勝五十六の日本戦略論

この危機を機に、少しずつ、日本戦略論と今回の政府の対応の遅れを海外から見た視点で、書いていく予定です

片雲の風にさそはれて、漂泊の 思ひやまず

2021-11-24 05:57:40 | 日記
水戸黄門のドラマは最近制作されていないようだが、日本中を旅して悪代官や悪い領主を懲らしめる。実際は日本中は旅していないようだが。

この4か月はアメリカで子ども達に会い、西海岸から家内の実家のあるデンバーまで車での旅。日本に3カ月一時帰国。

7年前には、100以上ある地方銀行の取材で日本中を旅した。実際は、40社ぐらいを回った。北海道以外は、九州や四国も行った。地方の人口減少と高齢化には驚きだった。

良く思い出すのが芭蕉の奥の細道の下の一節。高校の担任で古文の先生は俳人で芭蕉がお好きで良く芭蕉のお話をしていた。


 「月日は百代の過客
にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ*馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして 、旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の 思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、や ゝ年も暮、春立る霞の空に、白川の関こえんと、そヾろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて取もの手につかず、もゝ引の破をつヾり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り」

どうも旅が好きなのだと気がついたのは最近。このコロナ禍でも、この2年、タイから日本へ、タイからアメリカ、日本へと旅行をしている。別に計画したわけでなく、コロナ禍の状況による旅だ。

大学3年の夏から1年間アメリカへ留学したが、7月に羽田から旅立つとき、アメリカへの憧れと広いアメリカを見てみたい気持ちのみで、不安はなかった。数年付き合っていたガールフレンドとの別れに寂しさを感じなかった。自己中心で、自分の冒険しか頭になかった。若さとはすごい反面、自分勝手だ。

当時読んだ小説で「青年は荒野を目指す」と小田実の留学記「なんでも見てやろう」の2冊を覚えている。

さてまた旅の始まりだ。