中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

昆明市「嬰児安全島」運用開始

2014年06月06日 | 雲南省

5月31日付の雲南網(電子版)に拠れば、5月21日から雲南省昆明市では、「嬰児安全島」(注:日本で言うところの赤ちゃんポスト)の試験運用が開始されたとの事ですが、赤ちゃんポストの試験運用開始から10日目の5月31日迄に「嬰児安全島」に預けられた嬰児は10名に上ったとの事です。他の省・市等の「嬰児安全島」と同様に、昆明市の「嬰児安全島」に預けられた10名の嬰児の中9名の嬰児も、幾つかの重い障害を抱えていたそうです。

このブログでも触れたように広州市では、この「嬰児安全島」に預けらる嬰児があまりに多いため現在運用を一時中止しているとの事ですが、一部の省・市等でも試験運用の延期等の現象が見られる状況の下で新たに始まった昆明市での「嬰児安全島」の試験運用の開始のニュースは、他の省・市からも注目されている様です。運用開始10日間で10名の嬰児が預けられた事を、多いと見るか少ないと見るかで判断が分かれるようですが、その嬰児を受け入れる福利院側にとっては大きな負担と成るのは事実の様です。尚、河南省の省都鄭州市では、6月1日から「嬰児安全島」の試験運用を開始する予定だったのが延期となったそうですが、未だ「嬰児安全島」の運用を始めていない省・市が今後どの様な対応をするかが注目を浴びている様です。

民生部部長は、第12回人民代表大会第2次全体会議が終了した際に、記者団の取材を受けて「現時点では、嬰児安全島の運用は試験段階であるが、嬰児安全島は遺棄された嬰児の生命を保障し、嬰児を救助するものであり、大きな成果を上げている」と述べたとの事です。また「全体的に云うと嬰児安全島の運用にはプラスの面も多いが、マイナスの面もある」とも述べたとの事です。(注:福利院は民生部が所轄する) この民生部の部長の発言を見る限り嬰児安全島の運用が中止となる可能性は少ないようで、今後も運用は継続されると思われます。

 



最新の画像もっと見る