”スローライフ滋賀” 

近江商人のソウルフード 銘菓「でっち羊羹」

 1月29日、久しぶりに近江八幡市の丁稚羊羹の老舗店「わた与」へ「丁稚ようかん」を買いに出かけた。

 「丁稚羊羹」は昔から近江商人のソウルフードであった。久しぶりに食したが私は中庸な甘さの丁稚羊羹が好きである。
尚、丁稚羊羹は近江日野商人の郷、滋賀県日野町の3銘菓子舗(伊勢藤、鍵屋、かどや)でも製造販売している。各店それぞれに微妙に差異があり食べ比べするのも良いと思う。



「でっち羊羹」の由来
 近江八幡市によると「近江八幡から大坂や関東など全国の商家に丁稚奉公に出ていた丁稚(でっち)さん(見習い小僧)達が薮入りから帰郷の際、ご主人や番頭さんなど奉公先へのお土産として、持ち帰った」ものとされるが、丁稚でも買える安価な羊羹だったからという説もある。

薮入り」とは、住み込みの奉公人や嫁いできた嫁が実家へ帰る事ができる休日のことで、お正月の1月16日とお盆の7月16日が藪入りの日にあたった。

 因みに「丁稚」とは関西言葉で「小僧」を意味する。 その製法は、小麦粉と小豆を練ったものを竹の皮に包んで蒸し上げるというもの。また、菓子屋用語でこね合わせることを「でっちる」とも言う。小麦粉と小豆餡を練り合わせる工程から「でっちる羊羹」、転じて「でっち羊羹」となったという説もある。

 丁稚奉公をふりだしに大成した近江商人。近江商人に愛され、その故郷、近江八幡ゆかりの銘菓として永く愛いされてきた。でっち奉公に出た子どもたち定番のお土産だったのである。



和た与」 - 近江銘菓でっち羊羹発祥の店の創業は文久3年(1863年)。
砂糖問屋「綿伍」に奉公していた初代小川与惣松が暖簾分けを許され、主家の一字を頂き「綿与」という店を近江八幡の地に開いたのがその始まりという。
商い物の小豆や砂糖を使い、竹の産地ゆえ手に入りやすかった竹皮に餡を包むという工夫をこらして作った蒸し羊羹。当初は近所の人々に食べてもらう程度の気持ちで作り始めたものの、たちまちその美味しさが評判になった。

和た与
近江八幡市玉木町2丁目3
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