人形と動物の文学論

人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。

エレーネ・ゲデバニシビリ選手のNHK杯と、キーラ・コルピ選手復帰

2014-12-06 12:29:52 | フィギュアスケート
はやいもので、もう12月…
子犬ちゃんたちはうちで年末を過ごすつもりでしょうか…

さて、先週末のNHK杯でフィギュアスケートGPシリーズは終わり(って、ファイナルがまだあった。私のなかではもう終わってた)、後は各国選手権とシーズン後半の大きな試合へ向けての調整期間となりました。

と言っても、テレビがあれば、ちゃんと全部の選手見るんですけど、ないものだから、好きな選手…というかゲデバニシビリたんの演技しか見てません。当初はアメリカ杯のみのエントリーだったゲデバニシビリ選手が、NHK杯にも来てくれて、ほんとにうれしかった。
NHK杯のサイトは、動画も公開してくれてて結構ありがたいです。画面下に技の種類とレベル、GOEの点数も出てくるので分かりやすい。
かなり痩せてしまっていて若干心配だったのですが、スタミナ不足気味ではあるようですがそこまで不調という感じではなかったです。
実際には跳ばなかった(1stジャンプの軸が斜めになったため2ndジャンプを2回転に変更)もののSPでは3T-3Tを予定しており、フリーでも2A-3Tや長らく跳んでいなかった3Fが予定のジャンプに入っていた(しかし、実際のジャンプ構成はかなり違っていたので、どの段階で予定を変えたのかは分かりません)ので、ジャンプ構成をあげるために絞っているのでしょう。
たぶん、ちょっと体重減らしたり増やしたりして、まだ調整中なんでしょうね。

フリープログラム演技構成予定
3Lz+2T/2A+3T/3F/FSSp/StSq/3Lz/3S/3T+2T/2A/LSp/ChSq/CCoSp
↓実際の演技構成
3Lz+2T/2A+1Lo+2S/3T+2T/FSSp/StSq/1Lz/2S/3T/2A/LSp/ChSq/CCoSp

後半のルッツとサルコウはミスですけど…(抜けちゃった)、そもそも予定とだいぶんジャンプ構成が違ってます。
今回のフリーは、何かの理由でビールマンポジションが取れないためになかなかレヴェルが取れないでいたレイバックスピンでレヴェル2だったのがよかったと思います(ショートでは直前の2Aで転倒してしまったせいでレヴェル1ですらなくベーシックになっちゃいましたが)。
それにしても、アナウンサーが「今年は引き締まった体で一味違う演技を見せてくれました」とか何とか言ってましたが、去年のNHK杯なんかがりがりだったぞ。一瞬ぎょっとするくらい痩せてしまっていてふらふらしていて、ユーロやオリンピックまでに体重増やして何とか…という感じだったんだから。痩せていればいい、と思ってるのかな。

そして今クロアチアのザグレブで開催中のゴールデンスピンでは、嬉しいことにキーラ・コルピ選手が復帰してくれています。
ショートプログラム
ずいぶん長い間試合に出ていなかったので、調整大変だと思いますが、頑張ってほしいなあ…
今シーズンは怪我なく、無事試合に出られるといいですね。

おまけ

子犬ちゃん里親募集中→2015年6月にいったん募集を終了しました。
写真では大きく見えますが、そこまで大きいわけではないです。顔が小さくて手脚が長いんです。


別口ですが避妊済みの母犬(同じ場所で保護された別の子犬の母犬。そっちの子犬はもう貰われていった)も里親募集してます→ペットのおうち
→大事に飼ってくれそうなおうちに貰われたそうです(12月8日)。

エレーネ・ゲデバニシビリ選手のソチ・オリンピック

2014-03-20 21:48:40 | フィギュアスケート
先日、久々にゲデバニシビリ選手の公式ホームページを見てみたら、
バンクーバー以来、かな、で更新されてまして、ウクライナについて書かれてました。

ウクライナ情勢はクリミア半島がロシア連邦に編入される、とかますます泥沼。
中・東欧の国々は、ロシア寄りの政策を取るか、西側寄りの政策を取るかいつも難しいんだろうなあ…

世間ではもう世界選手権になっているようですが、
ゲデバニシビリ選手はそもそもエントリーしてないんですよね、つまんないの。

私、オリンピックではゲデバニシビリ選手の演技を見逃すという一生の不覚がありまして…
昨日やっと演技を見ることが出来ました。

ショートプログラムはタンゴ。
3ルッツ+2トーループ、3サルコウ、2アクセル。
ジャンプは全部きれいに入りました。
良かったです。点数出ませんでしたが。
ジャンプ高いし、迫力あって、素敵。
スピンでレヴェルとれてなかったのもあるみたいですが、やっぱり点数渋めなのかな~と思ってしまうところ。

フリーはドン・キホーテ。
2つ目で回転不足&転倒してしまいましたが、2回3ルッツが入る構成。
後半のジャンプはかなり回転不足をとられていて、技術点が伸びませんでした。
昨シーズン使用したプログラムで、ヨーロッパ選手権後に戻してきました。
ちょっとお疲れの印象で、だいぶ脚にきてるのかなあ…
ジャンプにもいつもの高さがなかったように思います。
でも、最後まで頑張って、全体的な印象は悪くない。

終わった後にほっとした表情で、あのスーパーモデルのような女性にもたれかかっていたのが印象的でした。
グルジアとロシアの関係だけでなく、何か他にも、オリンピック出られるかどうか分からない不安要素があったのかも。
昨シーズンはずっと肩にテーピングしてましたし、
今シーズンもスピンの様子など見てると何か少し固そうで、どこかに故障があったのかもしれません。

お疲れ様でした、でもいつかまた、ベストな状態での演技がみたいな~

今回のオリンピックは、若手が台頭してきて、
エレーナ・グレボワ選手なんかフリーに進めなかったし、ショック。

ゲデバニシビリ選手やキーラ・コルピ選手、グレボワ選手などは、
それより少し上の、安藤選手やコストナー選手ほど
新採点と体形変化時期が重なって苦労した世代ではないと思っていたのですが。
やっぱり最初から新採点でやってきた今の若手に比べると割りを食ってるなあ、という感じはしますね。
エッジエラーや回転不足の厳格化などもありましたしね。
もうちょっと、見てたいんですけどね…

グルジア、そしてウクライナ

2014-02-21 11:04:02 | フィギュアスケート
どうもエレーネ・ゲデバニシビリさんの記事のせいでしょうか、昨日から閲覧者数が何かおかしいのですが…
私は彼女の演技をショートもフリーも見逃す、という大失敗をやらかして、ちょっと立ち直れないでいます。
一生の不覚…
点数も出ていないし順位も彼女の本調子のときの結果に比べると低いですが、プロトコル見る限りではそんなに悪い演技ではなさそう…。
一時期の不調からは脱した、という感じですね。

さて、グルジアとロシアの関係とゲデバニシビリさんの記事、いくつか出ているみたいですね。
時事通信の記事
練習着が可愛い…。
こちらの毎日新聞の記事、結構詳しいです。

これは厳しいですよね、この状況下でオリンピックに参加することが、相当ストレスだったみたい…
そもそも、参加できるかどうかも、最後まで不安だったでしょう。
シーズン中にひと月お休みした…というの、いつなんでしょう、NHK杯の後でしょうか。
NHK杯のとき、ほんとに拒食症かと思うくらいにガリガリに痩せてましたから。
その後ショートもフリーもプログラムを変更して、
ショート→2シーズン前、フリー→昨シーズンのに戻してきてますから、ほんとにバタバタだったと思います。
それでも何とか復調の兆しが見えるくらいになっているので、メンタル的には必要なお休みだったんですね。

この記事にある、「最後かも」というのは、最後のオリンピックかも、ということでしょうか。
まさか今シーズン限りで引退ではないですよね?そんな寂しいことは言わないでー。
ここから少しずつ復調して、どこかで完ぺきな演技が見たいなあ…と思います。

ゲデバニシビリ選手は私にとって唯一無二の絶対的な選手。
こんな魅力のある選手は他にいません!
ジャンプはバネバネして迫力あるし、何となく古き良きヨーロッパ的な雰囲気があるし、演技は流れがあって厚みのある感じです。
歌声で言えば、会場全体を包み込む声のような、そういう豊かな演技の出来る選手。
若い頃からずっと休まずに続けている選手なので、ひょっとしたらどこかに深刻な故障のひとつやふたつは(ずっとビールマンスピンやってないので、腰悪いのかも)あるかもしれませんが、でも、もっともっと続けてほしいな、と思ってます。

とりあえずグルジアは融和の方向を目指すようですが、最近はウクライナで大規模な政治的衝突が起こったという記事も。

スキーの選手が自国政権に抗議して棄権したり、
フィギュアスケートの選手は「私の演技を見て、少しでも心が穏やかになるなら」と願って演技したそうです。
ウクライナといえばエレーナ・リアシェンコ選手、好きでした。

4年後は平昌。
そして2020年の夏季オリンピックは東京で予定されています。
平和を願っています。


続報:2014年2月23日現在、
ヤヌコビッチ政権が倒れ、ヤヌコビッチ大統領は東側に逃れたこと、
東西分裂の危機もあることなどが報道されています。
毎日新聞記事
収監中だった元首相のティモシェンコ氏も釈放されました。
産経新聞記事

ロシアはこの情勢を非難しており、グルジア問題のときのように、
ロシアと、EU、アメリカとの対立が深まることが懸念されています。








エレーネ・ゲデバニシビリ選手のこと。

2014-02-09 13:01:14 | フィギュアスケート
ソチオリンピックが開幕しましたね。
政情が不安定だったり、同性愛禁止法だったり、犬が2000匹以上殺処分されていたりと、いろいろ問題含みですが、
ともかく開幕しました。

私にはずーっと大好きな選手がいて。
グルジアのフィギュアスケート選手、エレーネ・ゲデバニシビリさん。
日本でも人気のある選手なので、ご存知の方も多いと思います。

ユーチューブに応援動画上がってますね。
グルジアの人が作ってアップしたんでしょうか、グルジア語なのでよく分かりません。
BGMは昨シーズンショートで使用していた、シンドラーのリストですね。

冬季オリンピックは3回めの出場、24歳。演技も素敵で、可愛い…♡
ということで、トリノオリンピックシーズン以来の彼女の奇跡をまとめてみました♪


トリノオリンピックシーズン(2005-2006)がエレーネ選手のシニアデビュー。
シーズン前半のカールシェーファーメモリアルでオリンピックの枠を獲得し、初出場のヨーロッパ選手権ではいきなり5位。
そしてトリノオリンピック。SPで3F-3Tを決めてフリーで最終グループに入ったことで一躍注目を浴びます。

SPはグラナダ。3ルッツ、3F-3T、2Aのぜんぶのジャンプをきれいに決めてます。
演技も体型もまだジュニアっぽいけど、全身バネでできてるみたいな動き。
フリーはジャンプで乱れたけど、でも3ルッツ-3トーループも2アクセル-3トーループも跳んでるのよね。

その翌シーズン、大きな出来事が。
グルジアとロシアとの関係悪化によって彼女は練習拠点としていたロシアを去ることになります。
フジテレビのニュース動画
お母様の書類にちょっとした不備があって、国外退去になってしまったそうで、彼女はそれに伴って帰国することにしたようです。
アメリカに練習拠点を見つけたものの、ロシアで練習していた選手にとって、アメリカって適応するのがけっこう難しいのかな。
体型変化やエッジエラーの修正なども影響しているのか。
その後なかなか浮上できないんですよね。
でも、2006-2007シーズンのプログラム、私は好きです。

ショートは2つのギター
ジャンプはちょっとあれですが、流れがあって良いプログラム。一気に大人っぽくなってます。
3ルッツで転倒して予定していたコンビネーションジャンプがつけられなくて、ステップからのジャンプも抜けて2フリップになってしまったので3トーループをつけて修正するという荒業をやってのけています。
ショートプログラムは、ステップからの3ジャンプ、3-3あるいは3-2あるいは2-3のコンビネーションジャンプ、2アクセルが規定なので、2フリップ-3トーループにすれば規定違反にならないんですね。

フリーはフラメンコ・ファンタジア
衣装かわいい♡
この頃はまだ軟体動物的なスピンやスパイラルをやってます。
最近は故障してるのか故障しやすいのか、ビールマンスピン、やらないんですが。

2007-2008シーズンはコーチをロマン・セロフに変えて迎えます。
ショートはキャバレーで、フリーはPretty Story。
結果はあんまり…でしたが、どちらも魅力的なプログラムでした。
この辺で2014年のオリンピックがソチに決まったんでしたっけ?
EUやアメリカよりの政策を取り、領土問題などでロシアともめていたグルジアが、
ソチオリンピックへの不参加を呼びかけて、エレーネ選手、いるのになあ…とやきもきしました。

2008年の夏にロシアがグルジアの首都トビリシ近郊を空爆します。

2008-2009シーズンはショートは続行、フリーはラテンメドレー。
フリー、いかにもなモロゾフ(振付)趣味のプログラムでちょっと…だったんですが、ミスの少なかった世界選手権の演技で見るとそれでもいいですね。
このシーズンはヨーロッパ選手権のSPでミスが多く、フリーに進めないというまさかの展開…
でその後コーチを変えて急遽世界ジュニア選手権に出場、世界選手権までに調整しなおしてきました。
で、世界選手権は10位。無事バンクーバーオリンピックの枠を獲得します。
世界選手権のショート。かわいい♡

この頃からフリップジャンプはプログラムから外すようになりました。
もともとループジャンプが苦手で、3ループをプログラムに入れてないので、3ジャンプは3種類。
難易度がアクセルジャンプの次に高い3ルッツを持っているとはいえ、ジャンプ構成が不自由になってしまいます。

2009-2010シーズンがオリンピックシーズン。
コーチ、振付ともにロビン・ワグナー。
1月のヨーロッパ選手権で3位、はじめての表彰台に立ち、きっちり評価を上げてきました。
ショートはFever、フリーはカルメン。どちらも素敵なプログラム。
3T-3Tを導入してきてます。

バンクーバーオリンピックでは、リュージュの予選?練習中?にグルジアの選手がコースアウトして頭部を強打し死亡するという事故があって、グルジアの選手は全員喪章をつけて開会式に参加することになりました。

ショートでは3ルッツ、3トーループ-3トーループ、2アクセルのぜんぶのジャンプを決めて8位。かっこいいです。ステップの後に自然に歓声が上がってますね。
フリーでは緊張からかいま一つだったんですが…
カルメン、いきなり刺されて始まるという斬新なプログラムで、ヨーロッパ選手権の演技は良かったですよ。
そして何と言っても、エキシビションが可愛い…。ぷぷっぴどぅ

2010-2011シーズンは誰から見ても安藤美姫のシーズンでした。
東日本大震災が起こり、東京で予定されていた世界選手権は、ほぼ一月遅れでモスクワで開催されることに。
選手の皆さんは大変だったと思います。
エレーネ選手は10位。良かったと思います。
この頃からグルジアのフィギュアスケート関係者なんでしょうか?スーパーモデルみたいな長身の美女がいつもついてます。

2011-2012シーズンに、コーチをブライアン・オーサーに変更します。
スケーティングのスピードが速くなって、ひとつひとつの動きが丁寧になりました。
暴走しすぎてジャンプのタイミングが合わないことがあるみたいですが。
ショートプログラムのタンゴ、かっこいいです。
このシーズンは調子が良ければフリップを入れようとしたり、ループを入れようとしたりしてます。
3ジャンプが3種類のままでは、構成上フリーでセカンドトリプルを入れられないんですよね。
2Aは2回までとか、同じジャンプは2回までとか、2種類までとか、いろいろルールがあるので。
ヨーロッパ選手権で3位、世界選手権で10位。
世界選手権のショートでは3ルッツ-3トーループを成功させてます。

2012-2013シーズンはGPカナダでショートプログラム1位になり、良い滑り出しに思えたのですが、
シーズン後半で失速。
ヨーロッパ選手権では14位、世界選手権ではショートで失敗してフリーに進めず、オリンピックの枠が取れませんでした。
(→2013年10月のネーベルホルン杯で獲得)。
若干痩せ過ぎな感じも。
でも、ショートプログラムのシンドラーのリスト、良かったですよ。
スケートカナダのSP

そして今シーズン。
シーズンオフにコーチを変更してアメリカに行き、ネーベルホルン杯で無事オリンピックの枠を獲得するものの、シーズン前半はまだ不調。
アメリカ杯で9位、NHK杯では10位。
でも、ショートプログラムは結構良かったんですよ、失敗の少なかったアメリカ杯での演技を見ると。
ちょっと痩せ過ぎでふらふらしてる…?

最近コーチをまたオーサーに戻してきました。

オーサー、男子(羽生選手とハビエル・フェルナンデス選手)ばっかりに力入れてて女子は放置され気味なのかな??とか思っちゃいます。
スペインのソニア・ラフェンテという育ち盛りのなかなか魅力的な選手もオーサーに見てもらってたはずですが、彼女なんて絶不調でオリンピックの枠も取れず(ネーベルホルン杯)、ヨーロッパ選手権ではフリーに進めず。

ヨーロッパ選手権ではSP、2シーズン前に使ってたタンゴに変更。「ロマンス」も良かったと思うんですが、「タンゴ」のほうが滑りやすいのかも。
SP、良かったです。ジャンプも高くて。
フリーはまだ本調子ではない感じ。「ジゼル」なんですが、暴走気味でジャンプのタイミングがなかなか合わないように見えました。

昨シーズン後半からの不調から、1月のヨーロッパ選手権では多少持ち直したかな…という感じでしたが、
まだ万全というには遠い感じ。

最近はグルジアとロシアとの関係についてニュースを見ることはあまりないですが、
それでもいよいよ「ソチでの」オリンピック…ということで、独特の緊張感があるのかもしれません。
確認してみたら、いまも国交断絶中みたいですね。
→毎日新聞:ソチ五輪:グルジア選手団到着 ロシアと国交断絶中

本番までに少しでもうまく調整できればなあ…と願ってます。