西京極 紫の館

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水平記(上・下) 高山文彦/著 新潮社

2007年12月13日 01時11分50秒 | 西京極の本棚
【紹介文】
松本治一郎。明治20年福岡に生れ、昭和41年没す。大衆の手による差別撤廃を掲げた全国を率い、戦後は初代参議院副議長、解放同盟委員長を歴任。イデオロギーに流されず、人間の尊厳を見据えた<あらまほしき日本人>―。「生き抜け、その日のために」―。人権史に屹立する「解放の父」の生涯を、新資料も駆使して現代に甦らせる画期的評伝。

【総合評価】 ☆☆☆☆☆(満点は☆5つ)
   感動度 ☆☆☆☆☆
   実用度 ☆☆☆☆☆
  読み易さ ☆☆☆★★

【西京極の読後感想】
こんな見事な生き様を貫いた日本人がいたのか。京都に住む自分にとって身近な同和問題―しかし知らなかったその歴史。その中心的人物であった松本治一郎氏の生涯を通じて水平運動、ひいては日本の近代史を描いています。
晩年には戦後の日中関係の回復に尽力した治一郎、もし彼が生きていたら今の日本と中国の関係を見てどう思うだろうか?そして「世の中が平和になると差別が起きる」そう言った彼が、今の日本社会で起こっているイジメや引きこもり、自殺を見たらどう思うだろうか?そう考えると日本はまだ真の民主国家とは言えないのではないかと思えてしまう。そんな思いにさせられる本です。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
近代の奈落 (じしゃく@雨)
2007-12-13 22:27:57
その方面に興味があれば、
宮崎学著『近代の奈落』
をお勧めします。

宮崎親分を僕が私淑しています
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なるほど~ (西京極 紫)
2007-12-15 01:53:40
宮崎学さんというと…「突破者」の方ですね。
なるほど。
機会があれば読んでみます!
ありがとうございます!
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