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【滋賀・近江の先人第268回】尼として生きた江戸時代の彦根の市井の歌人・慈門尼(彦根市)

 慈門尼、元禄13年(1700年-1775年)、彦根藩士武居次郎左衛門正景の長女。江戸期元禄時代の歌人。彦根の黄檗宗広慈院尼僧

ヒストリー
武居次郎左衛門正景の長女として生まれ、幼年より優れ、後に髪をおろし「慈門」と号した。

11歳で母を亡くし、悲しさが去りがたく、
12-13歳の頃、書物を読むたびに母のことを思い出し涙したという。
15歳で父も亡くし、八木浜の外祖母の所に4年ほど身を寄せる。
その後、彦根に帰るが親戚に止められるものの、享保2年、18歳で彦根城下の里根村の「廣慈庵」の一枝禅師から得度を受け、その後修行と歌を詠む。

宝暦5年(1755年)56歳の時、彦根城下の里根村に庵を設け、修行、詠歌、読書、花鳥風月を愛で自らを律し、安永4年(1775年)他界した。
死後、彦根藩校創設者「佐々木海量」は「慈門尼」の歌を集め、「松風集」1巻をまとめた。

広慈院
彦根市里根町355
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