私が現在師事している師匠には
四年ほど前にご縁をいただきました
お稽古場には
家から約2時間ほどかけて
月に1回通っていました
ところが
ある事情により
そのお稽古場が取り壊されることとなり
先月より
新しいお稽古場に移りました
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山間の静かな中にある
環境の整った素晴らしいお稽古場です
でも
その稽古場は
以前の稽古場よりもさらに遠くなり
通うのに3時間近くかかることになりました
その稽古場での第一回目の稽古から帰ってから
私は心身ともに少し落ち込んでいました
毎月往復6時間かけて通っても
20名以上のお稽古場ですので
毎回お点前をみていただけるわけではありません
私は
師匠に初めて薄茶点前をみていただいた時に
「情感がない」
とご指導いただいて以来ずっと
いつか
「情感のある点前」を
教えていただきたいと思っていましたが
いまだ それを教わることのないまま
4年間が過ぎようとしています
そしてつい先日
茶会で出会ったある方から
「大阪にも京都にも
たくさん先生はいらっしゃるのに
どうして
わざわざそんな遠くまで行くの?」
と言われた言葉が
どこか心にひっかかっていました
お稽古場の師匠は
少しつかみどころがないような自由人(?)で
他の先生には無い
とても魅力のあるお茶の世界を
見せてくださり
毎回新しい発見があります
社中の皆様も
穏やかで人の良い方々ばかり・・・
でも
そこまで通うのには
毎回 駅からどなかのお車に乗せていただかなければ
いけないということも
なんだか気が重く
これからずっと通い続けることが
できるのだろうか・・・と
自分の心がわからなくなってしまいました
この二週間ほど
そんな「迷い」があって
なかなか気持ちが晴れませんでした
しかし
昨日あたりから
ようやく自分の中に
一つの答えが見つかりました
「情感のある点前」は
教えてもらうものではない
これが答えです
そのことに気づいたら
すっと心が楽になりました
お点前の練習だけなら
家で一人でもできます
「人にお世話にならないと
稽古場に行けないのなら
それは
あまえたらいいのよ」
あまえることも大事よ!」
先日相談した先輩には
このようにもおっしゃっていただきました
一度は心がふらつきましたが
やはり
このお稽古場にいただいたご縁を
これまで以上に大切にしようと
ようやく心が定まりました
昨日
その稽古場のお仲間が
素晴らしい桃を送ってくださいました
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お礼の電話をしましたら
「お稽古 やめないでよ・・・」と一言
本当にうれしい言葉でした
先日おとずれた天河神社でひいた御神籤の言葉を
ふと思い出して
取り出して読んでみました
「このみくじにあふ人は 大かむづみの神を信心すべし」
「オオカムヅミノカミ」とは
桃から生まれたと言われる神様です
邪気を払うともいわれる桃をいただき
心身ともに清めて
これからもがんばって
お稽古に通うことにいたします