うわあ
のみぐるみ。
FRESH CITY | Klaus Nomi Sculpted in Felted Wool
というわけで
本日はクラウス・ノミの誕生日でございます。
ちなみにタイトルのHGzGはドイツ語のHerzlichen Glückwunsch zum Geburtstag(お誕生日おめでとう)の略。
いちいち単語が長いんだからもう。
さて今回は以前の記事でちらっと言及しましたサブカル系雑誌、COILHOUSEの記事をご紹介いたしたく。
紙面はイラストを提供されたアーティストのHP↓で見ることができます。
Klaus Nomi drawings in Coilhouse magazine | Hormazd Narielwalla
ノミへの手紙という形式をとって、ヤツの生と死と芸術について綴った、いわば小ノミ伝といった文章でございます。内容はおおむね映画『ノミ・ソング』を要約したようなものであって、特に目新しい情報というのはございませんでした。しかし、愛とリスペクトに満ちつつもヤツの存在に間に合わなかった無念さを忍ばせるその書きぶりは、ワタクシのような遅まきながらのファンの気持ちを代弁してくれているかのようで、たいへん心なごむものでございます。
あなたがまだここにいてくれたら。カーネギー・ホールで3度目のアンコールに応えて歌うあなたの足下に、温室育ちのユリの大きな花束を投げることができたらよかったのに。テルミンで”宇宙船ここに到来”みたいなノイズを奏でて、あなたに喜んでもらえたらよかったのに。でなければ、この手紙があなたにちゃんと届くように、もっと確実なアドレスを見つけられたらよかったのに。(p.43)
どうです、ここでカーネギー・ホールを持ち出して来てあげる温かさ。
実際の所、ヤツがたとえ69歳となる今日まで生きたとしても、カーネギーで歌う機会があったかどうかは甚だ怪しいもんだとは思いますけれども、ヤツにはこういう、ちょっぴりオーバーで、優しくて、可笑しいくらいに楽天的な語りがとっても似合うんでございますね。
片目をつぶってニッコリ笑って、そういうことにしておこうよ、と小声でささやき合うような、可愛らしい嘘。小さな子供に「あなたは宇宙から来たの?」と問われれば、真顔で「そうだよ」と答えてあげる、優しい嘘。そんなすてきな嘘の上にこそ成り立つのが「歌う変異体クラウス・ノミ」という存在であり、それは例えばサンタクロースの存在形態にも似ております。
もっとも、サンタクロースはご親切にも、冬の夜空を駆けめぐってワタクシたちの所までプレゼントを持って来てくれるというのに、ヤツときたらこの30年というもの、宇宙を気ままに飛び回るばっかりで、ちっともワタクシたちの所に立ち寄ってくれる気配がございません。しょうがないので、地球に張り付いているこちらとしては、せっせとこういうラヴレターを書き飛ばしては、いつかヤツのPony Flyerが信号をキャッチしてくれるのを心待ちにするよりほかないときております。
いけずなんだからもう。
そんなわけで
誕生日おめでとう、クラウス・ノミ。
のみぐるみ。
FRESH CITY | Klaus Nomi Sculpted in Felted Wool
というわけで
本日はクラウス・ノミの誕生日でございます。
ちなみにタイトルのHGzGはドイツ語のHerzlichen Glückwunsch zum Geburtstag(お誕生日おめでとう)の略。
いちいち単語が長いんだからもう。
さて今回は以前の記事でちらっと言及しましたサブカル系雑誌、COILHOUSEの記事をご紹介いたしたく。
紙面はイラストを提供されたアーティストのHP↓で見ることができます。
Klaus Nomi drawings in Coilhouse magazine | Hormazd Narielwalla
ノミへの手紙という形式をとって、ヤツの生と死と芸術について綴った、いわば小ノミ伝といった文章でございます。内容はおおむね映画『ノミ・ソング』を要約したようなものであって、特に目新しい情報というのはございませんでした。しかし、愛とリスペクトに満ちつつもヤツの存在に間に合わなかった無念さを忍ばせるその書きぶりは、ワタクシのような遅まきながらのファンの気持ちを代弁してくれているかのようで、たいへん心なごむものでございます。
あなたがまだここにいてくれたら。カーネギー・ホールで3度目のアンコールに応えて歌うあなたの足下に、温室育ちのユリの大きな花束を投げることができたらよかったのに。テルミンで”宇宙船ここに到来”みたいなノイズを奏でて、あなたに喜んでもらえたらよかったのに。でなければ、この手紙があなたにちゃんと届くように、もっと確実なアドレスを見つけられたらよかったのに。(p.43)
どうです、ここでカーネギー・ホールを持ち出して来てあげる温かさ。
実際の所、ヤツがたとえ69歳となる今日まで生きたとしても、カーネギーで歌う機会があったかどうかは甚だ怪しいもんだとは思いますけれども、ヤツにはこういう、ちょっぴりオーバーで、優しくて、可笑しいくらいに楽天的な語りがとっても似合うんでございますね。
片目をつぶってニッコリ笑って、そういうことにしておこうよ、と小声でささやき合うような、可愛らしい嘘。小さな子供に「あなたは宇宙から来たの?」と問われれば、真顔で「そうだよ」と答えてあげる、優しい嘘。そんなすてきな嘘の上にこそ成り立つのが「歌う変異体クラウス・ノミ」という存在であり、それは例えばサンタクロースの存在形態にも似ております。
もっとも、サンタクロースはご親切にも、冬の夜空を駆けめぐってワタクシたちの所までプレゼントを持って来てくれるというのに、ヤツときたらこの30年というもの、宇宙を気ままに飛び回るばっかりで、ちっともワタクシたちの所に立ち寄ってくれる気配がございません。しょうがないので、地球に張り付いているこちらとしては、せっせとこういうラヴレターを書き飛ばしては、いつかヤツのPony Flyerが信号をキャッチしてくれるのを心待ちにするよりほかないときております。
いけずなんだからもう。
そんなわけで
誕生日おめでとう、クラウス・ノミ。
はじめまして。 Multiverse と申します。
初めてコメントさせていただきます。
ウォルシンガム話シリーズ(あれは実に傑作です。何度読み返しても飽きません)でこのブログの存在を知り、以来、ときどき立ち寄らせて頂いては楽しく拝読しております。
ウォルシンガム話はFacebookで勝手に「いいね!」などしてしまいました。
クラウス・ノミのことも大変遅まきながら最近知りまして、この人のことをもっと早くに知りたかったと悔やむことしきりです。
情報弱者で他人様のブログにコメントなどしたことがなく、万が一、失礼なことなどありましたら何卒お許しくださいませ。
ブログの更新を楽しみにしております。
まだまだ寒さが続きますが、お風邪など召しませぬよう御身お大事にお過ごしください。
では。
コメントいただきありがとうございます。
ウォルシンガム話、お楽しみいただけたなら何よりです。あのシリーズは、書いていてもそりゃあ楽しかったです。笑
失敬な似顔絵は描くわウォルシー呼ばわりするわで、もしもあの世でご本人と遭遇することがあったらさんざんしばかれそうな気がしておりますが、そういう事態になったらメアリ・スチュワート悪女説を熱弁して赦していただこうと思っております。
ノミに興味を持ってくださるのも嬉しい限りです。
映画『ノミ・ソング』はご覧になりましたか?
Amazonのレビューでも言われているように字幕にはちょっと問題がありますけれども、ヤツのことが気になるかたなら、ぜひとも見ていただきたい作品です。
このところ更新が滞っており、申し訳ございません。
当方、先天性ものぐさ人間・情緒不安定型でございまして、時々何をするのも面倒になってしまい、そうすると当のろやもしばしの空き家状態となってしまいます。
こんな怠けブログですが、気が向かれた折に覗いていただければ幸いです。
今年の5月に偶然クラウス・ノミを知って以来、色々なブログ等を見てきまして、ここにたどり着きました。まだ彼の事はあまり知りませんが、CDは毎日聴いています。
またお邪魔することがあるかもしれませんが、宜しくお願いします。
改めまして、ようこそのお越し。
毎日聴いてらっしゃるとのこと、分かります、ヤツの歌は中毒性がありますよね。まさにEnchanteってやつです。
(Enchanteは死後に作られたアルバム『Za Bakdaz』に収録されている曲です。youtubeで聴けます。http://www.youtube.com/watch?v=iZWiMU1YPtI)
ワタクシも同時代で知っていたわけではないので、ノミファンとしては新参者の部類に入るのですが、ノミ話はこれからもこつこつぼちぼち続けて行くつもりですので、よろしければ時々覗いてやってくださいまし。
あとアルバム『Za Bakdaz』入手しました。聴いてみたら正直何が起きたのかと思ってしまいました。
新参者ですが今後も宜しくお願いします
それにしても何と、もう『Za Bakdaz』まで購入なさったとは。
だいぶ深みにはまってらっしゃるとお見受けしました。
うっふっふ。もう抜けられませんよ。
このアルバムはファンの間でも賛否両論のようですが、音源を出してくれただけでもワタクシは制作者に大いに感謝しております。
音源だけじゃなく、インタヴューなどの映像も、断片の寄せ集めでいいのでまとめて発売して頂けないものかと。
しかし権利の関係が面倒くさそうですから、こちらの方は期待薄かもしれません。
>音源だけじゃなく、インタヴューなどの映像も、断片の寄せ集めでいいのでまとめて発売して頂けないものかと。
しかし権利の関係が面倒くさそうですから、こちらの方は期待薄かもしれません。
私も本当に出して~!と叫びたいのですが、『ノミソング』を観て、今も権利とかどうなってるのかなと謎?と期待薄であろうなと思っています。
いや、大枚はたいても買うよ!という人は、全世界でワタクシを含めて50人くらいはいると思うのですが...。
どっちみち採算は取れなさそうです。
せめてyoutubeにでも流出してくれませんかねえ、あのホームビデオみたいなやつとか。
PVとかもできたらまとめてDVDにして欲しいです。
最終手段がYOUTUBEへの流出でしょうか。
誰かが出してくれるのを待ちます!