江州音頭の要素を取り入れた音楽レクリエーション「みんなの江州音頭体操~近江めぐり~」が製作された。
↑江州音頭にあわせて無理なく楽しく身体を動かす江州音頭体操(オリジナル映像より)
運動には、認知機能や実行機能の低下を防ぐ効果があることが知られている。特に盆踊りは多くの高齢者が幼少期から親しんでおり、機能維持に楽しく取り組めそうだ。
音楽レクリエーション講師の横井理砂さん(湖南市)が考案、制作し、東近江江州音頭普及愛好会が協力した。
数年前、関東地方のデイサービスでレクリエーション活動を行った際、滋賀出身の利用者が琵琶湖周航の歌に喜ぶ姿を見て、心にずっと残っていた。
「私自身、『ソリャシーッカリセー!』のお囃子にどれだけ励まされ、背中を押してもらったことか。本当に『よし、明日もがんばろう』という気持ちにさせてくれるのです」と、横井さん。
↑聖徳太子魅力再発見事業オープニングセレモニーで江州音頭を披露する東近江江州音頭普及愛好会(昨年5月、八日市文芸会館)
江州音頭は、3代目真鍮家(しんちゅうや)文好さん(80)作の「近江巡り」。歌詞には近江の風土がちりばめられ、聴く人に郷愁を呼び覚ます。
振り付けは、誰でも無理なくスムーズに踊れるよう、江州音頭のフォームを大きく変えることなく、ちょっとだけ脳トレ効果を意識した内容も取り入れた。
更に、音楽療法用の楽器を手にもって、振り子のように腕を動かし、普段よりもダイナミックな動作も期待できる。
↑昨年7月、3年ぶりに開催された聖徳まつりの江州音頭
横井さんは「できたと達成感をもってもらうことが大切。人生の応援歌、江州音頭。慣れ親しんでこられた介護施設の利用者、職員に無理なく楽しんでいただきたい」と話している。
真鍮家文好さんは「滋賀の老若男女にはますます元気になってほしい。新作も考えています」と張り切っている。
尚、この江州音頭体操は昨年11月に開催された「音健アワード」(一般社団日本音楽健康協会の主催、厚労省の後援)で、171作品のうち上位10作の入賞(音楽レクリエーションみんなの江州音頭体操〜近江めぐり〜)に輝いた。
音健アワード2022