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本日は
9月開講予定の
「好日会」の体験に
お二人の方がお越しになりました
「好日会」とは
表千家流の薄茶点前を
ゆっくり時間をかけて習得しながら
茶道を通じて日本の文化を
味わい学んでいただく講座です
本日体験に来られたお二人は
以前から茶道文化に関心はあったものの
膝の痛みがあるなどの理由で
あまり気の張るお稽古ではなくて
ゆるゆる学べるような場所を探していらしたそうです
ちょうど私がこの度新しく始めようと思っていた
「好日会」のコンセプトを気に入って下さり
9月からご入会いただくことになりました
気楽で自由な中にも
伝統を重んずる
表千家らしいお稽古を楽しんでいただけたらと思います
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そして
午後からは
3歳のAちゃんを連れた
若いお母さんが
体験に来られました
つい先日
彼女から一通のメールをいただきました
「三歳の娘に茶道を習わせたいのですが・・・」
実をいうとこれまでも
「こども茶道」のクラスを作ってみようか・・・
という思いが
時折頭をかすめることはありました
しかし
さすがに「三歳」という年齢のお子様を
今の稽古場に受け入れることは
私にとってハードルが高いように思いましたので
彼女には一旦「もう少し先ならば・・・」というような
お返事をさせていただきました
ところが
そのようなメールに対して
彼女が送って下さった返信が
とても謙虚で心ある文章で綴られていまして
私はふと
この方にお会いしてみたくなりました
それであらためて
お稽古というわけでなくても
一度お嬢さんとお二人で
お茶を飲む体験にお越しいただくのも
いいかもしれないと思い
そのようなお誘いのメールを
させていただきました
すると
次のようなお返事が返って参りました
「・・・日常生活で精一杯な暮らしの中ではございますが
娘には茶道の和敬清寂を身につけて
より良い人生を歩んで欲しいと願っている次第でございます。
当日を楽しみに過ごしてまいります。」
何という素敵なお母様なのでしょう!
私も
本日お二人にお目に鰍ゥるのを
とても楽しみにお待ちしていました
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Aちゃんは
お母さんの横にちょこんと座り
小さな両手をそろえて
頭をピッタリ畳につけて
丁寧にお辞儀をされるので
私はびっくりしました
干菓子をとても喜んでいる様子も
可愛かったです
一番驚いたのは
帰りがけに
たどたどしいお口で
「センセイはおなかがすいてるから
ごはん食べてくだシャイ!」と
繰り返し何度も何度も
私に言って下さったことです
きっと
自分とお母さんに出された
お菓子とお茶を
私がいただかずにいたことを
彼女なりに気遣ってくれて
このようなことを
何度も仰っていたのではないかと思います
Aちゃんがお稽古を始められるかどうかは
お家に帰ってから
お父さんともよく相談して
決めていただくことにしました
でもAちゃんは既に
相手のことを思いやる優しい心を
十分に持っているお子さんだなあと思いながら
手を振ってお二人を見送りました
そんな私は
すっかり孫を見るような眼差しに
なっていたのではないかなと思います