新潟久紀ブログ版retrospective

【連載18】空き家で地元貢献「不思議なおばちゃん達と僕(その18)」

●不思議なおばちゃん達と僕(その18) ※「連載初回」はこちら
~元旦の介護施設視察 (1/2)~

 真ん中のおばちゃんの退院はどんなに長引かせても1月17日の金曜日と病院側から言われていた。できれば退院と同時に介護施設へ入所できればありがたい。入所の事前には本人に対する面談調査や審査等もあるだろうから、逆算するととにかく初動は早いに超したことがない。僕が自由に動ける年末年始の休み中にできることはしておきたい。ケアマネから隣市の介護付き有料老人ホームの紹介を受けた12月30日当日の夕方に、僕はその施設へ電話してみた。
 施設の事務責任者らしい男性が応答してくれた。事情や経緯を説明すると、僕がやや慌てて早口気味にまくし立てたにもかかわらず、穏やかで落ち着いた声が返ってきてすこし僕もクールダウンする。先ずは、初めて聞いたその施設が、おばちゃんに適しているかどうか見極めるためにも、現場を見ながら具体の相談をしたいことと、それも早急にと告げると、施設職員は早ければ明後日に対応可能ですよと言う。
 明後日とは平成26年元日だ。いくら何でもそれはご迷惑なのではと恐縮すると、介護施設は年中365日24時間運営しているものなので、年末年始などに拘わらずいつでも入所のご相談をお受けしますと言ってくれた。考えてみればそのとおりか。お言葉に甘えて元日の午前10時頃に伺うと予約して電話を終えた。
 母に施設職員とのやりとりを伝えると、当然のことながら自分も現場を見に行くという。生まれながらの親族として、おばちゃんの気性など熟知する僕の母でなくては、その施設が本人に適するかどうかは判断できないので当然だ。例年であれば12月31日の大晦日といえば年忘れの酒宴だとか年越しそばだとかで日付を跨いで新年を迎えて未明まで起きているものだが、今年は明日朝が早い。母と二人で簡単なお節料理とこの辺りの地域で年越しにつきものの焼き鮭などを頂くと早めの床に就いた。年越しのカウントダウンを見ない大晦日はあまり記憶にない。介護の課題に明け暮れる新たな年がやってくるのだろうか…。
 平成26年元日の朝。幸いにも晴れて積雪も殆どなく、介護施設までの約40kmの道路事情には不安はなさそうだ。10:00の約束で余裕を見て8:30過ぎに出発しようと話しておいた母は7:00にダイニングに顔を出すと既に朝食の準備をしてくれていた。僕の妻や子供たちが帯同せず、施設視察行事も控えるなど、例年とは異なる母と二人だけ元日の朝だが、先ずは「あけましておめでとうございます」とお互いに挨拶し、箸を付けた毎年元日恒例の雑煮に少し正月らしさが感じられた。

(空き家で地元貢献「不思議なおばちゃん達と僕」の「その19」に続きます。)
※"空き家"の掃除日記はこちらをご覧ください。↓
 「ほのぼの空き家の掃除2020.11.14」
☆ツイッターで平日ほぼ毎日の昼休みにつぶやき続けてます。
https://twitter.com/rinosahibea
☆新潟久紀ブログ版で連載やってます。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「地元貢献」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事