蒲生野・万葉ロマンの会(須田智廣会長)の「第1回講演会」がこのほど、東近江市市辺コミュニティセンターで開催され、42人が講演に耳を傾けた。
この講演会は、東近江市内に伝わる万葉・渡来文化や、蒲生野にかかわる多くの歴史文化を市民に知ってもらうとともに、郷土愛を育んでもらおうと企画された。
この講演会は、東近江市内に伝わる万葉・渡来文化や、蒲生野にかかわる多くの歴史文化を市民に知ってもらうとともに、郷土愛を育んでもらおうと企画された。
↑写真:滋賀報知新聞より
はじめに能登川博物館館長の杉浦隆支氏が講演し、東近江市の歴史文化基本構想を紹介。
また、蒲生野と天智朝の万葉文化、遺跡から見た蒲生野について解説し、とくに雪野山古墳は極めて貴重な遺跡であることや、古代寺院跡に渡来文化の影響が色濃く残ることを話した。
今後の課題として、子どもや外国人にも理解しやすい案内板の設置、史跡マップづくりや潜在している文化財の掘り起こしなどを挙げた。
↑写真:滋賀報知新聞より
続いて八日市郷土文化研究会理事の井上由美氏(井上製菓専務)が、「蒲生野・万葉ロマンのまちづくりの歴史とお菓子作り」をテーマに講演した。
「市の花」で額田王と大海人皇子の相聞歌にも登場するムラサキの栽培と紫根を使った特産品開発について、1996年以来八日市南高校を中心にしたプロジェクトに関わり、菓子製造者として紫根を使った菓子づくりに取り組んできた経緯を振り返った。
また、万葉歌碑建設に尽力した故出目弘氏(八日市郷土文化研究会初代会長)との出会いや、同氏の人柄や足もとの文化を大切にする信念に思いを込め、「今後、若い世代の人たちに蒲生野や万葉の歴史文化のすばらしさを伝えていきたい」と語った。
<滋賀報知新聞より>