宗心筆「秋澄萬景清」
長板 二つ飾
茶椀 虫明焼
お稽古が終わった後
一人で点前をして自服し
建水と柄杓を
水屋へひいた時のことです。。。
茶室の点前座の方から
「ポン」
という小さな音が聞こえました
まさに服紗の塵うちの音のような気がして
あわてて茶室をのぞきこみました
もちろん
誰もいませんでした
もしかしたら
ご近所から聞こえてきたのかも?
よくわかりませんが
なんだかとても不思議でした
小間の方は
大工さんの仕事は
ひとまず一段落して
今は
庭師さんが毎日
黙々と作業をして下さっています
腰掛けの下
誰も見ないようなところも
昔ながらのやり方で
手間をかけて仕上げて下さっています
石灰と水と深草の土を混ぜて
何回かに分けて塗って
最後に表面をこすって
石を浮き立たせるのだとか・・・
そんな庭師さんとのお話の中で
以前の仕事先で
樋の雨水の落ちるところに
陶器を使ってくれと
施主さんに言われて
知り合いの作家に頼んで
虫明焼を使ったことがある
とお聞きしました
その虫明の作家さんが
私もお世話になったことがある
岡山の松本学さんだと
聞いてびっくりしました
さっそく
押し入れの中から
学さんのお茶碗を引っ張り出して
お抹茶を点ててお出したら
「あっ!あいつの茶碗や!」と
喜んで下さいました
それが
上の写真にある虫明焼です