学校法人吉田学園(大阪市)が彦根市内で開学を目指している「エンターテインメントに特化した専門職大学」に関し、校舎を建設する予定地が彦根駅東口近くの彦根市有地に決まった。彦根市と吉田学園が6月12日に締結した専門職大学設置に関する協定に盛り込まれた。2027年4月の開学を目指し、文部科学省への認可申請などに向けて連携していく。
彦根市によると、予定地は大津地裁彦根支部に隣接し、広さ約2700㎡。以前は自動車学校などがあった場所で、今は更地になっている。学園との協議で決定した。
専門職大学は4年制で、アニメや映画、ゲームなどエンタメ業界で活躍する人材を育てるほか、地域活性化につなげる。
彦根市は2023年3月、専門職大学の開学を目指す基本合意書を吉田学園と締結した。当初はJR稲枝駅西側の民有地での開設を想定していたが、地中に稲部遺跡の遺構が残っている可能性が高いことが判明。文化財調査に時間がかかるため、別の土地を探した。
その後、ひこね市文化プラザ(野瀬町)の一部を校舎として活用できるかも一時検討したが、最終的に彦根市有地に建設する方向になった。和田裕行市長は「協定書の締結は、映画のまちを目指している本市にとって大きな一歩。今まで以上に連携を強固に進めていく」とコメントを出した。
吉田学園の吉田尚剛理事長は「『彦根を映画のまちに』という映画産業を通じての地域貢献も含め、われわれの目標達成に更に近づいた」としている。
<記事・写真: 中日新聞より>