今年も行ってきた。
オーストリア→リヒテンシュタイン→スイス→フランス・・・途中、ドイツに数時間とイタリアに1泊。
28泊したのだけれど、28日間とちょこっとの旅。
音楽の都ウィーンから始まって、グラーツ、湖水地方、ザルツブルク、インターラーケン、国境の町ブレゲンツへ。
湖水地方ではレンタカーでいろんな色の湖をみて回った。
美しい風景と、音楽、オペラに、ちょこっとだけ触れてきた。
フェルトキルヒでは、カードが使えなくなり、銀行を探して走り回った。
リヒテンシュタインは、国であることを初めて知り、興味津々だった。
そしてスイス。
私は2度目。1度目は若いころ、ツアーに乗っていったので、なんの印象もなかった。
という軽薄な理由で、今回も期待していなかった。
しかし!
サンモリッツから眺める4000m級の山々は素晴らしい。
ユングフラウとマッターホルン、モンブランで、それぞれハイキングをした。
普段ひきこもりがちの私にとって、けっこう過酷なものだった。
それぞれ4時間くらいは、歩いた。砂利、石、岩、の下り坂は、膝を痛める。
足がパンパンになっても、次の山が待っている。
最後はモンブランの隣の山、モンタンヴェールだった。
〆にふさわしく、より厳しいハイキングの行きつく先にあったのが、モンタンヴェールの懐だ。
深い。
人がいなくなると、風の音だけが聞こえる。ごおーっという風の音は、滝の流れる音までもかき消した。
美しい山の懐は、深くて、深くて。
鉄道の車窓からの旅もいいけれど、車窓の風景の奥にも行ってみたくなるのだ。
ほとんど行き当たりばったりの準備不足な旅。
ところで
ザッハーホテルのザッハトルテも食べた。
チョコレートは苦手で、滅多に食べたことがないのだけれど、食べてみたら、おいしい。
ザルツブルクのザッハーホテルで食べて、インターラーケンのザッハーホテルでも食べた。
2度目のザッハトルテが、お酒が効いていて素晴らしくおいしく感じた。
お店のマスターに「ここのはザルツブルクのザッハトルテと作り方が違うのですか?」と尋ねたら、「いや、どこのお店もみな同じだ」との答え。
なぁんだ!
自分の味覚への信頼が、崩落した一瞬だった。
書き始めると、止まらなくなりそうだし、書きたいことがたくさんありすぎるような濃い旅だった。
チリチリパーマネントで、日焼けで真っ黒の顔で、日本の街を歩くのは、ちょっと恥ずかしい。
美白!とは思ったけれど、諦めだけは早いのが得意技。
あのデッカイ山の懐を覗いてきたのだもの。そんなこと、どってことないさ。
すべて、些細なこと。命さえあれば!
なぁんてね。
そろそろ今回あたりがお終いの旅になりそうです。
いい旅でした。
さて、毎年私たちが旅に出ている頃に、台風などの災害が起きる。
そのニュースに触れるたびに、心が痛むだけで、どうにもしようのないもどかしさがある。
今年は、我が家の近辺が停電被害に遭った。
今朝帰宅すると
物置の扉が壊れて飛んでおり、冷凍庫の中身がダメになっていた。
自宅は仕方のないことであっても、ご近所への迷惑が掛かっていたらどうしよう。
台風以降そんなことばかり考えていた。
※ 訂正 ※
モンタンヴェールは、山の名前ではありませんでした。
地域の名前のようです。
モンタンヴェール鉄道というのがあり駅名もモンタンヴェール駅です。
メールドグラースという氷河の下流(?)に位置します。
山の名前は、しばしば山群の名前だったりします。
ウィキによると、メールドグラースのある山はモンブランの北壁だったようです。
わからないことばかりで、申し訳ないです。