つれ:「ナポレオン・ソロのTVシリーズが醸し出してた小ジャレた雰囲気には少なからず薫陶を受けた思い出のある身としちゃそのリメイクと聞けば拝見しない訳にはいくまいてなもんで、追憶の遥か彼方ながら昔の印象からするとナポレオン・ソロはよりスマートにクリヤ・イリヤキンはよりワイルドになった感じだよ。
さすがにもう往時のストーリーは思い出せないものの0011ってとこから堂々と007をパロったノリがあった気がするし東西対立渦中の作品とすれば米ソ鞘当てのくすぐりネタが随所に鏤められてたに違いなく、ファッションや小道具まで忠実にスパイ・コメディの古典を復刻した按配じゃないかぃ。
思うに当時はあまり東側の実態が伝わずマーケットも専ら西側だから東側を敵役にした勧善懲悪的なストーリーを描き易い環境だったとも言えそうで、共産圏の崩壊やらイスラム圏の混乱やらでシンプルな対立図式では語れない昨今は勢いフィクションと雖もシリアスになって深読みとは無縁に笑えるスパイものてぇジャンルは作り難くなってるんだろうねぇ」