琵琶湖に浮かぶ近江八幡市の「沖島」で7月12日、衣料品大手「ユニクロ」が初めて出張販売した。
高齢化が進む沖島には服を買える店がなく、島の外へ行くにも移動手段は船に限られる。島民たちは住み慣れた島内で、服の品定めを気軽に楽しんだ。
↑写真:中日新聞より
沖島または沖ノ島
琵琶湖の沖合約1.5 kmにある琵琶湖最大の島である。琵琶湖国定公園第2種特別地域。
2015年4月24日、「琵琶湖とその水辺景観- 祈りと暮らしの水遺産 」の構成文化財として日本遺産に認定される。
ユニクロ近江八幡店が2月、近江八幡市に「社として何か地域貢献できることはないか」と打診。
沖島の人口は6月末現在で235人、65歳以上は157人で、高齢化率は66・8%に上る。現状を聞いた店が「少しでも島民の役に立てば」と出張販売を提案した。
井田晶子店長が5月末から島に通い、島内で暮らす地域おこし協力隊の橋本花菜子(はなこ)さんらを通じ、日程や開設場所を調整。早朝からの漁を終えた漁師にも配慮し、営業時間を13:00~16:30とした。
店スタッフ6人が船で島に入り、”沖島町老人クラブ憩いの家”でポロシャツやTシャツ、紫外線(UV)カットのパーカ、ステテコ、薄手のズボンなど、夏物を中心に30種類ほどを並べた。島内放送で開店を知らせると、島民が三々五々集まった。
井田晶子店長が5月末から島に通い、島内で暮らす地域おこし協力隊の橋本花菜子(はなこ)さんらを通じ、日程や開設場所を調整。早朝からの漁を終えた漁師にも配慮し、営業時間を13:00~16:30とした。
店スタッフ6人が船で島に入り、”沖島町老人クラブ憩いの家”でポロシャツやTシャツ、紫外線(UV)カットのパーカ、ステテコ、薄手のズボンなど、夏物を中心に30種類ほどを並べた。島内放送で開店を知らせると、島民が三々五々集まった。
サイズや肌触りを確認し、台所で試着する人も。薄緑色のズボンと薄紫色のポロシャツを注文した漁師の冨田善久さんは「気軽にすぐ来られるのが良い。もう少し品数があれば言うことなし」。
願證寺(がんしょうじ)前坊守の本多範代さんは「船やバスに乗らずに買い物ができて助かる。店員さんの対応が丁寧で、パーカや下着など6点も注文した」とご機嫌だった。
季節ごとの出張販売を求める声が多く上がるほどの好評ぶり。
季節ごとの出張販売を求める声が多く上がるほどの好評ぶり。
井田店長は「地域と直接つながる貴重な機会になった」と話した。注文商品の総額が4994円以上の場合は島の自宅へ無料配送し、それ以外も店で商品をまとめて届けることになっている。