土取りをし、親指で穴を開け、口径を広げ、土を引き上げていきました。指導者は内側、男の子は外側を担当し、両手で土を締めながら慎重に引き上げていきます。なかなかいい感じです。ほどよく引き上げ、形を整えました。もうすぐです。男の子が、右手を離し、水溜の方に手を伸ばした瞬間、「アーッ!」。粘土を挟んでいる内外の微妙なバランスが崩れ、形がグニャッと変形してしまったのです。アーアー、もうすこしだったのに、残念……。指導者はニコニコしたまま、塊を切り取り、「サー、もう一度!」と促していました。 . . . 本文を読む