イマジネーション・トレーニングの日記〜わたしの藝と稽古の記録

パターンやイメージを探求するために絵を画いています。

色鉛筆とパステルについて〜「色構成」の基本問題

2023-06-26 15:18:35 | 日記

 
 
おはようございます。
 
連載「イマジネーション・トレーニング法」の時間です。
 
よろしくお願い致します。
 
おおよそ、画面の構成の、具体的な要素としては、
 
「かたち」「色」、そして、「マチエール」
 
があると考えています。
 
 
このなかで、
 
「かたち」のテーマは、「パターン」などで、ずっと勉強してきて、
 
「マチエール」(質感、手応え)の話しもここのところ、ぽつぽつ、でてきていますが、
 
「色」の問題を、はっきり意識して、詳しく取り上げたことはなかったと思います。
 
それはむろん、「よくわからなかった」ということが大きな理由のひとつです。
 
また、もうひとつは、「あんまり考えなくても、なんとかなった」
 
というものがあると思います。
 
しかし、色についての「もやもや感」はつねにあり、
 
これはなんとかしたいなあとは、ずっと思っていて、
 
わたしなりの工夫をしてみて、それを「色構成」と呼ぶように、だんだんなってゆきました。
 
どういう「色関係の構造」がいいかです。
 
派手な、つまり、あまり考えていない「色構成」だと、
 
やはり、なにか、ひとつもの足りないような感じがつきまとい、
 
「これだ」、「これでいい」という感覚がなかったわけです。
 
では、どういう「色構成」「色構造」があるとよいかです。
 
 
「色構成」においての基本的な工夫は、
 
「地味で自然な色使い」だと感じます。
 
 
ここのあたりに気がついたのは、
 
去年の暮れから、今年の新年あたりの稽古です。
 
「クリーム色」、「黄色」、「萌黄色」などの
 
お互いに、あまり邪魔しないような色の組み合わせに関心がゆき、
 
これが「色構成」の研究のとっかかりとなりました。
 
「おしゃれ」な画面つくりを邪魔しない、
 
そういう「色構成」を考えていました。
 
 

 

わたしは「自分の色」というものは「サップ・グリーン」(萌黄色)だと思っていて、
 
わたしの稽古には「なくてはならない色」だと思っていますが、
 
この「サップ・グリーン」は、わりあいと明るい感じで、
 
しかもほかの色を、あまり邪魔しない、また引き立てる、いわば「粋」な色だと思います。
 
むろん、「自己主張が激しくぶつかり合う」ような、そういうやりかたがあっても、
 
それはそれで、うまくゆくケースもあると思うのですが、
 
そして、「ここぞ」という場所で生きる、そういう「はっきりした個性の強い色」もありますが、
 
人間関係でも、よくわかると思うのですが、
 
「存在感」はむろん、あったほうがよくても、「協力するところでは協力する」という要素がないと、
 
「ひとつの社会構造全体」となってゆくのは、かなり難しいわけです。
 
色もおなじで、
 
ある色のとなりに、別の色があるということが、
 
あんまり突飛でめちゃくちゃだと、
 
お互いのよい特徴を壊してしまい、
 
画面全体として、「どうかな?」という感じになってしまうわけです。
 
だから、これは「色そのものの善し悪し」ではなく、
 
「色関係の善し悪し」です。
 
 
こういうことで、
 
少しずつ、わたしの「色についての思索と研究」がはじまり、
 
具体的な稽古の場での、いろいろな試行錯誤や実験にはいりました。
 
それはいまでもつづいていて、葛藤がありますが、
 
やっていて、すぐに気がついたのは、
 
「絵の具の色数」です。
 
色鉛筆は当初、無印良品の「12色セット」を、すごくよく使っていて、
 
パステルは、いまでも、中学校の学校支給の、ぺんてるの12色セットです。
 
理由は簡単で「それだけしか、買う金がなかった」からです。
 
しかし色数といっても、
 
使える色と、効果がない、使いづらい色があるわけで、
 
画面の「色構成」を、拵えながら、
 
「ここで、あと一色、もうちょっと一段、地味な色がほしい」というときに、
 
「無印良品」の色鉛筆は「ちょうどよい」チョイスがあったりして、
 
すごく助かります。
 
そういう点で、「よく考えられた色鉛筆」だと感じています。
 
 
いまでは36色の「フェーバー・キャステル」などの高級色鉛筆を買う、
 
そういう経済的なゆとりができて、また、実際に買いもしたのですが、
 
色そのもののクオリティや質感はそれぞれ、すごくよくても、
 
すごくたくさんありすぎて、いまのところ全貌がよくつかめず、
 
つまり、わからない部分がおおすぎ、
 
これはずいぶん贅沢な話しだとは思いますが、
 
「色構成」の作業としては「でたとこ勝負」の観もあります。
 
また、「フェーバー・キャステル」にはない色が、どうしてもほしいこともあり、
 
そういうときは、無印の12色からいまでも、使っています。
 
そういうわけで、
 
「使える色が、きちんと揃っている、12色程度のセット」での訓練が、
 
「基本的な経験資産」として、すごく重要だなと感じます。
 
 
 
 
そしていま、わたしは「パステル」を使うケースが、稽古の段取りのなかで、具体的にかなり増えてきて、
 
「もうちょっと色数の多い」
 
たとえばレンブラントなどの、高級パステルも、すごくよさそうだなと魅力を感じますが、
 
やはり、「シンプルで使い勝手のよい」
 
中学校以来の「ぺんてるパステルセット」の
 
「手堅い色構成」の捨てがたさも、
 
また、同時に感じていて、
 
正直どうしようか迷っているところです。
 
 
 
後記、
 
いま、「ゴンドラ」さんという
 
日本のメーカーさんの製品に画材屋さんで出会い
 
どういうものか、試してみることにして、
 
到着を待っているところです。
 
 
 
 
今回は「色構成の基本問題」をすこし、とりあげてみました。
 
見てくださって、ありがとうございました。
 
また次回の原稿で、お会いしましょう。
 
ご機嫌よう。
 
 
 
 
(つづく)

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