二日連続のお茶事を終えて
今日はその余韻を反芻しつつ
後片付けなどをしながら過ごしています
玄庵で催した
これまでのどのお茶事にも言えることなのですが
一畳台目という極めて非日常的な空間と
主客それぞれの研ぎ澄まされた緊張感は
そこに一種独特な力をもたらし
言葉では表現し難い不可思議な時空間に
私達をいざないます
『不審花開今日春』
表千家の象徴でもある
あの「不審菴」という茶席の名も
もしかしたら
そのような意味から付けられたのではないかしらと
想像してしまいます
茶事が進行しているのは
四~五時間程度ですが
私の場合
茶事の行われる一週間ほど前から
少しずつ準備を進めていく中で
自分の中に日に日に集中力が高まっていくのを感じます
そしてその感覚は
お客様が玄関を入られたその瞬間
お湯が沸点に達したような頂点に達し
実際に茶事がスタートしたら
その集中力を保ったまま
むしろ力はすうっと抜けて
水が流れるままに下流に進んでいくような感覚で
いつも気がついたら
茶事が終わっているという感じです
今日は
そんな一週間の緊張から解放されて
先ほど近所のTUTAYAにふらりと出かけました
お店から外へでた途端
頭の上から
賑やかな鳥のさえずりが聞こえてきました
ふと見上げると
ツバメの巣に子育て真っ最中の親鳥が二羽
忙しそうに餌を運んでいました
[[youtube:74UO5cUc-9Y]]
《玄鳥至る》
春の使い・・
「天女(つばくらめ)」ともいうそうですね
またたく間に飛び去ったツバメを
目で追いながら
あっという間に過ぎていった
春のお茶事を
また思う私でした