スーパーに行こうとテクテク歩いていたら・・・
「いや!お久しぶりです」
頭を深々と下げて挨拶してくれる奥さんがいた。
「ええ?あ・あマスクをしておられるので解らなかった、こんちにわ」
「お元気ですか?」
「ハイ!でも風邪を引いて声が出にくく・・・」
「そりゃあきません、何が飛んでいるか解らないからマスクをしなくては」
「そうなんです、忘れて出てきてしまって・・・」
「お気を付けて」
「ハイ!お気を付けて」
「さよなら」
「又ね、さよなら」
と、今では親しそうに話し合えるが、初めて声を掛けられたときはビックリした。
「いや、久しぶりです」
「ええ?」
知らんぷりも出来ないので「こんにちわ」と返したが、誰だろう?。
部屋に帰り時間をかけて頭をクルクルしていたら・・・あ・あ・あの時の・・・・。
電車に乗るとき「お先にどうぞ」「いえ、どうぞ」とお互い譲り合って・・・隣同士の席に座り少し話をした人だったんだ。
それから時々会うようになり挨拶や簡単な話をするようになった。
スーパーでも会うから近くに住んでいる人だろうね。でも名前も住まいも何も
聞いたことはないし相手もリリオーのこと聞いてこない。
今更
「お主は何者!名を名のれ。住まいは何処じゃ、何故拙者に優しくしてくれるのじゃ」なんて聞けないしね。
不思議だけれど友達と言えないかも知れないけれど・・・
お茶したり一緒に飲んだりまでは発展しないだろうけれど・・・
その奥さんにお会いした日は1日中ホンワカした気持ちになれるんだ。
ずっと昔からみんなに好かれているんだろうな。羨ましい。
でも、みなさんも名前も年令も住まいも知らないが何となく好きで話をするって人いるんじゃないかな?いるかもね。