古稀背包客放浪記

古稀バックパッカーの東南アジア見て歩る記

麗江の灯

2009-09-24 23:45:43 | 日記
その5 還暦背包族(bei bao zu)ベイバオズ

2009年9月3日(木)

今朝、久しぶりに鏡に向かう。何やら見たことも無い現地の人が鏡の中から小生を見ている。暫く見つめてヤットそれが自分自身だと気付く。時間差攻撃を受けて、初めて自分だと気付くほどに、真っ黒な色をした現地人が居る。見事というか、たった数日でこんなにも真っ黒に焼けるとは思いもしなかった。香格里拉は、高度に加えて日差しの強い正午から15時頃に出歩いていたので特に酷かったようだ。

それに髪の毛もかなり白くなっている。
中国に上陸してから40日。
やはり、色々なストレスが有るのだろう。そうでなければこんな短期間でこれほどに白くはなるはずが無い。ああ、食べ物も多少は関係有るかも知れない。

顔の色と、髪の毛の白髪度がこれほど急激に変わるものなんだろうか?何か病気なのかもしれない。そんなことも考えさせられる顔の色と、髪の色だ。


2009年9月4日(金)

束河古鎮へ行く。商場の隣の駐車場みたいな所から束河行きの乗合タクシーが出ている。7人乗りの7人目になり乗るとすぐに発車した。年の頃23,4才位の女性の運転手だ。男女平等の良い所で、公共交通機関の運転手などに良く女性を見かける。大型バスを運転している若い女性も結構見かける。様になっているのが又良い。

タクシーは片側3車線の道を北へ走る。束河古鎮は丽江の北4,5kmの所に在り、丽江と共に世界遺産に登録された古鎮だ。タクシーは古鎮入口の料金徴収所のある門の右側の小さな門を通って古鎮入口広場へ入ってしまった。入口までは2,30m戻らねばならない。タクシーの乗客は皆地元の人間のようだ、入場料を払わずそのまま古鎮の中に消えて行った。
小生も完全に入場料を払うタイミングを逸してしまったようだ。そのまま、地元民と一緒に古鎮の中にに入る。ゴメンナサイ。

丽江を縮小しただけの古鎮だ。四方街では地元納西族のおばちゃん2,30人位が、単調な繰り返しの音楽に合わせて踊っている。役所の人間らしい人が参加者をチェックしている。後日民族観光奨励金でも出るのだろうか?

茶馬古道博物館なるものを見学する。街には結構人が多いがこのような所は人が少なく静かでノンビリできる。外人が2,3人と中国人が5,6人だけだ。外の喧騒と人息れが嘘のように静かだ。
重要文化財の仏教壁画があるが、余りにも簡単にそこにあるという状態なので有難味を感じない。本当はもっと貴重な文化財に違いないのだが。撮影禁止の看板が有るが,それも古びて役に立っていない。

入場料金の高いのにうんざりしていたが、この博物館は免費(フリー)だ。


2009年9月5日(土)

黒龍譚公園に行く。
古城から川沿いを散策しながら黒龍譚公園へ登って行く。相変わらず日差しは強い。
日陰を選んで進む。
直射日光の下は真夏で、日陰は初秋の爽やかさだ。

黒龍譚公園の入場料金は80元だ。地元の人間は当然払っていない。外人らしき観光客もフリーで入場している。検票所の担当者は一向に検票の仕事していない。当然、小生も紛れる。ゴメンナサイ。

トンパ文化博物館の見学に行く。入場券売場を捜しているうちに2組の団体客が入口に殺到し、小生もその一員に紛れて中に入ってしまった。完全に悪意を持った、不可抗力に名を借りた不法入場者だ。本当にゴメンナサイ。

北門出口近くに登山記帳所なる小さな小屋が有り、おばさんが暇そうに座っている。特に料金を取る訳でもなく、ただ記帳するようにと案内がしてある。余り良く意味がつかめないまま、登山することにする。自然保護の為に記帳せよとの事らしいが、記帳とどんな意味があるのだろうか?風景とかが良ければ帰りに記帳しようと早速登山に掛かる。

初っ端から急な階段が現れる。かなりきつい。やっぱり止めよう。登山口は2350mだ。
やっぱりきつい。やっぱり止めよう。どれ位あるのか、何が有るのかも解からないのだから、ただ高い所に登るというだけなら何の意味も無いのだから。

しかし、ここが悲しい習性で、ついつい意地になってしまう。最初から止めれば良いものを、一度始めるとどうしても途中で止める事が出来なくなってしまう。途中棄権するのが許せなくなってしまうのだ。

少しだけ頑張ろうと自分を励ます。あそこまでだったら行けるだろう、頑張れよと。長い登山の経験から、良い意味にも悪い意味にもそんな習性が備わったようだ。

そんなこんなで、結局標高差320mを50分かけて頂上まで登ってしまった。
さすがに山頂の眺めは素晴らしい。麗江の旧市街から新市街の全てと、数々の湖沼と、はるか彼方の山並みが一望に望める。唯一つ北方の玉龍雪山の頂上付近だけが雲の中だ。

汗が吹き出る。満足感が染み渡る。


2009年9月6日(日)

夕方に餃子を食べに1時間位外出したのみ。一日篭る。何をする訳でもなくただ篭る。ブラブラする。
全てにうるさい。YHだからだろうか?中国だから、麗江だから、やっぱりこのホステルだからだろうか?うるさい。雑音だらけだ。
ママの声が又一段とうるさい。強烈な雑音だ。元気で良いという輩も居る様だがとんでもない。気違いじみた騒音と言っておこう。
あっちこっちから雑音が飛び交う。中国人の男女の会話も、パリジェンヌも、アメリカ人もとにかくうるさい。もう少し静に、穏やかに話したり行動したり出来ないものだろうか。電話の呼出音や、会話のやり取りも喧嘩腰で、生きるか死ぬかの抗争をしているようだ。

夕方に面白い人が現れる。
「私、茨木で英語のNOVA先生ね、だけど今リストラ、日本人の生徒ベリーグッド、バット私のオヤビン、ボスね、ダメね、馬鹿ね。焼き鳥、パチンコ、ベリーグッドね。」
日本語を思い出しながら、日本の英語教育や、NOVAの管理体制、高い税金の事などを30分ほど話してくれる。若干日本の法律に反する行為も話してくれるが此処では公表できない。兎に角、聞いていて面白い。興味深々だ。
「中国でも英語の先生をと思っているがなかなか上手くいかないので旅をしている。」のが今の状況らし。

ゲストハウスのママが滅茶苦茶なブロークン、チャイニーズ、イングリシュのような言葉で外国人を捌いている。

在心裏從永遠有個你 我也 爱上你  美麗 難忘 记  亲爱的姑娘
我也願意  和你在一起  为你付出一切
(街中のレコード屋で流していた中国流行歌の歌詞の一部です。何となく意味が通じるから面白い。)