復活を目指し、滋賀県湖南市朝国地域で昨年から栽培するかつての特産品「朝国しょうが」の収穫が8月25日、始まった。
小ぶりながら爽やかな辛さと香りが売りで、根元を洗うと白とピンクが鮮やかなショウガが現れた。
小ぶりながら爽やかな辛さと香りが売りで、根元を洗うと白とピンクが鮮やかなショウガが現れた。
↑写真:琵琶湖放送より
「朝国しょうが」と呼ばれるこのショウガは、繊維が少ないため生でも食べやすく、すっきりとした辛味が特徴で、江戸時代~昭和30年代に盛んに栽培され、紅ショウガなどの材料として地元農家が行商していた。食生活の変化や栽培の手間の多さなどから次第に作られなくなったが、昨春、湖南市の呼びかけで「朝国農業生産組合」が約2アールで栽培を開始。昨季は約150kgを収穫し、今年も4月に種ショウガ約30kgを畑に植えた。
この日は4農家が高さ60~80cmに青々と育った株を引っこ抜き、根元についたショウガの出来栄えを確認。9月初旬が収穫のピークで、昨季並みの収穫量を見込む。
今後、湖南市内外の料理店や弁当店などに加工品の材料として販売。地元の漬物会社が浅漬け商品にするほか、湖南市も甘酢漬けの健康レシピを考案し、10月号の広報で紹介する予定だ。
組合理事の坂伝幸さんは「将来的に作付面積を広げ、種ショウガも販売して品種として確立できれば」と話した。
「朝国しょうが」は今シーズン、およそ150キロの収穫が見込まれていて、湖南市内のJA直売所などで販売される。
<読売新聞・びわ湖放送より>