月の裁判は優先して早くしてくれるのですが、今回のように求刑15年クラスの裁判だと、後回しにされてしまい、逮捕されてから2年以上経ってやっと判決が出る・・・ということになります。その間の食費を払わないといけません。
今のベラルーシはしなくてはいけない裁判が山盛りあるので、いつどの裁判をするのか決めるだけでも大変だと思います。こうしてどんどん時間が経ってしまいそうです。
リトアニア、ラトビア、エストニアは、ロシアとベラルーシとの国境を越えたロシア国民の移動を制限することについて原則的に合意に達した と ラトビア外務省が発表しました。
このニュースを読んでどきっとしたのですが、ベラルーシ国民の移動の制限はなさそうです。今のところ。
ロシア大統領は、ウラジオストクで開催中の第7回東方経済フォーラムの全体会合で演説し、
「ロシアは何も失っていない。むしろ主権を強化した。」
と強調しました。
「われわれは軍事作戦を始めたのではなく、(2014年以来の危機を)終わらせようとしている。」
と主張。(あれ? ウクライナ侵攻のことは特別軍事作戦と呼んでいませんでしたっけ? 戦争と呼ぶのはいけないんですよね?)
演説では、欧米の制裁がロシアではなく、全世界に脅威をもたらしているとしています。
食料輸出国ロシアを標的とすることで「人道危機につながる」との持論を展開。
対ロ制裁に加わっていない中国やインドを含むアジア太平洋地域などとのつながりを念頭に、欧米は、
「ロシアを孤立させることはできない。」
と話して、ロシア国民を安心させようとしています。ロシアは一人ぼっちじゃない、と言いたいわけです。