郷土史家で東近江江州音頭普及愛好会の丁野永正(ようの・ながまさ)氏は、近江日野谷(現日野町)で勢力を誇った蒲生氏の興隆と郷土の英雄・蒲生氏郷の活躍を小説と江州音頭の新作で分かりやすく紹介した「近江日野谷 蒲生一族の戦国」を発刊した。丁野さんは「蒲生一族と氏郷を知り、歴史探訪を楽しんで欲しい」と話している。
↑写真:滋賀報知新聞より
蒲生家というと、氏郷の出世物語の著作が多いが、本書では「今につながる後世の我々にとって注目すべきは、氏郷以前の祖先の業績である」(著者)として、氏郷以前の一族の原点・源流にボリュームを割いている。
具体的には本書の小説編は3章となっている。
▽第一章「蒲生氏の発祥伝記―小谷城時代―」
▽第2章「蒲生氏と応仁の乱―音羽城時代―」
▽第3章「蒲生氏三代(定秀・賢秀・氏郷)―日野・松坂・会津若松城時代―」
また、蒲生氏郷伝記音頭は、新たな江州音頭の普及をめざして、東近江江州音頭普及愛好会会長である3代目家元真鍮家文好(しんちゅうや・ぶんこう)氏が作詞した。
歌詞には、「才能見込んだ信長は 元服済んで冬姫と 結婚させて中野城」「勇猛大胆戦場で如実に表す銀兜」「近江の国から木地師や塗師 会津漆器の基礎形成」「世にも優れた利発人 キリシタン大名や千利休 高弟の一人の顔を持ち 当代きっての文化人」などと、氏郷の一代記を歌い上げる。
本書は261ページ。1500円。カバー画は著者と親交の深い元愛荘町長、村西俊雄氏。
販売は、八日市図書館前の東近江江州音頭会館(東近江市八日市金屋2)、レンタルギャラリー&カフェ「エコール」(東近江市八日市清水2)、ヒトミワイナリー(東近江市山上町)、ショッピングプラザアピア内の平和書店(東近江市八日市浜野町)、日野城跡の食事処うなぎ本丸(日野町西大路)。
問い合わせ: サンライズ出版(TEL0749―22―0627)
<滋賀報知新聞より>